ミノキシジルの内服薬(飲み薬)の効果を立証した医学論文が発表されました

ミノキシジルの外用薬(塗り薬)は、薄毛の治療にとても効果的な方法です。しかし一日1~2回塗る必要があるため、毎日続けようとすると少し面倒に感じる患者様もいらっしゃいます。あるいは体質によってはカブレたりすることも、まれにですがあります。

そのためミノキシジルの内服薬(飲み薬)が、手間がかからず、簡単で便利で有効性の高い治療として、実際の薄毛の診療で多く用いられています。駅前AGAクリニックでも積極的に使用してきました。

今回はそのミノキシジルの内服薬(飲み薬)の効果を立証した医学論文をご紹介いたします。

Randolph M., et al., Oral minoxidil treatment for hair loss: A review of efficacy and safety., J Am Acad Dermatol, 2020

まずこの論文に入る前に、予備知識として、ミノキシジルについて駅前AGAクリニックの医師が解説します。

ミノキシジルとは?(予備知識)

ミノキシジルはその強力な血管拡張作用により、当初は難治性の高血圧の治療薬として使用されました。しかしこの薬を飲んでいる患者様に「髪の毛が増える」という現象が生じることが発見されました。つまり当時は「ミノキシジルを使うと髪の毛が増える」のは「副作用」とみなされていたわけですね。

今は発毛治療の重要な柱の1つになっているミノキシジル。その発毛作用は偶然発見されたものだったのです。

その詳細な発毛メカニズムは今なお解明されていない部分がありますが、現時点では「血流を改善させ、毛髪の休止期を短縮させ、成長期を延長させ、毛包を大きくする」ということが示されています。

さて難治性の高血圧の治療薬として用いられる場合(発毛目的ではない場合です。)は、ミノキシジルとして一日あたり20mg程度(10~40mg)を使用する事が多かったのですが、この場合 むくみ等の副作用(医学的にはナトリウム/体液貯留といいます。)が問題となることがありました。そのため現在の発毛治療としてはそれより容量を落として2.5~10mgの範囲で用いられることが多くなっています。これであれば副作用をほとんど生じずに発毛作用を得ることが出来るからです。

では本題の論文の内容に入ります。

この医学論文自体が、合計16件の医学論文をまとめたレビュー論文です。総患者数622人となっています。

(下記のカッコ内は、駅前AGAクリニックの医師が注釈を追加したものです。)

ミノキシジルによる薄毛治療は外用薬(塗り薬)が先に発展してきた経緯があるので、内服薬(飲み薬)がそれと比較して勝るとも劣らない治療であることを示す、という形式でこの論文が書かれています。

【共通】

  • AGAについての研究が最も多かった。FAGAや円形脱毛症、あるいはその他の脱毛性疾患も調査されている。扁平苔癬や円形脱毛症、および永続的な化学療法誘発性脱毛症などの治療にも役立つことが判明した。
  • ミノキシジル内服薬はミノキシジル外用薬より「follicular sulfotransferase(硫酸転移酵素)」の活性を必要とする閾値が低くて済む。(注:つまり、ミノキシジル外用薬で十分な効果が得られなかった患者さんであっても、内服薬なら効果が出る可能性があるということですね。)

【男性型脱毛症;AGA】

  • 男性ではミノキシジル内服薬1.25mgで効果がない場合もっと用量を増やす必要があった。
  • ミノキシジル内服薬1mgはミノキシジル外用薬5%と同じくらい有効であった。
  • ミノキシジル内服薬5mgを行い、24週間写真を取り続けて確認したところ、「100%の患者で改善」が見られ、43%の男性はより顕著に改善していた。治療期間が長いほど、より多くの患者が顕著な改善を示した。特に頭頂部の改善が一番顕著で、その次が前頭部であった。
  • 別の研究では、男性を5mgまたは2.5mgのミノキシジル内服薬で治療したところ、5mgの患者さんの方で37.5%が「顕著な改善」を示した。(注:顕著な改善だけでも37.5%も居たということ。通常程度の改善まで含めればもっと有効性は高いでしょう。)
  • ミノキシジル内服薬0.25mgを男性に投与したところ、40~60%に改善または安定が得られた。しかし髪の太さと密度に関しては統計学的に有意な差はなかった。(注:男性にはこの用量が少なすぎるということでしょう。)

