AGA治療による抜け毛の変化とは?何本抜けるの??

AGA治療抜け毛

抜け毛についての科学的考察は、抜け毛の評価が難しいためあまり行われておりません。

しかし、抜け毛が増えたり減ったりすると気になるものです。

抜け毛が多いとそれはAGAなのでしょうか。

また、AGAの治療をしっかり行っているのに抜け毛が止まらないことはあるのでしょうか。

今回はこのような疑問について駅前AGAクリニックの医師が解説します。

抜け毛とは・・・

ヘアサイクル

毛髪は皮膚の中にある毛包で生まれます。

ここで生まれた毛髪は皮膚からお顔を出し、どんどん伸びて行き、2年から6年ほど経過すると急に根元が萎縮して抜けてしまいます。

この時に抜ける毛髪は毛根が萎縮しており、抜けるべくして抜けているのです。

これが正常な抜け毛です。

そして、数カ月経過すると、そこからまた新しい毛髪が生まれ始めるのです。

このように毛髪は生えては抜けてを繰り返しています。

この現象は毛周期またはヘアサイクルと呼ばれています。

つまり抜け毛がある事自体は正常なのです。

ヘアサイクルには成長期、退行期、休止期という大きく3つの期間があります。

AGAの特徴は成長期が短くなり毛髪が育ち切る前に退行期が始まってしまいます。

そして、退行期で毛根が萎縮しているものに洗髪などの刺激が入ると抜け毛となり落ちてくるのです。

正常な人の1日の抜け毛の本数は?

抜け毛2

一日の抜け毛は50本~100本程度が正常とされています。

少しだけ検証してみましょう。

AGAではない方の頭部全体の毛髪は約10万本あると言われています。

毛髪の寿命は平均的には4年程度です。

つまり、この10万本の毛髪が4年すなわち1460日かけて抜けるということになります。

10万本を1460日で割ると68.5本/日の抜け毛があるということになりますね。

確かに50本~100本に当てはまっていますね。

正常な人では多い時は1日何本抜けるの?

洗髪

通常の抜け毛は一日50本~100本でしたね。

では、この方が前日に洗髪をしていなかったらどうなるでしょうか。

毛髪に刺激が入らないため前日の抜け毛が少なくなります。

前日に抜けてきれていなかった毛髪を含めて最大2日分に相当する毛髪が抜けてくることでしょう。

その場合は倍近くの本数が抜けてもおかしくはないのです。

正常が50~100本程度ですから、倍の量だと100本~200本です。

この程度なら異常ではなく正常とされています。

また、夏から秋にかけては抜け毛が多くなることが知られています。

これを季節性の脱毛と言います。

この場合も一日200本程度なら問題になることはないとされています。

参照:季節性の抜け毛って人間にもあるの??ここ最近の抜け毛はAGA?季節性?

AGA患者さんの抜け毛の本数は?

では、正常な人ではなくAGAの患者さんで考えてみるとどうでしょう。

本来の正常な毛髪は約10万本あります。

しかし、AGAの患者さんでは毛髪は少なくなっています。

数万本少なくなった程度では地肌はまだ見えないので、なかなかAGAだと気づかないことが多いです。

ここではAGAが進行して毛髪が約5万本になっている患者さんについて検討してみましょう。

そして、AGAの症状によりヘアサイクルは病的に2年になっているとしましょう。

では、先ほどの計算に戻りますね。

5万本の毛髪が2年かけて抜けているとすると5万本を730日で割る計算になります。

そうしますと一日当たり68.5本の抜け毛となります。

なんと、正常な方と全く同じ本数となりました。

これは恐ろしいことを意味します。

抜け毛が増えることによってAGAになると一般的には言われています。

しかし、実際は抜け毛が増えていなくてもAGAは進行してしまうのです。

本来であれば頭部の毛髪が減るにつれ、抜け毛も減っていなければならないのです。

頭部の毛髪が正常の半分になったのであれば、抜け毛も半分になっていないとおかしいのです。

この方であれば抜け毛は半分の34本でなければならないのです。

それなのに抜け毛の本数が正常のままなのです。

これがAGAの恐ろしいところなのです。

つまり、AGAになっても抜け毛の本数はそれほど増えず、病気にかかっている自覚がないということなのです。

AGA治療をすると抜け毛はどうなるの?

