円形脱毛症の患者様(60歳男性 多発型)
多発型円形脱毛症が長引いた状態の患者さまです。一般的な皮膚科で治療は行っていたのですが、すでに1年が経過してしまっていました。合わない治療を長く行っていても効果は限られているのではないでしょうか。特にフロジン外用薬は治療効果が低いと言わざるを得ません。
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ある日突然、10円玉程度の脱毛斑が出来る「円形脱毛症」ですが、痛みなどの症状を持たないため、自分では気付かず、他人に指摘されて発覚するケースも多いです。多くは数カ月の経過で自然治癒して行きますが、重症例になると脱毛の範囲がどんどん大きくなったり、1カ所の脱毛斑が複数に増え、それぞれが融合して、さらに大きな脱毛斑になる、といった経過をたどる場合もあります。もっとも重症な経過としては、全身の毛が抜けてします場合もあります。
円形脱毛症の原因ですが、自己免疫疾患の一種と考えられています。
本来我々の身体には、ウイルスや細菌などから身体を守る免疫、という能力が備わっていますが、これが何らかの要因で自分の身体を攻撃して、さまざまな症状を引き起こす疾患を、自己免疫疾患と呼びます。円形脱毛症は、本来なら外敵と戦うリンパ球が、毛包を攻撃することによって、毛包が萎縮し毛が抜けてしまうことが分かってきました。ただ、そもそもなぜそんなことが起こるかについては、現在のところはっきりと分かっていません。
円形脱毛症の原因はストレス、と言われることがあります。しかし実際にはストレスが関係している円形脱毛症はほぼ存在せず、ストレスではなくて免疫機構の異常によって円形脱毛症が発生することが分かっています。その他アトピー素因のある方、出産後の女性ホルモン値の変化なども原因のひとつと考えられています。
・単発型
もっともよく見られる症状です。頭皮に1カ所の円形、楕円形の脱毛斑を認めます。年齢や性別に関係なく、誰にでも起こりえます。AGAのように好発部位もなく、後頭部、側頭部含め、どこにでも生じます。多くは自然治癒しますが、中には後述する多発型の円形脱毛症に移行する場合があります。
・多発型
頭皮に数カ所の脱毛斑を認めます。単発から移行してくることが多いですが、多発型の特徴として、再発をくり返すことがあります。またそれぞれの脱毛斑が融合して大きくなったり、不整形になったりすることがあります。そのような症状を多発融合型脱毛症と呼びます。後頭部や側頭部の脱毛斑が融合して、蛇行状になったものを蛇行型円形脱毛症と呼びます。
・全頭型
多発型がさらに進行し、全ての頭髪が抜けてしまった状態です。
・汎発型
頭髪だけでなく、眉毛やまつげ、わきの毛など、全身のありとあらゆる毛が抜けてします状態です。最も重症なケースであり、治療は困難です。
中国や欧米の調査にて、円形脱毛症患者の1親等の発症率は、2親等以上の家族に比べて10倍近くの高い発症率を認めることが明らかになりました。このことから円形脱毛症には遺伝的な要素が存在する可能性が高いことが示唆されています。
円形脱毛症の患者さまの多くは、まずは皮膚科など保健医療機関を受診されることが多いと思います。円形脱毛症は自己免疫により炎症が起こっているので、炎症を抑えるステロイドが治療の中心になります。 一般的な治療としては、以下のようなものがあります。 ()の中のアルファベットは日本皮膚科学会のガイドラインの推奨度を記載しています。ステロイド局所注射と局所免疫療法が最も有効な推奨度B(用いるべき治療)で、その他はC1(併用してもよい)です。
・ステロイド、塩化カルプロニウム外用(C1)
最も一般的な治療です。リンデロンVGローションやフロジン外用液などがこれに当たります。
・セファランチン、グリチルリチン内服(C1)
これら内服も、単発、多発型の円形脱毛症の併用療法として一般的です。
・ステロイド局所注射(B)
脱毛斑に直接ステロイドを注入する治療です。外用よりもより直接的に作用するため、治療効果は高いです。皮膚科ガイドラインでも推奨度Bの治療です。
・ドライアイス圧抵療法(C1)
当院では行っておりませんが、単発や多発型の円形脱毛症が長引いた場合に併用することがあります。ステロイドの局所注射が難しいほど広範囲に脱毛斑が広がった症例などに用います。
・ステロイド内服(C1)
急速に拡大する場合や、全頭型、汎発型の脱毛症に対して用いることがあります。しかし長期にわたるステロイドの内服は、糖尿病や高血圧など、全身の重篤な副作用のリスクも高くなるため、その使用は慎重に検討すべきです。当院では基本的にステロイドの内服は用いません。
・局所免疫療法(B)
専用の薬剤を脱毛部に塗ることで、頭皮にかぶれを引き起こし、髪を脱毛させている免疫機構を抑えることで、円形脱毛を治療します。皮膚科学会ガイドラインでも現行の治療では最も推奨度の高いBで、世界的にも有効性を認められた治療ですが、残念ながら保険適応はありません。当院での局所免疫療法はスキンスタンプを用いて、頭皮に機械的な刺激による軽度の炎症を起こして治療します。良好な結果を得ています。
駅前AGAクリニックでは、円形脱毛症の専門外来を設けており、多くの治療経験と、それぞれの患者さまに合った様々な治療法があります。 当院の治療方針ですが、重症例であっても基本的にステロイドの内服は行いません。ステロイドの全身投与(内服や点滴治療)は短期間であればそれほど問題ありませんが、重症の円形脱毛症に使用する場合どうしても長期間の投与が必要になります。そうすると副作用の発生するリスクも高くなり、またステロイドにはやめるとリバウンド症状も認めるため、離脱も大変になります。病院やクリニックによってはステロイドの内服を安易にすすめるところもあるようですが、当院は行っておりません。
駅前AGAクリニックではステロイドの内服なしで、みなさん良好な治療効果を出しています。円形脱毛症は、この治療をしておけばいい、といった決定的な治療法はありませんので、経過を見ながら、出来るだけ副作用、身体への負担が小さい方法を組み合わせて治療することが重要です。
多発型円形脱毛症が長引いた状態の患者さまです。一般的な皮膚科で治療は行っていたのですが、すでに1年が経過してしまっていました。合わない治療を長く行っていても効果は限られているのではないでしょうか。特にフロジン外用薬は治療効果が低いと言わざるを得ません。
38歳男性の多発型円形脱毛症の治療症例です。多発型円形脱毛症は放置していると重症になることがあるので要注意です。すみやかに治療することが大切です。
セファランチンとフロジン外用薬の効果がなかった多発型円形脱毛症の治療症例です。セファランチンやフロジン外用薬は多くの皮膚科で処方されますが、治療効果は弱いです。効果がない場合は早い段階で次の治療メニューを行わないと慢性化してしまいます。
初診時初見(円形脱毛症+FAGA) 過去にも円形が一か所出来たことがあり、冷却治療(液体窒素)で一度改善したが再発してしまいクリニックを変え 皮膚科で週2回紫外線治療をしていました。円形と併せて毛量の減少、抜け毛が気になり駅前AGAクリニック横浜院へご来院頂きました。 過去のクリニック、皮膚科での治 […]