【女性型脱毛症;FAGA】

  • 平均としてFAGA患者に対してはミノキシジル1mgの内服治療が良かった。進行したFAGA患者に対する治療反応が大きかった。
  • ミノキシジルを内服した患者とその他の追加治療を併用した患者とでは、あまり差が無かった。
  • 0.25mgのミノキシジル内服薬でも薄毛は改善した。
  • 一部の患者ではむくみの軽減のためにスピロノラクトン25mgを併用し、また血圧が下がった患者に対しては50mgの食塩(注:食事用の普通の塩です。)が追加投与されていた。
  • ミノキシジル内服薬1.25mgにしたところ、女性では、33%の患者の脱毛が減り、28%は髪の毛が増加した。
  • ミノキシジル内服薬は休止期脱毛にも効果がある。この場合、ほとんどの女性(36人中29人)が毎日1mg以下のミノキシジル内服をしていた。

【副作用の面では】

  • ミノキシジル内服薬で最も多い副作用は多毛症。発生頻度は約5分の1。投与量が多いと生じやすい。(注:多毛症とは、全身の、例えば手足の毛などが濃くなることを指しています。)
  • 多毛症が原因でミノキシジル内服薬を断念する(治療を諦める)患者はほとんど居なかった。多くの患者は多毛症をコントロールできていた。
  • 一日5mgになると、半数強の患者で多毛症が生じた。
  • 一日0.25mgであれば、多毛症の発生率は最も低く10%未満となった。
  • ミノキシジル外用薬の溶液中に含まれるプロピレングリコールに対する急性接触皮膚炎を発症した女性に対しては、一日0.5mg(0.25mgを2回)内服するのが良い代替策となった。
  • ミノキシジル外用薬と同様に、ミノキシジル内服薬でも初期脱毛(3~6週間程度続く一時的な脱毛の増加)が生じる
  • 一時的とは言え初期脱毛を問題だと考える女性も少なくないため、事前に十分に初期脱毛について知っておかなければ、治療の中断につながってしまう。
  • 知っていれば初期脱毛によって治療を中断した女性はおらず、その初期脱毛も殆どは4週間以内に収まった
  • 心血管系への悪影響はまれであった。
  • ミノキシジル外用薬による心血管系への影響はなかったが、ミノキシジル内服薬では6.5%の患者で心拍数の上昇が認められた。
  • 起立性低血圧(立ちくらみ・めまい)は2%にのみ発生した。この場合、塩分を多めに摂取することで対処した。
  • 下肢の浮腫(足のむくみ)は3%にのみ発生。その大部分はミノキシジル内服薬5mgであった。
  • 心電図変化も1%にのみ発生していた。
  • 重度の心肺系への副作用は、すべての研究で認められなかった。

まとめますと、この論文の著者のオススメは

女性のFAGAに対しては0.25mg1.25mgのミノキシジル内服薬と、スピロノラクトン25mgを組み合わせるのが、効果と副作用のバランスを考慮すると、最良の選択肢となるだろう。

男性のAGAに対しては、0.25mgでは効果が少なかった。2.55.0mgが良いだろう。

ミノキシジル内服薬は5mg以下であれば副作用は軽度であり許容できる。

処方する医師は血圧や心拍数、体重増加や足のむくみには注意を払うべき。

医師は、ミノキシジル外用薬の代用としてミノキシジル内服薬という治療オプションが存在することを認識すべき。

結論:ミノキシジル内服薬は、ミノキシジル外用薬が困難な健康な患者にとって代用として用いるにあたり、効果的で副作用の軽度な治療法である。

ということですね。当院での臨床での結論とほぼ同じ印象ですね。(ただし当院ではミノキシジル内服薬を、外用薬の代用としてだけではなく、むしろ積極的に用いています。

ミノキシジル内服薬の有効性が示されました

いかがでしたでしょうか。多くのデータが示されており解釈が難しいところもありますが、駅前AGAクリニックでも採用しているミノキシジル内服薬の有効性が、後を追う形で立証されたことになります。

日本で採用されているガイドラインは(当然ですが)発行当時の情報に基づいているため、最新の治療を求める患者様にとっては、もはや古すぎると言えます。

当クリニックでは、本気で薄毛を克服したいと希望されている患者様に、医学的な根拠を持って、医師が治療に当たって参ります。

まずは駅前AGAクリニックにご連絡ください。


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