では、この患者様にヘアサイクルを正常化するAGA治療を行うとどのような変化が現れるでしょうか。

まずは初期脱毛が起こります。

退行期になった毛髪は自然に全てが抜けるわけではありません。

洗髪などの刺激があると抜けますが、それでも頭部に抜けずに残っている毛髪があります。

これらの毛髪は次に生まれてくる毛髪に押し出されるような形で抜けてきます。

これを初期脱毛と呼びますが、薬剤の副作用によるものではありません。

これは普通に毛髪が生えてきた証拠と考えてください。

そして、ヘアサイクルが正常化すると初期脱毛も落ち着き抜け毛の本数は落ち着いてきます。

最終的には正常な人と同じような状態になるため抜け毛の本数も正常な人と変わらなくなるのです。

正常な人:1日50本から100本。

AGA患者:毛髪が減少した分抜け毛が減るはずなのに、抜け毛の本数はそれほど減らない。

AGA治療初期:初期脱毛という一過性の抜け毛が起きる。多い時は1日1000本以上。

AGA治療の安定期:抜け毛の本数も正常化していく。

AGAの抜け毛の特徴

AGAの患者さんではDHT(ジヒドロテストステロン)という男性ホルモンの影響でヘアサイクルが短くなっています。

本来であれば2年から6年ほど頭皮にとどまるべき毛髪が早い段階で抜けてしまうのです。

このような毛髪は育ち切る前に抜けるため細いという特徴があります。

つまり、AGAの患者さんの毛髪は細くなっているため、細い抜け毛が多くなるのです。

当然、治療すれば太い毛髪が増えてきます。

しかし、全ての毛髪がそろって太いわけではありません。

人の毛髪は頭皮からおでこにかけて徐々に細くなっていきます。

治療をしたとしてもこれは変わりませんから、抜け毛に細い毛があること自体は病気ではありません。

抜け毛の太さからAGAだと診断がつくのか?

全ての抜け毛が細い場合はびまん性(頭部全体)のAGAかもしれません。

太い抜け毛と細い抜け毛が混ざっている場合はAGAなのかそうでないのか判別はできません。

そのためAGAの診断は抜け毛で行うことはありません。

マイクロスコープを使って頭皮を観察することで診断を行います。

また、採血でAGAだと診断することも出来ません。

AGAかどうかは頭皮にある毛髪を観察してヘアサイクルを推測することによって行うのです。

 

いかがでしたか。

今回は頭皮にある毛髪の本数とヘアサイクルから抜け毛の本数に迫ってみました。

抜け毛について疑問に感じることがありましたら、駅前AGAクリニックでお気軽にご相談下さい。

当院では毛髪診断士も多数在籍しております。

医師だけでなく、スタッフ全体が一丸となって患者様の治療のクオリティを上げるように努力をおこなっております。

執筆者
田坂洋介
2005年3月 昭和大学医学部卒業
2005年4月 昭和大学医学部付属初期臨床研修センタにて初期臨床研修開始
2007年4月 川崎市立川崎病院 麻酔科後期研修開始
2009年4月 麻酔科標榜医取得
2015年4月 大手毛髪専門クリニックで多数の症例を経験
2017年12月 駅前AGAクリニック大阪梅田院院長
資格:医師免許、麻酔科標榜医、麻酔科学会専門医、麻酔科学会指導医

駅前AGAクリニック【全国13院 東京新宿院東京北千住院京都烏丸院大阪梅田院岡山院鹿児島院 など】

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