レーザー脱毛と薄毛の治療。どちらを先にやればよいの??

レーザー脱毛

薄毛も気になりますし、体毛も気になります。

人はなぜこれほど毛にこだわるのでしょうか。

今回は薄毛治療と医療脱毛のどちらを先に始めるべきなのか、療法の治療にたずさわっている医師が考えてみましょう。

レーザー脱毛とは・・・

医療脱毛には大きく針脱毛とレーザー脱毛があります。

その中でも主役はレーザー脱毛です。

レーザーは光の一種ですが、特定の波長のみという特徴があります。

その特徴を利用して、狙った組織のみに熱エネルギーを伝えることができます。

パルスレーザーとして出力された光エネルギーは体毛に含まれるメラニンという色素に反応して熱エネルギーに変換されます。

これで体毛が瞬間的に熱くなります。

この熱によって、発毛に関わっている毛母細胞やバルジ領域にいる細胞の破壊を行っているのです。

レーザー光線が熱エネルギーに変換される量はメラニン量が多ければ多いほど、つまり毛が太ければ太いほど大きくなります。

熱破壊式レーザーの場合はレーザーの出力はこの太い毛に合わせて設定します。

細い毛に合わせて出力を強く設定すると太い毛に与える熱量が多くなり火傷の原因となってしまうからです。

では細い産毛の脱毛はどうなのでしょうか。

実は産毛の脱毛は難易度が高いのです。

体毛が細いため、体毛に含まれているメラニンの量が少ないので上手く熱を伝えられないからです。

そのため、体毛が太い方が効率よく脱毛することが出来るのです。

AGA治療をすると体毛はどうなるの?

AGA治療は体毛にどのような変化を起こすのでしょうか。

AGAの治療には主にデュタステリドやミノキシジルが使われます。

女性では薄毛に対してスピロノラクトンやフィナステリドなども使用されます。

この中で体毛に強く影響を与えるのはミノキシジルです。

ミノキシジルは毛髪だけでなく全身にある体毛を太くする作用があります。

その他の薬剤は体毛にはほとんど影響を与えません。

では、ミノキシジルの使い方について考えてみましょう。

ミノキシジルってどんな薬なの?

ミノキシジルの効果

ミノキシジルはATP感受性Kチャンネルを開放します。

これによって血管平滑筋の血管が広がります。

ミノキシジルは毛乳頭の毛細血管にも作用します。

毛乳頭細胞を刺激してVEGFなどの細胞成長因子の産生を促進するのです。

ミノキシジルが発毛を起こす機序はこのように推測されていますが、正確なところは実は分かっていません。

しかし、経験的にミノキシジルは男性の薄毛だけでなく女性の薄毛や円形脱毛症にも効果的であることが分かっています。

ミノキシジルは薄毛治療の主役的な薬剤と言ってよいでしょう。

レーザー脱毛を薄毛治療よりも先にすると・・・

レーザーのエネルギーはメラニン色素に吸収されます。

つまり、太い毛の方が受けるエネルギーは大きくなるのです。

レーザー脱毛の施術回数を重ねるたびに太い毛がなくなっていきます。

最終的には目立つ毛が無くなっていきます。

では、脱毛完了後にミノキシジル治療を開始するとどうなるのでしょう。

ミノキシジルは毛母細胞の働きを活発にします。

レーザー脱毛でも取り切れなかった細い毛にミノキシジルが作用して細い毛が太く育っていくのです。

せっかく脱毛をおこなったのに体毛が増えてがっかりする可能性があるのです。

さらにこの薄毛治療よりも医療脱毛を先におこなうパターンには重大な問題があるのです。

それは、薄毛の治療は待ってくれないということです。

治療開始が遅ければ遅いほど毛髪を作る毛母細胞が減ってしまいます。

一度死んでしまった毛母細胞は生き返ることはありません。

そのためレーザー脱毛を薄毛治療より先におこなうという選択はありえないと言えると思います。

ミノキシジルを先に使ってから医療脱毛すると・・・

体毛がミノキシジルによって太くなります。

そして、その太くなった体毛に対してレーザー脱毛がおこなわれます。

その結果、効率よく脱毛されるのです。

これは理想的な脱毛パターンです。

しかし、この方法にも欠点があります。

それは痛みです。

レーザー脱毛の痛みは太い毛であればあるほど強くなってしまうのです。

痛みに耐えられるならこれは最高の医療脱毛となるでしょう。

結論としてどちらか一つの治療を先におこなうのであれば、薄毛の治療を選択した方が賢いと思います。

それでも痛みが気になる場合にもっとよい方法はないのでしょうか。

痛くなく脱毛したい。AGAの治療もしたい。そんな時は・・・

レーザー脱毛

薄毛は基本的に毛髪を作る毛母細胞の減少によって引き起こされます。

そして、一度減ってしまった毛母細胞は元に戻ることはありません。

そのため治療はどうしても早く始める必要があります。

ミノキシジルは発毛させる薬として薄毛治療でよく使われる薬剤ですが、毛母細胞の減少を食い止める力は弱いです。

そこでまず、薄毛の進行を止める薬剤だけで治療を始めてみてはどうでしょう。

男性であればデュタステリドですし、女性であればスピロノラクトンやフィナステリドです。

これで薄毛の進行を止めていれば、ミノキシジルは後から開始しても大丈夫なのです。

薄毛の進行を止めた状態で脱毛をおこなって、体毛が減ってきたところでミノキシジルを使えば良いのです。

これで痛くなく脱毛できますし、薄毛の治療も最高の結果に出来ることでしょう。

最近は従来の熱破壊式レーザーではなく蓄熱式レーザーという痛みが少ない機器があります。

1回の照射エネルギーを従来の4分の1程度に抑えて、その分照射回数を多くする脱毛方法です。

クリニックが限定されてしまいますが、これならば痛みは本当に少ないです。

例えば大阪天王寺や神戸三宮であれば、女性専門の蓄熱式医療脱毛クリニックがあります。

このモアナレーザークリニックは私が総院長として関わっています。

結論は・・・

医療脱毛よりも先に発毛治療を先におこないましょう。

医療脱毛を薄毛の治療より先におこなうと、脱毛後に体毛が生えて来たり、未治療の間に薄毛が進行してし舞うことも起こりえます。

痛いのが嫌な場合は、ミノキシジルを使わない薄毛治療を先に始めて、後から脱毛治療をおこないましょう。

執筆者
田坂洋介
2005年3月 昭和大学医学部卒業
2005年4月 昭和大学医学部付属初期臨床研修センタにて初期臨床研修開始
2007年4月 川崎市立川崎病院 麻酔科後期研修開始
2009年4月 麻酔科標榜医取得
2015年4月 大手毛髪専門クリニックで多数の症例を経験
2017年12月 駅前AGAクリニック大阪梅田院院長
資格:医師免許、麻酔科標榜医、麻酔科学会専門医、麻酔科学会指導医

駅前AGAクリニック【全国13院 東京新宿院東京北千住院京都烏丸院大阪梅田院岡山院鹿児島院 など】

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