脂漏性脱毛症の症状とは?原因や改善策を解説!

脂漏性脱毛症

夏場に頭皮がべたつくことは珍しくありませんが、一年中頭皮がべたついている方の場合、脂漏性皮膚炎を発症する可能性が高くなります。

脂漏性皮膚炎を放置した場合、抜け毛を伴う脂漏性脱毛症に移行する可能性があるため注意が必要です。今回の記事では、脂漏性脱毛症の特徴や、改善法についてご紹介しています。

男性に見られる特徴的な薄毛であるAGA(男性型脱毛症)との違いについても解説していますので、頭皮のべたつきに悩んでいる方や、薄毛が心配な方はぜひ参考にしてみて下さい。

— 目次 —

脂漏性脱毛症とは

一言で申し上げますと、脂漏性脱毛症(しろうせいだつもうしょう)は、脂漏性皮膚炎から起こる脱毛症の一種です。

脂漏性皮膚炎は、皮膚の常在菌であるマラセチア(カビの一種)が増えることで、発症リスクが高くなります。

脂漏性脱毛症の原因

脂漏性脱毛症の主な原因としては、皮脂の過剰な分泌が挙げられます。前述の通り、脂漏性脱毛症は、脂漏性皮膚炎から起こる脱毛症です。

脂漏性皮膚炎の原因となるマラセチアは、皮脂をエサとして増殖します。そのため、皮脂の分泌量が多い場合、脂漏性脱毛症を発症するリスクが高くなるのです。

脂漏性皮膚炎とAGAとの関係

AGAは男性に見られる特徴的な薄毛で、男性型脱毛症と呼ばれることもあります。脂漏性脱毛症もAGAも抜け毛を伴うという点では共通しているのですが、原因は全く異なっています。

脂漏性脱毛症が主に皮脂の過剰な分泌や誤ったヘアケア、ホルモンバランスの乱れなどが原因で起こるのに対し、AGAは主に遺伝が原因となって起こります。

脂漏性脱毛症の4つの症状

脂漏性脱毛症は、脂漏性皮膚炎から移行した脱毛症の一種です。そのため、抜け毛以外に次のような特徴的な症状が見られます。

頭皮のべたつき

脂漏性脱毛症の特徴的な症状としては、頭皮のべたつきが挙げられます。通常は髪の毛の根元に近い部分の頭皮にべたつきが見られますが、ひどい場合は髪の毛全体が湿ったようにべたつきます。

また、枕カバーや布団が皮脂によって黄色くなったり、嫌なニオイを発したりすることもあります。人によっては黄色っぽい皮脂が毛穴に詰まっていることもあります。

フケ

脂漏性脱毛症を発症している場合、フケの量が増えることも特徴として挙げられます。フケと言っても、一般の方にもみられるようなカサカサとした細かくて白っぽいフケではありません。

脂漏性脱毛症の発症に伴うフケは、黄色っぽくて粒が大きく、ベタベタとしていることが特徴です。また、カサカサした白っぽいフケは肩口に積もったりしますが、脂漏性脱毛症に伴うフケはベタベタしているため、頭皮や髪の毛に張り付くことが多くなっています。

毎日ちゃんとシャンプーをしているのに、べたついたフケが見られるような場合、脂漏性脱毛症を発症しているかもしれないので注意が必要です。

かゆみや赤み

脂漏性脱毛症は、脂漏性皮膚炎から移行した脱毛症の一種です。そのため、皮膚炎に伴うかゆみや赤みが見られることもあります。

ただ、脂漏性皮膚炎の場合、その他の脱毛症に比べて、初期段階ではかゆみが少ないことも特徴です。そのため、脂漏性皮膚炎や脂漏性脱毛症に気づくのが遅れるケースも珍しくありません。

脂漏性皮膚炎は、皮脂の分泌量が多い箇所であればどこにでも起こり得ます。そのため、脂漏性脱毛症を発症している方の場合、頭皮だけでなく、背中やわきの下、鼻の横などにかゆみや赤みが出ることもあります。

炎症やニキビ

脂漏性脱毛症を発症した場合、頭皮の炎症やニキビを伴うこともあります。脂漏性脱毛症は脂漏性皮膚炎から移行した脱毛症の一種です。脂漏性皮膚炎は炎症性の皮膚疾患であるため、脂漏性脱毛症を発症している場合も、頭皮に炎症が見られるのです。

また、脂漏性脱毛症は皮脂の過剰な分泌によって起こる脱毛症でもあります。過剰に分泌された皮脂がフケなどとまじりあい、毛穴に詰まった場合、ニキビや吹き出物が生じるリスクも高くなります。

脂漏性脱毛症の治し方

脂漏性脱毛症はAGAと異なり、進行型の脱毛症ではありません。ですが、皮脂が過剰に分泌しているような良くない頭皮環境を続けていると、AGAの発症リスクを高めないとも限りません。

