円形脱毛症の原因とは?進行が止まらない理由や早く治す方法について解説
抜け毛や薄毛といった場合、男性に起こる現象をイメージされる方も多いのではないでしょうか。
ただ、円形脱毛症を発症した場合、年齢や性別を問わず、薄毛になってしまう可能性があります。
では、円形脱毛症による抜け毛はいつまで続くのでしょうか。
また、円形脱毛症から回復する場合、何か兆しのようなものはあるのでしょうか。
今回の記事では、円形脱毛症による抜け毛の期間や、早く治すために必要なこと、円形脱毛症が治る前兆などを徹底解説しています。
円形脱毛症の発症が心配な方はぜひご一読下さい。
— 目次 —
- 円形脱毛症とは?
- 円形脱毛症の原因や進行が止まらない理由とは?
- 男性と女性で円形脱毛症になる原因は違う?
- 円形脱毛症が治る期間はどのくらい?
- 円形脱毛症が治る前兆はある?
- 円形脱毛症を早く治すための方法とやってはいけないこととは?
- 円形脱毛症が治らない場合はどうしたらいい?
- AGA治療に関するご相談なら駅前AGAクリニックへ
▽記事の内容をまとめた動画はこちら▽
円形脱毛症とは?
円形脱毛症は、年齢や性別を問わず、誰にでも起こりうる脱毛症の1種です。
10円ハゲと呼ばれることもある円形脱毛症ですが、実際には薄毛がコインよりも大きい範囲となるケースもあります。
また、全身の体毛が抜け落ちるケースもあります。
円形脱毛症の原因についてはハッキリとしたことが分かっていないのですが、免疫系や内分泌系の異常、遺伝などが原因となり、円形脱毛症の発症リスクを高めるのではないかと考えられています。
円形脱毛症に伴って抜け毛が見られる箇所のことを、専門的に脱毛斑(だつもうはん)と呼んでいます。
円形脱毛症の名前の通り、円形脱毛症に伴う脱毛斑は円形、もしくは楕円形をしています。
また、その他の脱毛症とは異なり、脱毛部位とその周囲が明確に分かれていることも特徴となっています。
円形脱毛症の初期症状
円形脱毛症はある日突然のように起こる脱毛症であり、これといった初期症状がなく始まるケースも少なくありません。
ただ、円形脱毛症を発症した方の中には、抜け毛が起こる前に頭皮の痒みを感じたり、違和感を覚えたりする方もいるようです。
頭皮に見られる症状以外に、爪に小さなボコボコとしたくぼみを認めるケースがあります。
また、円形脱毛症はアトピー素因を持っている方が発症するケースも少なくありません。
アトピー性皮膚炎や、アレルギー性鼻炎に伴って抜け毛が増えている場合、円形脱毛症の発症が疑われるケースもあります。
円形脱毛症の種類
円形脱毛症は脱毛斑のあらわれ方や症状の程度により、主に以下の5種類に分類されます。
種類 | 特徴 |
単発型 | 円形もしくは楕円形の脱毛斑が1つ見られる |
多発型 | 円形もしくは楕円形の脱毛斑が複数個見られる |
蛇行型 | 後頭部から側頭部に欠けて蛇が這(は)った後のように抜け毛が見られる |
全頭型 | 多発型の円形脱毛症がくっついて拡大し、頭皮全体の髪の毛が抜け落ちる |
汎発型 | 髪の毛だけでなくまつ毛や眉毛など体毛が全て抜け落ちる |
円形脱毛症の原因や進行が止まらない理由とは?
