ミノキシジルの内服薬は危険？効果や副作用、注意点などを詳しく解説
ミノキシジルは薄毛治療に用いられる成分で、発毛効果が期待できることで知られています。
一般向けには第一類医薬品に分類されるミノキシジル外用薬のみが市販されており、現在では安価のジェネリックも各製薬会社から多数販売されています。
薄毛治療専門のクリニックではミノキシジル内服薬が処方されるケースもありますが、なぜ危険といわれるのでしょうか。
本記事ではミノキシジルの危険性や服用にあたっての注意点を解説します。薄毛にお悩みの男性は参考にしてください。
— 目次 —
- ミノキシジルとは
- ミノキシジルの内服薬は危険？危険と言われる理由を解説
- ミノキシジル以外の薬にはどんなものがある？
- ミノキシジルで顔が変わる？その理由と対処法を紹介
- ミノキシジル内服薬（ミノキシジルタブレット）をやめるとどうなる？
- AGA治療に関するご相談なら駅前AGAクリニックへ
ミノキシジルとは
ミノキシジルは1960年代にアメリカで高血圧治療を目的に使用されていた医薬品で、発毛効果が見られたため薄毛治療に用いられるようになった経緯があります。
日本でも男性の薄毛治療にミノキシジルが用いられるほか、女性専用のミノキシジル外用薬も販売されています。
ミノキシジルの種類は大きく2種類
ミノキシジルは大きく皮膚に塗布する外用薬と飲み薬として服用する内服薬の2種類があります。
それぞれの特徴について解説します。
皮膚に塗布する外用薬
もともと高血圧の治療に用いられていたミノキシジルですが、服用者に発毛や多毛が見られたため、低用量のミノキシジル外用薬が開発されました。
頭皮に塗布すると血液の循環がよくなり、毛母細胞の死滅が抑制され、発毛につながる点が特徴です。
日本では大正製薬がリアップシリーズを開発・販売し、爆発的なセールスを記録したことがよく知られています。
日本ではミノキシジル製剤が医療用医薬品としては認可されておらず、第一類医薬品の形で市販されています。
飲み薬として摂取する内服薬
ミノキシジルには内服薬もあります。
頭皮に塗布する場合とは異なり血液中に溶けて頭皮へと送られるため、外用薬よりも高い発毛効果を発揮する点が特徴です。
AGAクリニック専門のクリニックでは、体調管理に十分に注意して内服薬を処方し、薄毛の改善を目指すケースがあります。
また、海外から個人輸入で購入したり、個人輸入代行サイトで購入したりする方もいます。
ミノキシジルの内服薬は危険？危険と言われる理由を解説
はじめに、ミノキシジル内服薬の効果や併用禁忌を解説します。
ミノキシジルに限らず、医薬品を服用する際は危険性についても知っておくことが重要です。
ミノキシジル内服薬（ミノキシジルタブレット）の効果
ミノキシジル内服薬（ミノキシジルタブレット）には、主に以下の効果が期待できます。
- 発毛を促進
- 頭皮環境を改善
- 毛母細胞を刺激
ミノキシジル内服薬には頭皮へ送られる血液量を増加させ、毛乳頭細胞を活性化させて発毛を促進する効果が期待できます。
血液の流れがよくなると栄養状態が改善されるため、頭皮環境を改善する結果にもつながります。毛母細胞を刺激する点も、ミノキシジル内服薬の特徴です。
髪の毛は毛母細胞の分裂により成長するため、毛母細胞が刺激されると髪の毛を太く・長く成長する効果が期待できます。
ミノキシジルの内服薬が危険と言われる理由
ミノキシジル内服薬が危険といわれる主な理由は以下の3つです。
- 副作用のリスクがある
- 国内でAGA治療薬として認可されていない
- 日本皮膚科学会が推奨していない
それぞれについて詳しく解説します。
副作用のリスクがある
ミノキシジル内服薬が危険といわれる理由の1つが、副作用のリスクがあるためです。
