経口避妊薬(ピル)と女性の薄毛(FAGA)の関係性について

ピルと女性の薄毛

月経不順や経口避妊薬の内服は女性の薄毛にどのような影響を与えるのでしょうか。

女性の薄毛の多くはFAGA(女性男性型脱毛症)ですので女性ホルモンの影響を強く受けます。

今回は経口避妊薬(ピル)と薄毛の関係について駅前AGAクリニックの毛髪専門の医師が解説します。

— 目次 —

▽記事の内容をまとめた動画はこちら▽

ピルとはどのような薬?

ピルと薄毛との関係について解説する前に、そもそもピルとはどのような治療薬なのか、また、ピルを服用することでどうなるのかについて知っておきましょう。

ピルとはどのような薬か

極めて簡単に説明すると、ピル(低用量ピル)は避妊薬の一種です。内服タイプの治療薬であるため、経口避妊薬と呼ばれることもあります。

避妊目的以外にも、月経時の激しい痛みを緩和したり、更年期にともなう不調を改善したりする効果も期待されています。世界中で1億人もの女性が利用しているというデータもあり、比較的手軽かつ安全に服用できる治療薬ということです。

避妊法としてはコンドームを利用するという方法もありますが、ピルはコンドームよりもはるかに高い避妊効果があるとされており、正しく服用すれば妊娠を100%避けることが可能とされています。

ピルを服用することでどうなる?

ピルを服用するとどうなるのでしょうか。

避妊効果が得られる

ピルを服用すると、ネガティブフィードバックと呼ばれる現象が起こります。ピルを服用することで血液中の女性ホルモンが増えると、女性ホルモンの分泌を抑えるために脳から卵巣へと指令が送られます。

その結果、卵巣から分泌されるべき女性ホルモンの量が減少し、排卵を抑制することが可能となります。それによって、妊娠を避けることが可能となるのです。

月経時期をコントロールできる

ピルを服用すると、月経の時期をコントロールすることが可能となります。運動をしている女性の場合、試合の日に合わせて月経をコントロールするなどということが可能です。

月経時の不調を緩和できる

女性の中には、月経時の不調に悩まされている方も少なくありません。ピルを服用すると、月経時の不調を緩和できることも分かっています。また、婦人科系の疾患を発症するリスクを低下させる効果も期待されています。

POINT

  • ピルは経口避妊薬の一種である
  • ピルを服用することで避妊効果や月経時の不調を緩和する効果が期待できる
  • ピルを服用することで婦人科系疾患の発症リスクを下げることも期待されている

ピルは女性の抜け毛に影響があるの?

ピル(経口避妊薬)は様々な副作用があると言われています。
その中の一つに、「髪の毛が抜けると」言われています。
では、本当にピルの副作用に抜け毛があるのでしょうか。

まずは、そもそもピルの役割について詳しく見ていきましょう。

女性の月経周期について

月経AGA

ピルは、女性の月経周期と密接に関わりがあるので、まずはそこからしっかりと見ていきましょう。

月経周期は、エストロゲンとプロゲステロンの働きで作られます。

まずはエストロゲンとプロゲステロンについて見てみましょう。

エストロゲン(卵胞ホルモン)とは

排卵AGA

エストロゲンとは卵胞が発育するときに分泌されるホルモンです。

このエストロゲンは、排卵が近くなる時に子宮内膜を厚くする働きがあります。

言い換えるならば、女性らしい体つきにするホルモンと考えていいでしょう。

効果としては、成長期毛を増やし抜け毛を防ぐ作用があります。

ですので、ピルの服用を止めたら、エストロゲンの分泌が低下するので、薄毛の症状が進行してしまいます。

また、肌の質も良くしてくれる作用もあるので、ニキビ改善にも効果が見込めます。

プロゲステロン(黄体ホルモン)とは

基礎体温AGA

排卵された後に黄体から分泌されるホルモンです。

受精卵が子宮内膜に着床しやすくします。

体温を上げたり乳腺を発育させる働きがあります。

ピルに使用される合成プロゲステロンはプロゲスチンと呼ばれ、男性ホルモン(アンドロゲン)作用を持つ傾向があり、薄毛を進行させてしまいます。

女性ホルモンと抜け毛の関係

女性のホルモンの働きは複雑でエストロゲンとプロゲステロンだけでなく、それを調整するホルモンも関わってきます。

具体的にはゴナドトロピン放出ホルモンが卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモンの分泌を促します。

卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモンがエストロゲン、プロゲステロンを分泌させるように働くのです。

これらのホルモンバランスの乱れにより月経が乱れることがあります。

女性の薄毛のためにはこれらの女性ホルモン量を正常化する必要があるのです。

ピルの服用を止めてしまうと、服用することで体内に取り入れていたエストロゲンが急激に減るので、女性ホルモンのバランスが一時的に崩れ、ヘアサイクルが乱れることによって、髪の毛が抜けやすくなる状態になります。

一見、ピルを服用すると抜け毛が増えると心配されている方が多いかもしれません。
ですが、本当は服用を止めてからの注意が必要だったのです。

薄毛とピル(経口避妊薬)の関係性について

悩みAGA

そもそも薄毛とは、男性ホルモンが活発的に作用する事が原因になることがほとんどです。

ホルモンバランスは女性ホルモンと男性ホルモンの相対比によって決定されるので、ピルの服用を中止することで、女性ホルモンの量が減り、相対的に男性ホルモンが増えることになります。
したがって、抜け毛につながりやすくなるのです。

あくまで一時的なものなので、心配しすぎる必要はありませんが、どのようなピルを選べばこのような事態を軽減できるのでしょうか。

次にピル(経口避妊薬)の種類について紹介します。

基本的には下記4種類のピルがあります。
それぞれ1つずつみていきましょう。

  • 第1世代・・・オーソM、オーソ777、シンフェーズ、ルナベル
  • 第2世代・・・アンジュ21、トリキュラー21、ラベルフィーユ21
  • 第3世代・・・マーベロン21、ファボワール21、ダイアン35
  • 第4世代・・・ヤスミン21、ヤーズ

第1世代経口避妊薬

ノルエステロンというプロゲスチン(合成黄体ホルモン)が使われています。

また、卵胞ホルモン量を抑えている為にエストロゲンも多く入っています。

エストロゲンの力を借りてプロゲスチンの効果を増強しているのです。

第2世代と比較してプロゲスチンが持つ男性ホルモンを活発にする作用は弱いです。

第2世代経口避妊薬

ノボノルケステロルというプロゲスチンが使われています。

プロゲスチンの効果が強くエストロゲンを減らす事に成功しています。

ただ、ノボノルゲステロルは第一世代経口避妊薬と違い男性ホルモン作用が強いです。

日本で人気のトリキュラーはこのグループに入ります。

第3世代経口避妊薬

デゾゲストレルやゲストデンというプロゲスチンが使われています。

これはより男性ホルモンの作用を弱くすることに成功しています。

エストロゲン効果も相まって女性のホルモンを補ってくれるので、薄毛の患者さんにも効果的に作用することが期待出来ます。

マーベロンはこのような作用でニキビの治療薬としてもよく使われています。

酢酸シプロテロンが配合されたダイアン35も同様に女性ホルモンを補ってくれます。

通常はマーベロンやダイアン35などで薄毛の治療効果が期待できると思われます。

第4世代経口避妊薬

ドロスピレノンというプロゲスチンが使われています。

体内で分泌されるプロゲステロンと同様の効果がるので作用が抑えられています。

このドロスピレノンは男性ホルモン作用がなくなり、むしろ抗男性ホルモン作用がある為、女性の薄毛の治療としても効果があります。

しかし、第4世代のヤーズは日本では経口避妊薬の認可は取れていません。

あくまで月経困難症に対する治療薬の扱いです。

第3世代のマーベロンと比べると成長期毛を増やすエストロゲンの量は減っていますが、第4世代も安心して女性型脱毛症の治療が行えるピルだと考えられます。

結局、女性型脱毛症にはどのピル(経口避妊薬)がいいの??