円形脱毛症の原因については現在のところ明らかにされていませんが、以下の要因により発症リスクが増加すると考えられています。
- ストレス
- 自己免疫疾患
- アトピー素因
円形脱毛症にともなう抜け毛が止まらない方も参考にしてください。
ストレス
円形脱毛症の原因として一時有力だったのがストレス説ですが、複数の研究により因果関係は明らかにされていません。
ただし、ストレスが円形脱毛症を発症するきっかけになったり、抜け毛が止まらない要因になったりする可能性は考えられます。
ストレス状態が続くと自律神経のうち交感神経が優位に傾き、血管が拡張して血行不良を起こしやすくなります。
血行不良により頭皮に送られる栄養が不足すると、髪の毛に必要な栄養が不足し抜け毛リスクが増加する訳です。
また、ストレス状態が続くと睡眠の質が低下し、睡眠中の毛母細胞の分裂が鈍くなることも、円形脱毛症にともなう抜け毛が止まらない一因と考えられます。
自己免疫疾患
近年になり円形脱毛症の原因として有力視されているのが自己免疫疾患説です。
本来自己免疫は自分の細胞を外部の侵入者から守るためにはたらくのが特徴です。
しかし、何らかの原因により自己免疫に異常をきたすと、外部の侵入者を攻撃すべき免疫系が自分の細胞を攻撃し始めます。
自己免疫疾患の発症原因も明らかにされていませんが、ストレスや感染症、環境的要因などが複雑に絡み合った結果として発症すると考えられています。
アトピー素因
円形脱毛症にはアトピー素因が関わっていると考えられています。
実際に円形脱毛症を発症している方の多くが、気管支喘息(ぜんそく)やアトピー性皮膚炎などのアトピー性疾患を合併しているとの報告があります。
アトピー素因は以下のとおりです。
- 本人もしくは家族の誰かが気管支喘息やアトピー性皮膚炎などアレルギー性の病気を持っている
- IgE抗体を作りやすい体質である
IgE抗体はアレルギーと密接にかかわる免疫物質の一種です。
アトピー素因とは、いいかえればアレルギーを発症しやすい体質とも言えます。
男性と女性で円形脱毛症になる原因は違う?
円形脱毛症に関しては現在のところ原因が明らかにされておらず、自己免疫の異常やアトピー素因の有無が発症リスクを左右すると考えられています。
ただし、円形脱毛症による抜け毛が止まらない場合、何らかの脱毛症を併発している可能性も考えられます。
抜け毛の原因は個人によりさまざまなため、考えられる原因を知ったうえで適切に対処することが大切です。
ここでは、男性・女性・子供の抜け毛リスクを高める原因について解説します。
男性の場合
男性の抜け毛が止まらない際に考えられる原因の1つが、AGA(男性型脱毛症)の併発です。
AGAは男性に見られる代表的な脱毛症の1つで、主に遺伝によるホルモンバランスの変化が原因で起こります。
AGAを発症するメカニズムは以下のとおりです。
- 男性ホルモンのテストステロンが活性の高いジヒドロテストステロンに変化する
- ジヒドロテストステロンがアンドロゲン受容体に結合する
- TGF-βが生成されてヘアサイクルが乱され、抜け毛リスクが増加する
テストステロンがジヒドロテストステロンに変化する際、酵素の一種である5αリダクターゼが活発にはたらきます。
5αリダクターゼの活発度やアンドロゲン受容体の感受性は遺伝によって左右されるため、父親もしくは祖父が薄毛の方はAGAを発症しやすい傾向にあります。
女性の場合
女性の抜け毛リスクを高める要因は以下のようにさまざまです。
- ホルモンバランスの変化
- 加齢
- 過度のダイエットによる栄養不足
- ストレスなど
女性ホルモンのエストロゲンやプロゲステロンにはヘアサイクルの成長期を維持したり、髪の毛のハリやコシを保ったりする作用があります。
妊娠・出産や更年期にホルモンバランスが変化すると、抜け毛が目立つのはそのためです。
過度のダイエットにより栄養が不足すると、髪の毛の成長が妨げられて抜け毛リスクを高めます。
また、男性に比べると女性はストレスを感じやすいとされており、その他の要因と絡み合い抜け毛リスクが増加すると考えられています。
子供の場合
子供に関しても円形脱毛症を発症する原因は明らかにされていません。
ただし、子供に多く見られる抜毛症に関しては注意が必要です。
抜毛症の平均発症年齢は10歳前後で、発症すると自分で自分の髪の毛や体毛を引き抜くのが特徴です。
抜毛症は身体の病気ではなく精神疾患の一種のため、やめるように言い聞かせるのではなく、心療内科で適切な治療を受ける必要があります。
円形脱毛症が治る期間はどのくらい?
