新型コロナウイルスでハゲる??抜け毛が止まらない場合の治療方法とは?

新型コロナウイルス

新型コロナウイルスに感染した後に抜け毛が増えることが分かって来ました。

なぜ抜け毛が増えるのでしょうか。

そして、治療はできるのでしょうか。

新型コロナウイルス感染症による抜け毛の正体と治療方法について駅前AGAクリニックの医師が解説します。
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世界中で髪が抜ける報告が続々と…

新型コロナウイルス(covid-19)から回復した人々の髪が抜けてしまう報告が続々と上がって来ています。

FacebookによるSurvivor Corps | Facebookもその一つです。

初期に新型コロナウイルスの報告が多かったのはイタリアですが、いまや世界中で同じような報告が増えて来ています。

そして、ついに日本でも抜け毛が増える報告が増えてきました。

これだけ新型コロナウイルスが猛威を振るっていると脱毛症の被害者も増えてくることが予想されます。

Diana Berrentさんが1700人の新型コロナウイルスからの回復者を調べたところ、なんと三分の一以上の患者さんで脱毛症が引き起こされていたことが分かりました。

これだけの犠牲者がいると無視できません。

ロックダウン

また、3月中旬にニューヨークがロックダウンされました。

その6週間後、マンハッタンの皮膚科医のDr. Dendy Engelman先生の元を訪れる脱毛症患者さんが25%も増えてきたそうです。

新型コロナウイルスはその致死率の高さから生命予後ばかり注目されていますが、今後はこのような新型コロナウイルス感染後の脱毛症も注目されてくることでしょう。

新型コロナウイルスでなぜ抜け毛が増えるの??

新型コロナウイルスに感染して6週間ほど経つと抜け毛が増えてくるようです。

この抜け毛のパターンはAGAや円形脱毛症とは違います。

毛髪は4年ほど成長しつづけます。

これを成長期といいます。

成長期が終わると退行期、休止期という期間がくるのですが、この成長期が強制的に終了されて抜けて来るのが新型コロナウイルス感染後の脱毛症のパターンのようです。

感染後に抜けてくるという新型コロナウイルス感染後の抜け方は休止期脱毛に非常に近いと思われます。

AGAの場合はじわじわとヘアサイクルが短くなり、サイクルの回転が上がり細い毛が増えてくるのでタイプが違います。

また、円形脱毛症は成長期の毛髪の根元が壊されて一気に抜けてきます。

円形脱毛症は成長期脱毛に分類されます。

休止期脱毛ってなに??

髪にはサイクルがあります。

成長している期間がメインの期間です。

それが終わると毛髪の根元が萎縮して死んできます。

これが退行期です。

その後、毛髪としての活動が3カ月程止まる休止期という期間があります。

休止期の間は毛髪は生えてくることもなく、その活動が止まっているかのように見えるのです。

新型コロナウイルスに感染すると、なんらかの作用で成長期が強制的にストップして休止期に入ってしまうのではないでしょうか。

他に、休止期脱毛になる原因として高熱、出産後、外傷、術後、急激な体重減少、急激な精神的ダメージなどが知られています。

休止期脱毛は以前考えられていた以上に頻度は多いようです。

例えば痩せるために胃を切除する手術があるのですが、この手術では半数近くで脱毛が起きることが指摘されています。

今後、研究が進むにつれて新型コロナウイルス感染が毛髪に与える影響も分かってくるかと思われます。

まだ、私達も新型コロナウイルス感染後の抜け毛を観察出来ていないので全ては推測の段階です。

おそらく休止期脱毛として矛盾しない、成長期が止まった正常な形態の毛髪が抜けているのではないでしょうか。

これは毛髪そのものが破壊されて起きるものではなく、新型コロナウイルス感染症が人体に与える影響が非常に大きいということを意味しているのではないでしょうか。

今後詳しく分かりましたらご報告いたします。

新型コロナウイルスでAGAが進むの?

AGAの患者さんは新型コロナウイルスに感染すると予後が悪いことが注目されています。

以前からAGAの患者さんはメタボリックシンドロームや心血管系疾患と関連性が高いことが分かっていました。

AGAの患者さんで予後が悪いのは、患者さんにAGAがあるからでなく、メタボリックシンドロームや心血管系疾患があるから重症化しているだけなのかもしれません。

しかし、AGAそのものが新型コロナウイルス感染症を悪化させている可能性も否定はできておりません。

そのためフィナステリドやデュタステリドで新型コロナウイルスの予後が良くなる可能性すらあります。

参照:薄毛だと新型コロナウイルス感染症が重症化しやすいという研究結果

しかし、逆に新型コロナウイルスがホルモン的ストレスを与えてAGAを進行させることがあるのでしょうか。

これは現実的でないと感じます。

というのは新型コロナウイルスがテストステロンやDHT(ジヒドロテストステロン)の分泌を促すとは思えないからです。

AGAは年単位の時間をかけて進行していくものです。

新型コロナウイルスの感染期間は週単位の時間です。

そのためやはり新型コロナウイルス感染症のためにAGAが進行するとは考えにくいのです。

新型コロナウイルスでAGAがひどくなることはないでしょう。

新型コロナウイルス感染後の抜け毛は治療できるの??

新型コロナウイルス感染症後の抜け毛は休止期脱毛だと推測されます。

例えばインフルエンザ感染後にも同じように抜け毛がひどくなることがあります。

写真の患者さまは診察室で髪がごっそりと抜けるぐらいひどいものでした。

10代という薄毛とは無縁なご年齢ですが、このように急激に抜け毛が止まらなくなることがあるのです。

休止期脱毛もこのように重症な場合や休止期から毛髪が戻ってこない場合は適切な治療が必要です。

最も効果があるのは発毛メソセラピー療法です。

これは発毛に関わる成長因子というタンパク質を注射する方法です。

これによって成長期を維持し、休止期に陥った毛髪の成長のスイッチを入れることができるのです。

その他にはミノキシジルの内服薬や外用薬、サプリメントなども効果的です。

当院はAGAだけなく全ての毛髪疾患の診察を行っております。

このような休止期脱毛症の診察も行っておりますので、ご安心ください。

もし、抜け毛に悩まされることがあるようでしたら、是非一度カウンセリングにいらしてください。

 

執筆者
田坂洋介
2005年3月 昭和大学医学部卒業
2005年4月 昭和大学医学部付属初期臨床研修センタにて初期臨床研修開始
2007年4月 川崎市立川崎病院 麻酔科後期研修開始
2009年4月 麻酔科標榜医取得
2015年4月 大手毛髪専門クリニックで多数の症例を経験
2017年12月 駅前AGAクリニック大阪梅田院院長
資格:医師免許、麻酔科標榜医、麻酔科学会専門医、麻酔科学会指導医

駅前AGAクリニック【全国13院 東京新宿院東京北千住院京都烏丸院大阪梅田院岡山院鹿児島院 など】

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