そのため、脂漏性脱毛症を治すためには、まず頭皮環境を改善する必要があります。そこで、自分で取り組める脂漏性脱毛症対策と、効果が期待できる薬についてご紹介します。

日常的に自分で取り組める対策

脂漏性脱毛症の発症が疑われる場合、医療機関を受診することはもちろんのこと、皮脂の分泌量を増大させるような生活習慣を見直すことが求められます。まず、日常的に自分で取り組める対策について見ていきましょう。

ストレスの緩和

意外に思われるかもしれませんが、ストレスも皮脂の分泌量を左右します。大手化粧品メーカーの研究によって、ストレス状態を続けた場合、皮脂の分泌量を増大させることが分かっています。

また、ストレス状態が続くと、自律神経のバランスが乱れ、交感神経が優位になります。交感神経が優位になると血管を収縮させ、血液の循環に悪影響を及ぼします。

頭皮には毛細血管が多く分布しているため、ストレスによって血行不良に陥ると、頭皮に送られる栄養が不足してしまいます。そのことも、頭皮環境を悪化させる結果に繋がります。

適切なヘアケア

皮脂の分泌量が増えている場合や、髪の毛がべたついている場合、もしくはフケの量が増えているような場合、ヘアケアを見直すことが求められます。

毎日シャンプーをしているのに頭皮がべたつく場合、肌質に合っていないシャンプーを使っている可能性があります。特に、洗浄力が強すぎる市販のシャンプーを使っていると、頭皮を守るべき皮脂まで洗い流してしまい、頭皮の乾燥を招きます。

頭皮が乾燥すると、今度は頭皮を守ろうと皮脂を過剰に分泌する結果となります。シャンプーの選び方が分からない場合は、肌に優しいアミノ酸系シャンプーを使うと良いでしょう。

睡眠不足

睡眠不足の状態が続くと、自律神経のバランスを乱すことに繋がります。自律神経のバランスが乱れると、夜間も交感神経優位の状態が続き、血液の循環が悪くなります。

髪の毛は毛母細胞が分裂することで成長するのですが、血液の循環が悪くなると、髪の毛を成長させるためのエネルギーが不足してしまいます。

また、睡眠不足によって食べたものの吸収効率が悪くなると、髪の毛が成長するための栄養が不足する結果となります。

食生活の改善

皮脂の分泌量が過剰になっている場合、食習慣が乱れていることも考えられます。特に、脂っこい食べ物やジャンクフード、スナック菓子などを好んで食べていると、脂質の過剰摂取に繋がります。

頭皮への血行を促進し、頭皮環境を改善するためには、ビタミンB群やビタミンE、ビタミンC等を積極的に摂取することが重要です。日々の食事にフレッシュな野菜や果物を取り入れましょう。

塗り薬を使用する

脂漏性脱毛症の原因となるマラセチアの増殖を予防するためには、抗真菌薬を利用するのが効率的です。また、頭皮に炎症を起こしている場合、ステロイド外用薬などを用いることが一般的です。

ですが、抗真菌薬には様々な種類があるため、自己判断で購入した場合、マラセチアには効かないこともあります。そのため、まずは専門医に相談することが重要です。

AGA治療に関するご相談なら

脂漏性皮膚炎は性別や年齢を問わず発症する可能性があるのですが、どちらかというと、皮脂の分泌量が多い男性に見られやすい炎症性の皮膚疾患です。

脂漏性皮膚炎が悪化した場合、脂漏性脱毛症を引き起こすことがあります。脂漏性脱毛症とAGAには直接的な関係はありませんが、脂漏性脱毛症と思っていたら、AGAを発症していたというケースも少なくありません。

特に男性の方で、皮脂の分泌量増大による抜け毛が見られる場合、AGAを発症している可能性もあるので、なるべく早めに専門医に相談することが重要です。

駅前AGAクリニックでは、皮脂や頭皮トラブル、抜け毛に関するお悩みを無料カウンセリングで承っております。将来の薄毛を予防するためにも、皮脂の過剰な分泌には早めに対処しましょう。


長谷川 誠
2011年 千葉大学医学部を卒業
2011年 千葉県立病院群にて初期臨床研修
2013年 千葉大学医学部附属病院麻酔・疼痛・緩和医療科に入局
2015年 麻酔科標榜医取得
2017年 開院した駅前AGAクリニック大阪梅田院に非常勤医師として勤務 AGA、FAGA、円形脱毛症等、多数の患者様の発毛治療にあたる
2020年 AGA診療指導責任者に就任、東京北千住院の院長に就任
2021年 駅前AGAクリニック三重四日市院 院長
麻酔科標榜医、麻酔科専門医

駅前AGAクリニック【全国13院 東京新宿院東京北千住院京都烏丸院大阪梅田院岡山院鹿児島院 など】

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