円形脱毛症を発症した場合、治るのにどれくらいの期間を要するのかも気になるポイントではないでしょうか。
円形脱毛症にはいくつかのタイプがあり、回復するまでの期間にも差異が見られます。
3~4か月で自然に治ることがある
軽症例の円形脱毛症として、単発型の円形脱毛症が挙げられています。
単発型の円形脱毛症はその名の通り、コイン大の脱毛斑を1箇所に認めるタイプの円形脱毛症を意味します。
単発型の円形脱毛症の場合、3ヶ月から4ヶ月で自然に治ることも珍しくありません。
ただし、いったん単発型の円形脱毛症から回復したとしても、再発の可能性があるため要注意です。
重症例の場合は長期間続く可能性がある
円形脱毛症には、単発型だけでなく、多発型や蛇行型など様々なタイプがあります。
多発型の円形脱毛症は、単発型の円形脱毛症が同時にいくつかできるタイプの円形脱毛症です。
蛇行型の円形脱毛症は、後頭部から側頭部にかけて、蛇が這ったような脱毛斑を認めるのが特徴です。
重症例の円形脱毛症としては、全頭型の円形脱毛症や、汎発型の円形脱毛症が挙げられます。
全頭型の円形脱毛症を発症した場合、脱毛斑がコイン大にとどまらず、頭部全体にわたって薄毛の範囲が広がってしまいます。
汎発型(はんぱつがた)の円形脱毛症を発症した場合、髪の毛が抜け落ちるだけでなく、眉毛やまつげを始めとしたすべての体毛が抜け落ちてしまいます。
このような重症例の円形脱毛症を発症した場合、長期間に渡って根気強く治療を続ける必要があります。
また、残念ながら回復には至らないケースもあります。
円形脱毛症が治る前兆はある?
円形脱毛症を発症した場合、いつ治るのか不安になることもあるでしょう。
そこで、円形脱毛症からの回復の兆しについて紹介します。
短い細い毛が部分的に生えてくる
円形脱毛症が治る前兆として、短くて細い髪の毛が、脱毛斑の部分に生えてくることが挙げられます。
そのような兆候が見られた場合、生えてきた髪の毛を強く成長させることが求められます。
硬くて短い毛の生えが見えてくる
円形脱毛症が治る前兆としては、硬くて短い髪の毛が脱毛斑に見えてくることも挙げられます。
短くて細い髪の毛の段階では気づかないこともありますが、硬くて短い髪の毛が見えてきたら、円形脱毛症から回復しつつあると判断して良いでしょう。
白髪が目立つようになってくる
円形脱毛症から回復する過程で、白髪が目立つようになってくることも少なくありません。
もともと髪の毛は、最初の段階では白いのが通常です。
白い髪の毛がメラノサイトの働きによって、日本人の場合は黒くなるのです。
頭皮に送られる血液量が不足している場合、メラノサイトが十分に働かず、髪の毛が白いまま生えてくることがあります。
ただ、白髪が脱毛斑に生えてくるということは、円形脱毛症から回復傾向にあると判断できます。
その場合、頭皮への血行促進を図るようにしましょう。
円形脱毛症を早く治すための方法とやってはいけないこととは?
円形脱毛症を発症した場合、軽症例であっても回復するまでに数ヶ月を要することがあります。
また、放置した場合脱毛範囲が広がる恐れもあります。
このため、円形脱毛症の発症が疑われる場合、次のようなことに注意する必要があります。
初期症状を見逃さないようにする
円形脱毛症を早く治すためには、初期症状を見逃さないことが重要です。
先述したように、円形脱毛症は突然のように発症するため、普段の抜け毛と見分けがつかないことも珍しくありません。
円形脱毛症の初期症状に気づかないと、単発型であった円形脱毛症が多発型へと移行し、回復するまでの期間が長くなる可能性もあります。
また、円形脱毛症は必ずしも目立つ箇所にできるとは限りません。
特に頭頂部や後頭部に円形脱毛症を発症した場合、気づくのが遅れてしまう可能性もあります。
円形脱毛症を発症した箇所の髪の毛は、手櫛やブラッシングで簡単に抜け落ちる傾向にあるため、そのような兆候を見逃さず、早めに対処することが重要です。
ストレスを溜めない
円形脱毛症を予防したり、悪化を防いだりするためには、ストレスを溜めないことも重要です。
ストレスは必ずしも円形脱毛症を発症する原因とはなりませんが、ストレスが円形脱毛症以外の経路で髪の毛や頭皮に悪影響を与えることは間違いありません。
