AGAは発症したら終わり?発症のきっかけや完治した人はいるのか?


AGAは男性に見られる代表的な脱毛症で、日本では男性型脱毛症と呼ばれています。
AGA診療のガイドラインでは思春期以降に発症する進行型の脱毛症と説明されており、いったん発症すると原則として完治することはありません。


そのため、AGAを発症したら終わりと考える方もいますが、適切な治療によって年齢相応の毛髪量を取り戻したり、薄毛の進行を遅らせたりする可能性は十分に期待できます。


こちらの記事では、AGAを発症したら終わりと言われる理由や、代表的な治療法などについて解説します。

— 目次 —

AGAは発症したら終わりなのか?


脱毛症にはさまざまな種類がありますが、中でもAGAは発症したら終わりと考える方が多い傾向にあります。
AGAを発症したら終わりと言われる理由としては以下の3点が挙げられます。

  • 治療しないと徐々に悪化する
  • 短期間では治らない
  • 時間とお金がかかる

治療しないと徐々に悪化する


AGAを発症したら終わりと言われる理由の1つが、治療しないと徐々に悪化するためです。
日本皮膚科学会が策定する男性型および女性型脱毛症診療ガイドラインによると、AGAは思春期以降に発症して、徐々に進行する脱毛症と定義されています。


徐々に進行するのがAGAの特徴のため、原則として完治する可能性はありません
AGAの発症が疑われるのに何ら対策を講じないと薄毛が徐々に、しかも確実に進行するため、発症したら終わりと考える方が多くなっています。

短期間では治らない


AGAを発症したら終わりといわれる理由としては、短期間では治らない点も挙げられます。
AGAが短期間で直らない理由について理解するためには、まずヘアサイクルについて知っておくことが重要です。

成長期 毛母細胞が活発に分裂をくり返して髪の毛が太く・長く成長する時期。
ヘアサイクル全体のおよそ85%~90%を占める。
退行期 毛母細胞の分裂が不活発になり、髪の毛の成長が滞る時期。
ヘアサイクル全体のおよそ1%を占める。
休止期 毛母細胞が分裂しなくなり、毛穴から抜け落ちるのを待つ時期。
ヘアサイクル全体のおよそ10%~15%を占める。


AGAを発症すると通常はおよそ3年から5年で繰り返されるヘアサイクルが、およそ半年から1年に短縮されるため抜け毛の量が増加します。
治療を開始すれば徐々にヘアサイクルが正常な状態へと戻っていきますが、回復までに時間が掛かるため発症したら終わりと勘違いする方がいます。

時間とお金がかかる


AGAを発症すると投薬治療で改善を試みるのが一般的ですが、重症例の場合は自毛植毛が必要となるケースもあります。


自毛植毛には多額の費用が必要となるため、AGAを発症すると終わりと思ってしまう方が少なくありません。
投薬治療の場合も回復までに時間と費用が必要です。

AGAを発症するきっかけは?


AGAを発症する主なきっかけは以下の4つです。

  • 男性ホルモン
  • 遺伝
  • 生活習慣
  • ストレス


抜け毛が増えている方は、該当する点がないか確認してみてください。

男性ホルモン


AGAを発症するきっかけの1つが男性ホルモンです。
男性ホルモンとAGAの関係について理解するためには、AGA発症のメカニズムについて知っておく必要があります。

  • 男性ホルモンのテストステロンが活性の高いジヒドロテストステロンへと変化する
  • ジヒドロテストステロンがアンドロゲン受容体と結合してTGF-βが生成される
  • TGF-βがヘアサイクルの成長期を短縮して抜け毛が増える


男性ホルモンの分泌量が多いと薄毛になりやすいとされますが、原因となるのはテストステロンではなくジヒドロテストステロンです。
ジヒドロテストステロンが増える原因としては生活習慣の乱れやストレス、喫煙習慣、自律神経のバランスの乱れなどが挙げられます。

遺伝


遺伝もAGAを発症するきっかけの1つです。AGAの発症にはジヒドロテストステロンが深く関わっていることは前述の通りです。
テストステロンがジヒドロテストステロンへと変化する際に、触媒として働くのが5αリダクターゼと呼ばれる酵素の一種です。


