頭皮湿疹とは?9つの原因と治療・対策方法を解説


頭皮 湿疹


毎日しっかりシャンプーをしているのに、頭皮のかゆみや赤み、水疱などが見られる場合、頭皮湿疹を起こしている可能性があります。頭皮湿疹の原因はさまざまなため、適切に対処することが欠かせません。


こちらの記事では頭皮湿疹を起こした際に見られる主な症状や原因となる疾患、および治療方法や予防法について解説しています。頭皮湿疹とAGAなど抜け毛との関係についても紹介しているので、頭皮湿疹の疑いがある方は参考にしてください。


頭皮湿疹は病名ではなく、頭皮が炎症を起こして赤くなったり、ブツブツとした丘疹(きゅうしん)が見られたり、水疱ができたりする状態を意味します。髪を分けている部分の頭皮が茶色がかって見えたり、ガサガサと荒れたりする点も特徴です。


見た目の変化だけでなく頭皮のかゆみを生じたり、洗髪時にシャンプーがしみたりすることがきっかけで発症に気づくケースも少なくありません。頭皮湿疹は必ずしも珍しい症状ではなく、大手化粧品メーカーの行ったアンケート調査によると、およそ6人1人が頭皮湿疹を経験するといったデータもあります。


頭皮湿疹が見られるにもかかわらず何ら対策を講じないと、しばしば慢性的な経過をたどり、症状が治りにくくなることもあるため注意が必要です。

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— 目次 —

頭皮湿疹でよくある症状


頭皮湿疹でよくある症状として以下の5例があげられます。

  • 頭皮にかゆみや赤みが見られる
  • シャンプーや整髪料などがしみる
  • 皮膚の表面がガサガサしている
  • フケの量が増える
  • ブツブツした丘疹や水疱(すいほう)が見られる


頭皮湿疹の代表的な症状の1つが、頭皮にかゆみや赤みが見られることです。かゆみを感じて頭皮を確認してみると、赤くなっていたというケースも珍しくありません。


シャンプーや整髪料などがしみることも、頭皮湿疹でよくある症状の1つです。かゆみがあるからと頭皮をひっかいてしまうと、頭皮に傷がつきシャンプーや整髪料などがしみやすくなります。


また、皮膚の表面がガサガサと荒れて見えたり、ブツブツした丘疹や水疱が見られることもあります。頭皮湿疹が悪化するとフケが目立つようになるため注意が必要です。

頭皮湿疹を引き起こす9つの原因


頭皮湿疹は病名ではなく、頭皮の表面に赤みやかゆみが見られたり、丘疹や水疱などのできものができたりする状態を意味します。頭皮湿疹を引き起こす主な原因は以下の9つです。

  • 接触性皮膚炎
  • 脂漏性湿疹
  • 皮脂欠乏性皮膚炎
  • アトピー性皮膚炎
  • 膿痂疹(のうかしん)
  • ドライスキン
  • 皮脂や汗
  • ストレス
  • 誤ったヘアケア


頭皮湿疹を引き起こす9つの原因について解説します。

接触性皮膚炎


頭皮湿疹を引き起こす原因の1つが、接触性皮膚炎を発症することです。接触性皮膚炎は炎症性の皮膚疾患の一種で、何らかの物質が皮膚に触れて赤みや腫れ、かゆみといった症状を引き起こす点が特徴です。


接触性皮膚炎を引き起こす原因は何らかの刺激、およびアレルゲンの2つです。アクセサリーやゴムなどの刺激で接触性皮膚炎を発症するケースもあれば、金属や薬品、シャンプーや整髪料などのヘアケア用品に対するアレルギー反応が発症のきっかけとなるケースもあります。

脂漏性湿疹


脂漏性湿疹(しろうせいしっしん)も、頭皮湿疹を引き起こす原因の1つです。頭皮には常在菌の一種であるマラセチアが存在していますが、皮脂をエサとするマラセチアが異常繁殖することで、脂漏性湿疹を引き起こすことがあります。


脂漏性皮膚炎とも呼ばれる脂漏性湿疹は、ほかの炎症性の皮膚疾患とは異なりかゆみが見られないか、あっても弱い点が特徴です。そのため、脂漏性湿疹の発症に気づくのが遅れ、慢性的な経過をたどるケースが少なくありません。

皮脂欠乏性皮膚炎


皮脂の過剰な分泌によって皮膚炎を発症するケースもあれば、皮脂欠乏性皮膚炎のように皮脂の分泌量が少ないために頭皮湿疹を引き起こすケースもあります。


皮脂には外部からの刺激から頭皮を守る働きがありますが、何らかの原因によって皮脂の分泌量が減少すると、頭皮湿疹を引き起こしやすくなります。


皮脂欠乏性皮膚炎を発症した場合、細かいフケのような鱗屑(りんせつ)を認める点が特徴です。皮脂欠乏性皮膚炎の原因は普段のヘアケアや剃毛(ていもう)、何らかの皮膚疾患の発症などさまざまです。