ストレス状態が続くと、自律神経のうち交感神経が優位に傾き、血管の収縮を引き起こします。
血管が収縮すると、頭皮へと送られる血液量が減少するため、円形脱毛症からの回復を遅らせてしまうのです。
このため、普段から適度にストレスを発散するよう心がけましょう。
また、疲労や睡眠不足といった身体的ストレスも、円形脱毛症からの回復を遅らせるため、普段から良質の睡眠をとり、翌日に疲労を残さないよう心がけましょう。
生活習慣を整える
円形脱毛症からの回復を早めるためには、生活習慣を整えることも求められます。
暴飲暴食や運動不足、偏った食習慣などを続けていると、円形脱毛症からの回復を遅らせるリスクが高くなります。
また、頭皮への刺激が強いシャンプーなどを使っていると、頭皮環境の悪化に伴い、円形脱毛症からの回復が遅れる可能性もあります。
円形脱毛症の発症が疑われる場合は、頭皮に優しいアミノ酸系の薬用シャンプーや、育毛シャンプーに切り替えると良いでしょう。
頭皮に対するセルフケアを行う
円形脱毛症を早く治すためには、頭皮に対するセルフケアを行うことも重要です。
頭皮には毛細血管が多く分布しているため、血行が悪くなると髪の毛の成長にも悪影響を及ぼします。
頭皮への血行を促進するには、頭皮マッサージなど、セルフケアを行うと良いでしょう。
お風呂で温まった時に行うと、より効率的に頭皮へと血液を送り届けることが期待できます。
円形脱毛症が治らない場合はどうしたらいい?
円形脱毛症の発症が疑われる場合、できるだけ早く専門医に見てもらうことが重要です。
円形脱毛症の原因は人によって様々であるため、自己判断で放置していると、症状の悪化を招く可能性があります。
まずは専門医に見てもらい、なぜ円形脱毛症を発症しているのか、原因を突き止めることが必要です。
明確な原因が分かれば、治療と合わせてセルフケアに取り組むこともできるでしょう。
ハッキリとした原因が分からないようであれば、病院での治療を開始することが重要です。
ステロイドによる治療
円形脱毛症の治療にはステロイド製剤を用いるのが一般的です。
ステロイド治療は外用薬、内服薬、局所注射の3つの方法があります。
ステロイド外用薬は比較的軽症例の円形脱毛症に用いられ、円形脱毛症ガイドラインでも強く推奨される治療法の1つです。
飲み薬としてステロイド内服薬が処方されるケースもありますが、ガイドラインでは弱い推奨に留まっています。
ステロイド局所注射は比較的安全性が高い治療法で、ガイドラインでは強く推奨する治療法に位置付けられています。
ただし、治療に際して強い痛みをともなったり、治療部位の陥没を招いたりする恐れがあるため注意が必要です。
ミノキシジル外用療法
ミノキシジルはAGA(男性型脱毛症)やFAGA(女性型脱毛症)などの治療に用いられており、厚生労働省によって発毛効果が認められた数少ない有効成分の1つです。
円形脱毛症は適応症状ではありませんが、ミノキシジルによる発毛例が多数報告されています。
円形脱毛症ガイドラインでは、弱く推奨する治療法に位置付けられています。
ミノキシジルは頭皮に塗布して使用するため、内服薬に比べて副作用のリスクが低い点がメリットの1つです。
局所免疫療法
局所免疫療法は特殊な薬剤で脱毛部位にかぶれを生じさせ、免疫系による毛母細胞の破壊を阻害して発毛を促すのが特徴です。
円形脱毛症にともなう抜け毛の範囲が広い場合に採られる治療法の1つです。
ガイドラインでは局所免疫療法が弱く推奨する治療法とされています。
AGA治療に関するご相談なら駅前AGAクリニックへ
円形脱毛症は年齢や性別を問わず誰にでも起こり得る脱毛症の一種ですが、現在のところ原因は明らかにされていません。
ストレスや自己免疫疾患、アトピー素因があると円形脱毛症の発症リスクが増加するため、急激に抜け毛が増える方は適切な対処が求められます。
セルフケアで改善が見られない方は、駅前AGAクリニックまでご相談ください。
駅前AGAクリニックでは男性や女性に見られる薄毛だけでなく、円形脱毛症の治療も専門的に行っています。
カウンセリングは無料で受けられるため、円形脱毛症の治療に関するご質問や費用に関するご相談など、カウンセラーまで何でもお問い合わせください。