頭皮から汗を大量にかくのは病気?汗によるトラブルや対処法を解説


最近、頭に汗をかくようになったという自覚をお持ちの方はいらっしゃいませんでしょうか。汗をかくこと自体は生理現象であるため、特に心配する必要はありません。

ただ、あまりにもたくさん頭に汗をかくと、「薄毛になるのでは?」と心配になることもあるかもしれません。今回の記事では、汗と薄毛との関係や、抜け毛が気になる場合の対処法についてご紹介します。

— 目次 —

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なぜ頭皮に汗をかくの?

頭に汗をかくことと薄毛との関係についてご紹介する前に、そもそも、なぜ頭皮に汗をかくのか、その理由についてみていきたいと思います。

頭皮に汗をかく理由

実は、汗をかく生物はそれほど多くありません。特に激しい運動にともなって発汗がみられるのは、人間のほかには馬があげられるくらいだということです。

人間が汗をかくようになったのは、二足歩行にともなって行動半径が広がり、体温を効率的に下げる必要が生じるようになったからだと考えられています。

頭皮に汗をかくのも同様です。頭には生命活動を司る働きを持つ脳が収まっているため、体温が上がりすぎることによる弊害を避けるべく、頭から発汗して熱を逃すというわけなのです。

汗は汗腺から分泌されますが、汗腺には全身に多く分布するエクリン腺と、脇の下や外耳、陰部などに多く分布するアポクリン腺の2種類に分類されます。

日本人はアフリカ系や欧米の方に比べ体臭が少ないとされますが、アポクリン腺からの発汗量が多い方の場合、腋臭症になるリスクが高まるということです。

汗をかきやすい人とかきにくい人の違い

汗をかきやすい人の特徴としては、代謝が活発であることがあげられます。汗は体温調節のために分泌されるものであることから、ある意味、体温調節機能が正常に働いているともいえます。

多汗症の場合もある

あまりにも多量の汗をかく場合、多汗症の疑いもあります。単なる汗っかきとは異なり、日常生活に支障を来すほどの汗をかくことが特徴なので、心配な方は医師に相談するとよいでしょう。

POINT
  • 人間は進化の過程で汗をかく能力を身につけた
  • 汗をかくのは体温調節のためである
  • あまりにも発汗量が多い場合は、一度、医師に相談するとよい

頭皮が汗で蒸れることで薄毛につながることも

汗はだれでもかくものであり、汗をかけないことの方が本来であれば問題となります。ただ、頭皮が汗によって蒸れると、薄毛につながる可能性もあると考えられています。

なぜなら、頭皮が蒸れることで、頭皮環境の悪化を招く可能性があるからです。その原因としては、頭皮への雑菌繁殖があげられます。

頭皮に限らず人間の皮膚には常在菌が棲みついていますが、湿度が高くなると雑菌が繁殖しやすくなります。特に頭皮は髪の毛でおおわれているため、蒸れやすいのが特徴です。

頭皮に汗をかいたからといって直ちに薄毛へとつながるわけではありませんが、帽子のかぶりっぱなしや、汗をかいた頭皮を放置することは避けた方が無難といえます。

POINT
  • 汗をかくことで頭皮が蒸れる可能性がある
  • 頭皮の蒸れが頭皮環境の悪化を招くこともある
  • 頭皮環境の悪化を放置した場合、薄毛のリスクが増す

髪の毛が汗でびっしょりになるのは病気?

身体からは汗をかかないのに、髪の毛がぬれるほど頭から汗が出る方は多汗症(原発性局所多汗症)を発症している疑いが持たれます。

原発性とは「他に病気となる原因が見つからない」ことを意味しており、頭や顔に発症した場合は原発性頭部・顔面多汗症と呼ばれます。

日本人の原発性頭部・顔面多汗症の有病率はおよそ3.6%とされており、それほど珍しい病気と言う訳ではありません。

夏の暑い日に汗をかくのは誰にでも見られる生理現象の一種ですが、多汗症の方は日常生活に支障をきたすレベルの発汗が見られる点が特徴です。

以下の項目に2つ以上該当する方で、異常な発汗が6ヶ月以上続いている方は、原発性局所多汗症の疑いが持たれます。

  • 最初に発症したのが25歳以下である
  • 左右対称に発汗が見られる
  • 睡眠中は汗が止まっている
  • 1週間に1回以上症状が出る
  • 家族に同じ症状の方がいる
  • 過剰な発汗により日常生活に支障をきたしている

多汗症の疑いがある方は、皮膚科や形成外科の専門医の診察を受けるのがおすすめです。

自立神経の乱れにより頭から汗がでる?

頭皮に異常な量の汗をかく方は、自律神経に乱れを生じている可能性も疑われます。

自律神経は交感神経と副交感神経の2つから成っており、主に以下のはたらきがあります。

交感神経 副交感神経
心臓 心拍数増加 心拍数減少
血管 収縮 拡張
瞳孔散大 瞳孔縮小
毛様体筋 弛緩 収縮
涙腺 分泌抑制 分泌促進
汗腺 分泌
唾液 分泌抑制 分泌促進
胃腸 運動抑制 運動促進
膀胱 弛緩 収縮