塗り薬タイプのミノキシジル外用薬にも副作用のリスクはありますが、頭皮に塗布して使用するため内服薬ほどのリスクはありません。
ミノキシジル内服薬の有効成分は血液中に溶けて全身に届けられるため、外用薬よりも副作用のリスクが高いとされています。
ミノキシジルはもともと高血圧の治療薬として用いられており、服用すると心臓に負担がかかるため心疾患をお持ちの方は特に注意が必要です。
国内でAGA治療薬として認可されていない
ミノキシジル内服薬は、国内でAGA治療薬として認可されていないません。
厚生労働省によってAGA治療薬に認可されているのは、フィナステリド内服薬とデュタステリド内服薬、およびミノキシジル外用薬の3つです。
国内で認可されていない医薬品を自己判断で服用すると、重篤な副作用が起こっても国による救済措置が受けられません。
ミノキシジル内服薬に限らず、医薬品を自分の判断で服用すると危険をともなうと知っておきましょう。
日本皮膚科学会が推奨していない
日本皮膚科学会では男性や女性の薄毛に関して、診療ガイドラインを作成しています。
そのなかでフィナステリド内服薬とデュタステリド内服薬、およびミノキシジル外用薬は、治療の際に「行うよう強く勧める」するAランクの治療法です。
一方、ミノキシジル内服薬に関しては治療の際に「行わない方が良い」Dランクの治療法としています。
ミノキシジルに関して行わない方が良い治療法に位置付けている理由としては、利益と危険性が十分に検証されていない点が挙げられています。
ミノキシジルには併用禁忌がある
併用禁忌がある点もミノキシジル内服薬が危険といわれる理由の1つです。
併用禁忌は特定の治療薬との併用を禁じられている医薬品、もしくは有効成分です。
ミノキシジル内服薬の有効成分としては降圧薬や抗不整脈薬、抗うつ薬、抗ウイルス薬などが挙げられます。
厚生労働省によって認可されているミノキシジル外用薬には、併用禁忌がありません。
ミノキシジル以外の薬にはどんなものがある？
ミノキシジル以外にAGAに効果があると認められている医薬品は以下の2つです。
- ザガーロ
- プロペシア
それぞれについて詳しく解説します。
ザガーロ
ミノキシジル以外にAGAに効果があると認められている医薬品の1つがザガーロです。
ザガーロは2016年の6月に販売されたAGA治療薬で、有効成分としてデュタステリドが配合されています。
デュタステリドの作用について理解するためには、AGA発症のメカニズムについて知っておく必要があります。
- 男性ホルモンの一種であるテストステロンが、活性の高いジヒドロテストステロンへと変化する
- ジヒドロテストステロンがアンドロゲン受容体と結合しTGF-βを生成する
- TGF-βによりヘアサイクルの成長期が短縮され薄毛リスクが増加する
テストステロンがジヒドロテストステロンへと変化する際にはたらくのが5αリダクターゼと呼ばれる酵素です。
デュタステリドには5αリダクターゼのはたらきを阻害する作用があるため、AGAによる抜け毛を抑制する効果が期待できます。
プロペシア
プロペシアは世界で初めて開発されたAGA治療の内服薬で、有効成分としてフィナステリドを配合しています。
フィナステリドにもデュタステリドと同様、5αリダクターゼのはたらきを阻害し、AGAによる抜け毛を抑制する作用があります。
ミノキシジルとの効果の違い
ザガーロ・プロペシアとミノキシジルの大きな違いは、AGAに対するアプローチです。
ザガーロ・プロペシアがAGAによる抜け毛を抑制するのに対し、ミノキシジルは積極的に発毛を促進します。
ミノキシジルがAGA治療において攻めの治療薬と呼ばれるのはそのためです。
ミノキシジルで顔が変わる？その理由と対処法を紹介
ミノキシジルで顔が変わると表現するのはやや大袈裟ですが、内服薬の服用にともない見た目に変化が現れる可能性はあります。