以上より、第2世代以外のピルが女性の薄毛には適していると思われます。

エストロゲンとプロゲスチンの感受性のバランスが患者さんにより変わるため、どれを使うべきかはケースバイケースだと思われます。

エストロゲンが多い方がいいのかプロゲスチンの男性ホルモン作用が少ない方がいいのかという選択になるかと思います。

一般的には第三世代のマーベロン、ダイアン35や第四世代のヤーズが良いのではないでしょうか。

避妊を含めて全体的なバランスもありますので産婦人科でご相談されることをお勧めします。

  • ピル(経口避妊薬)の服用後の影響による薄毛/抜け毛対策
  • 専門クリニックで薄毛/抜け毛対策

一番おすすめする対策方法は、薄毛専門のクリニックや皮膚科に相談することです。

薄毛や抜け毛に関する悩みは自分一人で解決するのが困難です。

男性の薄毛と違い、女性の薄毛の原因は複雑です。

その分、対処や改善策は一人一人異なってきます。

ですので、一人で悩みを解決していくのではなく、専門の医師に診断してもらうことが最善策です。

当院の場合、無料でカウンセリングを行っているので、お気軽に相談してみてはいかがでしょうか。

また、女性の治療も積極的に行っているので、抜け毛の改善をしていきましょう。

無料カウンセリングはこちら

自宅で薄毛/抜け毛対策

自宅で抜け毛を対策する場合、まずは生活習慣の見直しが必要です。

女性の薄毛の原因の一つにホルモンバランの乱れがあります。

睡眠不足や偏った食事、お酒やタバコは頭皮への血流を悪くさせ、ホルモンバランスが乱れる原因になります。

不健康な生活をしていた方は、食事や睡眠など改善するだけで、頭皮環境が良くなるケースがあります。

まずは、自分の生活習慣を見直してみることをおすすめします。

ピルなどによる女性の薄毛治療は駅前AGAクリニックへ

本文からも分かるように、ピルの服用によって薄毛が進行することは考えにくいです。ただ、ピルの服用をやめることで女性ホルモンのバランスが乱れると、薄毛を発症するリスクが高くなります。

とはいうものの、女性にみられる薄毛の原因は実にさまざまで、たった1つの原因ではなく、複数の原因が複雑に絡み合って、結果として薄毛を発症するケースがほとんどです。そのため、なぜ薄毛を発症しているのか、原因を突き止めることが重要です。

駅前AGAクリニックは多くの薄毛専門治療院と異なり、女性の薄毛も専門的に取り扱っています。そのため、クリニックはプライバシーに配慮したつくりとなっており、女性の方でも安心して診察および治療を受けていただけます。

また、人には相談しづらい薄毛のお悩みは、当院のカウンセラーが親身になって承っています。カウンセリングは無料で受けられますので、どんな些細なお悩みでもお気軽にご相談ください。

POINT
  • ピルの服用を停止することで薄毛を発症する可能性がある
  • 駅前AGAクリニックでは、女性の薄毛も専門的に取り扱っている
  • 薄毛に関するどんな些細なお悩みも無料カウンセリングで承っている

まとめ

結論から言うと、ピルの服用で女性の抜け毛の影響はありません。

ですが、服用を止めると抜け毛が増えてしまう可能性があります。

これはピルの副作用というより本来の状態に戻ってしまったということです。

ピルの服用を止めて抜け毛が増えてきた方は、専門の医師に見てもらうことをお勧めします。

当院は毛髪総合クリニックです。

男性だけでなく女性の薄毛治療も専門に扱っているクリニックです。

全国4院、東京新宿、大阪梅田、京都烏丸、岡山のすべてのクリニックで一貫した最新の薄毛治療を行っております。

女性の薄毛は数種類の薬剤を組み合わせて副作用を出さないようにしながら治療することが大切です。

また、進行を抑制するために継続して治療を行うことが非常に重要だと考えております。

ピルの処方は当クリニックでは行っておりませんがご相談ください。


駅前AGAクリニック【全国13院 東京新宿院東京北千住院京都烏丸院大阪梅田院岡山院鹿児島院 など】

無料相談・ご予約(受付時間11:00-20:00)0120-722-969

カウンセリングWEB予約(無料)