アトピー性皮膚炎


アトピー性皮膚炎も、頭皮湿疹を引き起こす原因の1つです。アトピー性皮膚炎を発症した場合、頭皮の赤みやかゆみだけでなく、ジュクジュクとした浸出液が見られたり、像の皮膚のように頭皮が硬くなったりする点が特徴です。


アトピー性皮膚炎の原因に関しては現在に至るも明確なことが判明していませんが、皮脂の欠乏など皮膚のバリア機能が低下しているときに、アレルゲンが侵入したり、ストレス状態が続いたりすることで、発症リスクを高めると考えられています。

膿痂疹(のうかしん)


頭皮湿疹を引き起こす原因としては、膿痂疹の発症もあげられます。膿痂疹はとびひとも呼ばれる皮膚疾患の一種で、発症すると火事の飛び火が隣家にうつって類焼を招くように、皮膚症状が全身に広がっていく点が特徴です。


膿痂疹の直接的な原因は皮膚をひっかいて傷つけたり、転んで皮膚をすりむいたりすることです。ひっかいたりすりむいたりしてできた傷口から黄色ブドウ球菌などによる細菌感染を起こすと、膿痂疹の発症リスクが高くなります。

ドライスキン


ドライスキンの頭皮湿疹を引き起こす原因の1つです。ドライスキンはその名の通り皮膚が乾いた状態を意味します。表皮の角層には水分を保持して外部の刺激から皮膚を守る働きがありますが、何らかの原因によって各室内の水分が奪われると、ドライスキンを発症するリスクが増加します。


ドライスキンの原因は空気の乾燥や加齢にともなう水分保持能力の低下、摩擦などの機械的刺激、紫外線、過度の洗髪などさまざまです。

皮脂や汗


皮脂や汗も頭皮湿疹を引き起こす原因の1つです。皮脂の分泌量が過剰になると、頭皮の常在菌の一種であるマラセチアが異常繁殖を起こし、脂漏性湿疹のリスクを高めることは先述の通りです。


汗には塩分のほかにアンモニアなどの成分が含まれているため、拭かずに放置すると皮膚を刺激して湿疹を起こす可能性があります。皮脂や汗を放置すると頭皮湿疹だけでなく、嫌な臭いの原因にもつながるため注意が必要です。壮年期以降の男性は汗がドライ脂臭につながることもあります。

ストレス


頭皮湿疹を引き起こす原因としては、ストレスの蓄積もあげられます。ストレス状態が継続すると自律神経のうち、交感神経が優位に傾き、男性ホルモンの働きが活発化します。


男性ホルモンには皮脂の分泌量を増加させる働きがあるため、ストレスが蓄積すると頭皮に炎症を起こす可能性が高くなるのです。また、ストレスが蓄積すると睡眠の質が低下し、損傷部位の修復が遅れます。その結果、膿痂疹などの発症リスクも高くなります。

誤ったヘアケア


頭皮湿疹を引き起こす原因としては、日常の誤ったヘアケアもあげられます。誤ったヘアケアの代表例が、頭皮をきれいに洗おうと意識しすぎることです。


頭皮をきれいに洗おうと意識するあまり、洗浄力の高すぎるシャンプーで洗髪すると、頭皮を守るべき皮脂まで奪われてドライスキンを引き起こしやすくなります。


また、シャンプーの後にドライヤーを使わず自然乾燥させていると、ぬれた頭皮が雑菌を繁殖させる温床となり、頭皮湿疹の発症リスクが高くなります。

頭皮湿疹の治療方法


頭皮湿疹を引き起こす皮膚疾患はさまざまですが、しばしば慢性的な経過をたどるため、早期発見および早期治療が欠かせません。頭皮湿疹の主な治療法は以下の3つです。

  • 外用薬
  • 抗菌剤入りシャンプー
  • 症状に合わせた治療


頭皮湿疹の治療方法について解説します。

外用薬


頭皮湿疹の発症が疑われる場合、まずは外用薬の塗布によって改善を図ることが一般的です。アトピー性皮膚炎などアレルギー性の皮膚疾患が見られる場合、炎症を抑える目的でステロイド外用薬などが用いられます。


脂漏性湿疹や膿痂疹の発症が疑われる場合には、マラセチアや黄色ブドウ球菌などの細菌を除去するために、抗真菌薬が用いられることもあります。外用薬は薬局で購入できるものもありますが、頭皮湿疹の原因によって治療法が異なるため、自己判断で使用することは避けましょう

抗菌剤入りシャンプー


マラセチアの異常繁殖が原因で脂漏性湿疹を発症した場合、抗菌剤入りシャンプーを用いて改善を図ることがあります。ステロイド製剤の外用に比べると改善までに時間が掛かる点がデメリットですが、副作用のリスクが低いといったメリットもあります。


抗菌剤入りのシャンプーは医薬部外品として薬局などで購入できますが、まずは専門医の診察を受けることが重要です。専門医の診察を受けた上で、市販の抗菌剤入りシャンプーでも構わないか判断を仰ぎましょう。