5αリダクターゼの活性度は遺伝によって左右されるため、親から5αリダクターゼが活発に働く遺伝子を受け継いだ方はAGAを発症しやすくなります。
また、アンドロゲン受容体の感受性は母方の遺伝子によって左右されるため、母方の祖父が薄毛の方は、自身もAGAを発症する可能性が高くなります。

生活習慣


AGAを発症するきっかけとしては日常の生活習慣も挙げられます。
髪の毛は日々の食事から摂取する栄養素を元に作られるため、偏った栄養バランスの食事を続けていると髪の毛の成長が妨げられ、抜け毛リスクが増加します。


また、睡眠不足や睡眠の質の低下した状態が続くと、夜間に分泌される成長ホルモンの量が減少し、細胞分裂が滞りやすくなります。


髪の毛は毛母細胞が分裂を繰り返して太く・強く成長するため、十分な睡眠時間と睡眠の質の確保が欠かせません。
飲酒や喫煙の習慣があると全身の血液循環に悪影響をおよぼすため、頭皮に十分な量の栄養を送り届けにくくなります。

ストレス


ストレスもAGAを発症するきっかけの1つです。
ストレスが継続すると自律神経のバランスが崩れ、抜け毛の原因となるジヒドロテストステロンが増加する傾向にあります。


また、自律神経のバランスが崩れると血管が収縮して血行を阻害するため、髪の毛の成長に必要な栄養素を頭皮に送り届けにくくなります。

AGAが完治した人はいるのか?


男性型および女性型脱毛症診療ガイドラインには、AGAに関して思春期以降に発症して徐々に進行する脱毛症と書かれています。
そのため、AGAは基本的に完治することがありません。AGAを発症したら終わりといわれる理由も、AGAが進行型の脱毛症のためです。


しかし、AGA治療薬の内服や外用を行うと年齢相応の毛髪量を取り戻したり、症状の進行を遅らせたりする効果が期待できます。


進行型のAGAはいったん発症したら長期間にわたり治療を続ける必要がありますが、どこにゴールを設定するのかは人によりさまざまです。
AGA治療を受けている方の中には、周りに薄毛の人が増えてくる50代から60代に入ると治療を中止する方も少なくありません。


薄毛をより効率的に改善するのであれば、後頭部の髪の毛を毛穴ごと移植する自毛植毛という方法もあります。
後頭部の髪の毛はAGAの影響を受けにくいため、移植した先で抜けてもまた生えてくる点がメリットの1つです。

20代でAGAを治療すると治るのか?


AGAは思春期以降の男性に見られる脱毛症のため、20代でも発症する可能性があります。
前述の通りAGAを発症したら原則として完治することはありません。


しかし、AGAの発症初期に治療を開始できる可能性が高いため、年齢を重ねた方に比べると発毛効果を実感しやすい傾向にあります。


生涯に繰り返されるヘアサイクルの回数には上限があるため、AGAを発症してヘアサイクルが短縮されると、毛母細胞が死滅する毛穴が徐々に増加します。


毛母細胞が死滅してしまった場合、いくら治療薬を服用してもその毛穴からは二度と髪の毛が生えてきません。
そのため、AGAは早期に治療を開始するのが重要です。

AGAを発症したらどうすればいい?


AGAの発症が疑われる際には、なるべく早めに専門のクリニックで治療を受ける必要があります。
クリニックでは主に以下2種類の薬剤を用いて症状の改善を図ります。

  • 外用薬
  • 内服薬

外用薬を塗る


AGA治療に用いられる代表的な外用薬はミノキシジルです。
ミノキシジルには血管を拡張して血液の循環を促す作用があるため、髪の毛の成長に必要な栄養素が頭皮へ送り届けられやすくなります。


また、ミノキシジルは毛母細胞の死滅を抑制し、発毛を促進する点も特徴です。男性型および女性型脱毛症診療ガイドラインではミノキシジルの外用に関して、行うよう強く勧めるAランクの治療法に位置付けられています。

内服薬を服用する


AGAの治療薬としては厚生労働省によってフィナステリド内服薬のプロペシア、デュタステリド内服薬のザガーロ、およびそのジェネリックが認可されています。

フィナステリドやデュタステリドには5αリダクターゼの働きを阻害し、抜け毛の原因となるジヒドロテストステロンの生成を抑制する作用があります。


内服タイプのミノキシジルに関しては、心臓に負担を掛けるとの観点から認可されていません。しかし、外用薬よりも高い発毛効果が期待できるため、AGAクリニックでは副作用のリスクを慎重に管理しながらミノキシジル内服薬を投与するケースもあります。

