円形脱毛症は注射で治せる!?本当に治したい時の3つの注射療法とは??

円形脱毛症

円形脱毛症は簡単に治ると誤解されていることが多いです。

しかし、円形脱毛症を治すのは難しいのです。

円形脱毛症の患者さんのうち、7割程度の方は無事に治るでしょう。

逆に3割程度の方は治らないとされています。

3割もの患者さんが治らないのでは、治療は難しいと言わざるを得ません。

円形脱毛症に効果的な治療方法は限られています。

そのため、積極的に治療を行っているクリニックは非常に少ないです。

では、この3割の患者さんはどうすればいいのでしょうか。

そこで3つの注射療法を検討する必要性が出てくるのです。

今回は、円形脱毛症に効果的な3つの注射療法について駅前AGAクリニックの医師が解説します。

— 目次 —

①ステロイド皮下注射療法

基本となる治療方法です。

ガイドラインで推奨されている治療方法の中でも効果の高い方法です。

ステロイド皮下注射は細い針を使って直接頭皮にステロイドを注射します。

円形脱毛症は毛包組織に対する自己免疫疾患です。

ステロイドにはTリンパ球による攻撃を抑え込む作用があります。

皮下注射をすることで効率的に治療を行うのです。

この方法は月に1回程度のペースで施術して行くとお考え下さい。

しかし、この方法には欠点があります。

脱毛斑に5mmほどの間隔で注射をするのですが、何度も針を刺すので痛みが問題になります。

そのため、気軽に施術できるものではなく、ある程度の活動性が高い円形脱毛症に施術することが多いです。

また、面積が大きい場合にはステロイドの副作用が問題になるので重症になれば行うことができなくなるという致命的な欠陥があります。

このように皮下注射は全ての円形脱毛症に対して施術ができないため、万能の治療方法ではありません。

単発型の円形脱毛症が長く治らない場合や少しずつ広がって行く場合などが良い適用でしょう。

急速に進行する場合は以下の記事を参考にしてください。

急速な円形脱毛症の治療!メソセラピー局所免疫療法について

②ステロイド静脈注射による全身療法

円形脱毛症治療の最終兵器と考えられる強い治療方法です。

ステロイドを静脈注射するので自己免疫の抑制効果も大きい反面、副作用も大きな治療方法です。

ステロイドの全身投与で何が起こりえるのか患者さんご自身がしっかり理解した上で納得されてから行うべき方法です。

最近はステロイドの全身投与の代わりにJAKインヒビターなどの臨床試験が行われています。

大学病院などの経験豊富な病院でのみ許されるべき特別な治療方法です。

ステロイドの全身投与は安易に行うことは推奨されておりません。

私個人として、静脈注射は行わない方がよいと感じます。

副作用が起きた症例については過去にも解説しておりますが、非常にやっかいなものとなります。

円形脱毛症のステロイド全身療法は危ない!!副作用の大腿骨頭壊死症について

ステロイドって何??どんな作用があるの?

腎臓の上に小さな副腎と呼ばれる臓器があります。

ここから分泌されている副腎皮質ホルモンに似せて作られたのがステロイド薬です。

ステロイド薬には劇的な作用があります。

①抗炎症作用・免疫抑制作用・抗アレルギー作用

②代謝作用(血糖上昇、蛋白質分解促進、脂肪分解促進、血圧上昇)

これらの作用を利用して病気の治療に使うことができるのです。

ステロイドって恐いの??

ステロイドは治療効果も劇的ですが、副作用も非常に多いです。

そのため使い方を間違えると非常に恐い結果を引き起こします。

投与方法によって体内吸収量が大きく違うため使い分けが非常に大切なのです。

ステロイドが全て恐いわけではないので誤解はしないでください。

特に外用薬は比較的安全なことが多いです。

③メソセラピー局所免疫療法

痛みのほとんどない特殊な細い針を使って治療する駅前AGAクリニックの独自の治療方法です。

当クリニック内での治療成績は非常に良好で今後のメインストリームになると考えております。

円形脱毛症はTリンパ球が毛包を攻撃することによって起きています。

その攻撃が始まる原因は本当にTリンパ球にあるのでしょうか。

ステロイドを使った治療では原因と考えられるTリンパ球を抑え込んでいます。

しかし、円形脱毛症の根本原因が毛包側にある場合もあるのではないでしょうか。

メソセラピー局所免疫療法はステロイドとは違うアプローチをとり毛包側にも作用します。

そのため、非常に効果的な結果を出せていると考えられます。

当初はステロイド皮下注射をメソセラピー局所免疫療法と併用して施術しておりました。

しかし、現在はその治療効果の高さからステロイド皮下注射の併用はあえて行っておりません。

ガイドラインから逸脱しておりますが、それは当クリニックのメソセラピー局所免疫療法の治療効果への自信の表れです。

ステロイド皮下注射や静脈注射のように体内に薬剤を注入するやり方ではないため、薬剤による副作用はほとんど起きないと思われます。

また、痛みが少ない特殊な針を使用するため治療開始のハードルは非常に低いです。

ステロイド皮下注射と違い面積による制約もありませんし、局所免疫療法のように感作させる時間も必要ないため受診したその日の内に治療が行えます。

単発型だけでなく多発型、蛇行型、汎発型、全頭型と全ての円形脱毛症が治療対象となります。

3つの注射療法の中でも最もおすすめしたい治療方法です。

他院で治療が困難だった症例でも治療出来る可能性が高いと考えられます。

当クリニックは自信を持って円形脱毛症の治療を行っておりますので何でもご相談ください。

執筆者
田坂洋介
2005年3月 昭和大学医学部卒業
2005年4月 昭和大学医学部付属初期臨床研修センタにて初期臨床研修開始
2007年4月 川崎市立川崎病院 麻酔科後期研修開始
2009年4月 麻酔科標榜医取得
2015年4月 大手毛髪専門クリニックで多数の症例を経験
2017年12月 駅前AGAクリニック大阪梅田院院長
資格:医師免許、麻酔科標榜医、麻酔科学会専門医、麻酔科学会指導医

駅前AGAクリニック【全国13院 東京新宿院東京北千住院京都烏丸院大阪梅田院岡山院鹿児島院 など】

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