上記の表からわかるように交感神経は主に日中に優位に傾き、副交感神経は夜間に傾くのが通常です。

ところが、夜になっても交感神経優位の状態が続くと、寝ている間も発汗(寝汗)が見られる傾向にあります。

多汗症の場合は寝ている間は汗が止まるため、朝起きて枕がびっしょりぬれている方は自律神経失調症の疑いが持たれます。

頭皮の汗が原因となるトラブル

頭皮に汗をかくことは生理現象なのでだれにでもみられますが、汗によってトラブルを招く可能性が指摘されています。では、どのようなトラブルの可能性があるのでしょうか。

湿疹などの肌トラブル

湿疹は皮膚にみられる炎症性の疾患を意味します。湿疹は皮膚であればどこにでも起こりうるものですが、頭皮に湿疹がみられる場合、かゆみから掻きむしってしまい、頭皮環境を悪化させる可能性があります。

また、頭皮の常在菌であるマラセチアが異常繁殖すると、脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)と呼ばれる疾患を発症することもあります。脂漏性皮膚炎は、男性にみられる代表的な薄毛であるAGA(男性型脱毛症)と密接にかかわっていると考えられています。

抜け毛が増えることも

雑菌が繁殖することで頭皮に炎症を起こしてしまうと、頭皮環境が悪化し、髪の毛が生え変わるサイクルを乱す可能性があります。その結果、抜け毛が増えることも考えられます。

POINT
  • 頭皮にかく汗によって湿疹などの肌トラブルを引き起こす可能性がある
  • マラセチアが大量に繁殖すると脂漏性皮膚炎を発症することもある
  • 頭皮の炎症によって抜け毛のリスクを高める可能性がある

頭皮にかく汗の対処法

頭皮からの汗が気になるような場合、次のような方法で対処することがおすすめです。

汗をしっかり拭き取る

頭皮にかく汗が気になる場合、タオルなどで汗をしっかりと拭きとることがもっとも簡単な方法です。こまめに汗を拭きとることで、頭皮の蒸れを予防することが可能となります。

薬用シャンプーを使ってみる

頭皮にかく汗によって、頭皮に赤みやかゆみがあるような場合、薬用シャンプーを利用することもおすすめです。

実は、市販されているシャンプーには、頭皮にとって好ましくない成分が含まれていることも珍しくありません。

なぜなら、市販のシャンプーは洗浄をその目的としているからであり、スカルプケアを目的とするものではないからです。

あまりにも洗浄力の強いシャンプーを使っていると、頭皮を守ってくれるべき皮脂までも洗い流してしまい、かえって頭皮環境の悪化を促進してしまいます。

普段使っているシャンプーによって頭皮に赤みやかゆみを生じている可能性がある場合は、薬用シャンプーや育毛用シャンプーを試してみましょう。

POINT
  • 頭皮に汗をかいたらこまめに拭き取ることがおすすめ
  • 市販のシャンプーには頭皮に好ましくない成分が含まれていることも珍しくない
  • 頭皮の赤みやかゆみがある場合は薬用シャンプーなどがおすすめ

頭皮の汗で抜け毛が増えたと思ったら専門家に相談しよう

頭皮の汗が気になり始めたり、排水溝に詰まる髪の毛の量が気になりだしたりした場合、早めに専門家に相談することが重要です。

特に男性の場合、AGA(男性型脱毛症)を発症してしまうと、薄毛が徐々にですが、確実に進行することが分かっています。

頭皮の汗はだれにでもみられるものですが、急に頭皮からの汗が気になりだすような場合、もしかしたら髪の毛の量が減ってきて、汗を頭皮へと留めて置けなくなっているのかもしれません。

AGAは中年男性だけでなく、思春期以降の男性であればだれでも発症しうる脱毛症です。だからこそ、早めに対処することが重要となるのです。

駅前AGAクリニックでは、抜け毛や薄毛に関するさまざまなお悩みに関して、無料でカウンセリングをおこなっております。何か心配なことがありましたら、お早めにご相談ください。

POINT
  • 抜け毛が気になりだしたら早めに対処することが重要
  • AGAを発症している場合、薄毛が徐々にかつ確実に進行してしまう
  • 駅前AGAクリニックでは、薄毛や抜け毛に関する無料カウンセリングをおこなっている

まとめ

汗は体温を下げるため、人間が進化の過程で手に入れた能力であり、また、生理現象の一種でもあります。

そのため、頭皮に汗をかいたからといってそれほど心配することはありません。ただ、汗にともなって赤みやかゆみがある場合、頭皮環境が悪化している可能性があります。

また、急に頭皮からの汗が顔へと流れ落ちてくるようになっている場合、もしかしたら、頭皮へと汗をとどめている髪の毛の量が減っているのかもしれません。

男性にみられる代表的な薄毛であるAGAには、進行型という厄介な特徴があります。そのため、抜け毛の量が気になるような場合、早めに対処することが重要となります。

駅前AGAクリニックでは、薄毛や抜け毛に関するあらゆるお悩みに対して、無料カウンセリングでお応えしております。将来の薄毛を予防するためにも、ぜひ、お早めにご相談ください。


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監修者
大藪 顕
平成14年 大阪医科大学卒業
平成14年 大阪医科大学形成外科
平成16年 城山病院形成外科・美容外科
平成17年 大阪医科大学救急医療部(形成外科より出向)
平成18年 大手美容外科形成外科部長
多数の美容外科、形成外科で毛髪治療、植毛治療を経験
平成28年 新宿AGAクリニック院長
資格:日本美容外科学会専門医、日本麻酔科学会認定医、日本レーザー医学会認定医

駅前AGAクリニック【全国13院 東京新宿院東京北千住院京都烏丸院大阪梅田院岡山院鹿児島院 など】

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