 

治療薬名 有効成分 期待できる効果 おすすめの人
プロペシア フィナステリド 抜け毛を抑制 薄毛を予防したい人
ザガーロ デュタステリド 抜け毛を強く抑制 現状を維持したい人
ミノキシジル ミノキシジル 発毛を促進 積極的に薄毛を改善したい人

 

AGAに関するQ&A


AGAに関しては、以下3つの質問が多く寄せられています。

  • AGAが急激に進行することはあるのか?
  • AGA治療を行うと後悔すると言われているのはなぜ?
  • AGAじゃなかった時に、他に考えられる原因は?


薄毛や抜け毛の原因はAGAだけではありません。薄毛や抜け毛を引き起こすAGA以外の脱毛症についても知っておくことが重要です。

AGAが急激に進行することはあるのか?


AGAは原則として急激に進行することはありません。
日本皮膚科学会が策定する男性型および女性型診療ガイドラインには、AGAについて思春期以降に発症して徐々に進行する脱毛症との文言があります。


徐という漢字には動作が静かでゆっくりとしている、急ではないといった意味があり、AGAの進行も基本的にゆっくりです。
どちらかと言うと、気が付いたら髪の毛全体のボリュームが減っていたと感じる方が少なくありません。


突然のように抜け毛の量が増えたり、まとまった量の髪の毛がある日突然のように抜け落ちたりする方は、円形脱毛症を発症している可能性があります。
円形脱毛症は軽症例であれば1年以内におよそ8割が回復するとされていますが、しばしば再発するため注意が必要です。


参考:日本皮膚科学会円形脱毛症診療ガイドライン

AGA治療を行うと後悔すると言われているのはなぜ?


AGA治療を行ったことを後悔する理由としては以下の例が挙げられます。

  • 抜け毛の原因がAGAではなかった
  • 思ったような効果が得られなかった
  • 治療に多額の費用を費やした
  • 副作用について理解していなかった
  • 自己判断で海外製のジェネリックを服用した


AGAの症状は適切な治療により改善が期待できますが、抜け毛の原因がAGA以外の場合は治療効果が期待できません。
AGAの改善には最低でも半年から1年が必要なため、治療を始めてすぐに効果が実感できず、後悔する方もいます。


AGA治療には原則として健康保険が適用されないため、予算に応じた治療プランを提案してくれるクリニックを選ぶのが重要です。


また、AGA治療薬に限らず化学的に製造された医薬品には必ず副作用のリスクがあります。
そのため、事前に副作用について理解して治療を続けることが重要です。


自己判断で海外製のジェネリックを服用すると思ったような効果が得られないうえ、重篤な副作用が起こっても国による救済措置が受けられないため注意が必要です。

AGAじゃなかった時に、他に考えられる原因は?


フィナステリド内服薬やデュタステリド内服薬を服用しても薄毛や抜け毛がまったく改善しない場合、脂漏性脱毛症や円形脱毛症、粃糠性(ひこうせい)脱毛症などを発症している可能性があります。


そのため、まずは専門のクリニックを受診して、薄毛や抜け毛の原因を特定することが重要です。

 

AGA治療に関するご相談なら駅前AGAクリニックへ


AGAは進行型の脱毛症のため、発症したら終わりと考える方が少なくありません。
実際には適切な治療により症状の進行を遅らせたり、年齢相応の毛髪量を取り戻したりする効果が期待できます。


薄毛や抜け毛の原因は実にさまざまなため、まずは専門のクリニックを受診するのが大切です。
自分の判断で海外製のジェネリックを服用してもAGAが原因でなければ効果は得られませんし、重篤な副作用が起こっても自己責任とされます。


駅前AGAクリニックでは無料でカウンセリングが受けられるので、薄毛や抜け毛に関するお悩みをお持ちの方は、お気軽にカウンセラーにご相談ください。

 


駅前AGAクリニック【全国13院 東京新宿院東京北千住院京都烏丸院大阪梅田院岡山院鹿児島院 など】

無料相談・ご予約(受付時間11:00-20:00)0120-722-969

カウンセリングWEB予約(無料)