症状に合わせた治療


頭皮湿疹の発症が疑われる場合には、外用薬や抗菌剤入りシャンプー以外にも、症状に合わせた治療が行われます。例えば外用薬での改善が見られないアトピー性皮膚炎に対しては、入院したうえでセルフケアの方法を教育することがあります。


また、ストレスによって頭皮湿疹を引き起こしている場合、ストレスを取り除くことが重要です。セルフケアではストレスを取り除けない場合には、皮膚科ではなく精神科や心療内科の受診が必要となるケースもあります。

頭皮湿疹の予防はシャンプーとドライヤーが鍵


頭皮湿疹を引き起こす皮膚疾患などの原因は実にさまざまですが、主に日常の生活習慣やヘアケアによって発症リスクを高めることが一般的です。そのため、頭皮湿疹の予防にはシャンプーをはじめとする正しいヘアケアやドライヤーの使用が推奨されています。


シャンプーは洗浄力の強すぎない、髪の毛や頭皮に優しい商品を選ぶことがおすすめです。どのシャンプーを選んでよいか分からない場合は、アミノ酸系の薬用シャンプーや育毛シャンプーを選ぶとよいでしょう。


シャンプーを終えたらすすぎ残しがないようにして清潔なタオルで水分をふき取り、ドライヤーで髪の毛や頭皮を適度に乾かしましょう。洗髪後にかゆみが残る場合、ヘアケアのやり方やシャンプーを見直してみましょう。

頭皮湿はAGAと関係ある?


頭皮湿疹とAGAとの間に、直接的な関係はありません。AGA(男性型脱毛症)は男性に見られる代表的な脱毛症の一種です。思春期以降に発症して徐々に進行する点が特徴で、適切な対処を行わないと薄毛がゆっくりとですが確実に進行します。


AGAの発症は5α-リダクターゼと呼ばれる酵素の活発度や、アンドロゲンレセプターと呼ばれる男性ホルモン受容体の感受性に左右されます。5α-リダクターゼの活発度や男性ホルモン受容体の感受性には遺伝的な要因が深く関わっているため、皮脂の分泌量とは直接的な関係はありません。


しかし、皮脂の過剰分泌を招くようなヘアケアおよび生活習慣を続けていると、AGAにともなう抜け毛のリスクを高める可能性は考えられるため注意が必要です。

頭皮湿疹に関するFAQ


頭皮湿疹に関しては以下3つの質問が多く寄せられています。

  • 頭皮がボコボコしてかゆい原因は何ですか?
  • 頭皮が赤くてかさぶたができる原因は何ですか?
  • 頭皮湿疹はうつりますか?


頭皮湿疹に関する3つの質問にお答えします。

頭皮がボコボコしてかゆい原因は何ですか?


頭皮がボコボコしてかゆい場合、頭皮に丘疹を発症している可能性があります。丘疹は虫に刺されたときにできる腫れもののような腫瘍(できもの)が、頭皮をはじめとする皮膚のあちこちにできます。


丘疹のかゆみが強い場合に疑われる炎症性皮膚疾患の1つが痒疹(ようしん)です。痒疹以外に頭皮がボコボコしてかゆくなる原因としてはニキビもあげられます。ニキビができて毛穴の内部で炎症を起こすと、ヒスタミンが分泌されてかゆみを引き起こしやすくなります。

頭皮が赤くてかさぶたができる原因は何ですか?


頭皮が赤くてかさぶたができている場合、爪や指の先などで頭皮をひっかいている可能性が考えられます。脂漏性湿疹やアトピー性皮膚炎、ドライスキンなどで頭皮にかゆみを生じ、知らない間にひっかいているケースは珍しくありません。


頭皮にかさぶたができると髪の毛の成長を妨げる恐れがあるため注意が必要です。また、かさぶたをひっかいているうちに傷口が深くなると、回復が遅れるだけでなく毛根を傷つけてしまう可能性もあります。

頭皮湿疹はうつりますか?


頭皮湿疹が他人にうつることはありません。膿痂疹はとびひとも呼ばれ、火事に伴う類焼のように身体のあちこちにうつりますが、うつるのは本人だけであって他人にうつることはありません。


基本的に頭皮湿疹は細菌やウイルスなどが原因ではなく、日常の生活習慣やヘアケアなどが原因で起こる肌トラブルであることを知っておきましょう。

AGA治療に関するご相談なら駅前AGAクリニックへ


頭皮のかゆみや赤み、丘疹、水疱などが見られる場合、頭皮湿疹を引き起こしている可能性があります。頭皮湿疹が疑われる場合には、皮膚科を受診することが一般的です。


ただし、頭皮湿疹にともなって抜け毛が見られる場合、何らかの脱毛症を発症している可能性も疑われます。皮膚科で頭皮湿疹の治療を行っても抜け毛が減らない場合には、駅前AGAクリニックまでご相談ください。


駅前AGAクリニックでは男性の薄毛だけでなく、女性の脱毛症や円形脱毛症も専門的に扱っています。カウンセリングは無料で受けられるため、どのような疑問や不安もカウンセラーまでお問い合わせください。


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