ここでは、ミノキシジルにより顔の見た目が変わる理由や対処法について解説します。
ミノキシジルの使用で「むくみ」が起きることがある
ミノキシジルにより顔の見た目が変わる理由は、内服薬の服用にともないむくみ（浮腫）の副作用を起こす可能性があるためです。
もともとミノキシジルが高血圧の治療目的で用いられていたのは、血管を拡張して血液の循環を促進する作用があるためです。
しかし、研究によりミノキシジルの血管拡張作用は動脈にのみ作用し、静脈を拡張する作用はないと分かりました。
そのため、ミノキシジルを服用すると局所の血行不良が起こり、むくみを起こす可能性があるのです。
むくみが顔にあらわれると見た目が変化する可能性は考えられます。
ミノキシジルによるむくみが顔やまぶたに特に現れる理由
ミノキシジルによるむくみが顔やまぶたに特に現れる理由としては、顔が心臓よりも上に位置していることが挙げられます。
顔に血液を送る際は重力に逆らう必要があるため、血行が悪くなると顔やまぶたにむくみが出やすくなる訳です。
また、就寝中に重力の影響が弱くなると顔に血液が集まるため、起きたときに顔がパンパンにむくむケースもあります。
ミノキシジルによるむくみの対処法
ミノキシジル内服薬によるむくみを緩和するためには、以下3つの対処を講じる必要があります。
- 塩分を控える
- こまめに水分補給をする
- カリウムが豊富な食品を摂取する
それぞれについて詳しく解説します。
塩分を控える
ミノキシジル内服薬によるむくみを緩和するためには、毎日の食事を見直して塩分を控えるようにしましょう。
塩分を摂取しすぎると体内に水分が蓄えられるためです。
特に外食が多い方や加工食品が多い方は、塩分の過剰摂取に注意が必要です。
こまめに水分補給をする
むくみは体内に余分な水分が貯留した状態のため、こまめに水分を補給して余分な水分を体外へ排出するとむくみ緩和につながります。
ただし、大量の水分を一気に摂取するとかえってむくみがひどくなる恐れがあるため、こまめに水分補給するのがポイントです。
カリウムが豊富な食品を摂取する
カリウムには体内の水分バランスを整えるはたらきがあるため、日常の食事にカリウムが豊富な食事を取り入れるのがおすすめです。
バナナやほうれん草、アボカドなどの果物・野菜にはカリウムが多く含まれることで知られています。
むくみが改善しない場合は医師に相談
セルフケアでむくみが改善しない方は、医師に相談して対処してください。
場合によっては利尿剤でむくみが解消される可能性がありますが、自己判断で医薬品を併用するのは避けましょう。
ミノキシジル内服薬（ミノキシジルタブレット）をやめるとどうなる？
ミノキシジル内服薬（ミノキシジルタブレット）によってAGAの改善が見られる方が服用を中断すると、薄毛が再び進行し始める可能性が高くなります。
AGAには数ある脱毛症の中でも進行型の特徴があり、発症するとゆっくりと確実に進行します。
ミノキシジル内服薬による副作用が気になる方は、減薬したり他の治療法に切り替えたりする方法もあるため、自分の判断で服用を中断するのは避けましょう。
AGA治療に関するご相談なら駅前AGAクリニックへ
ミノキシジル内服薬は現在のところ国内未承認薬で、自分の判断で服用すると思わぬ健康被害を招く恐れがあります。
しかし、塗り薬タイプのミノキシジルよりも高い発毛効果が期待できるため、服用を希望する方はAGA専門のクリニックで処方してもらうのがおすすめです。
薄毛の原因はさまざまで一人ひとりに適した治療法も異なるため、まずは駅前AGAクリニックの無料カウンセリングまでお気軽にお問い合わせください。
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