フィンペシアとは?プロペシアとの違いや効果、副作用も解説
フィンペシアとプロペシアは、どちらも有効成分にフィナステリドを配合したAGA(男性型脱毛症)治療薬です。
有効成分のフィナステリドには、AGAの原因であるジヒドロテストステロンの生成を阻害し、抜け毛を抑制する効果があるためです。
本記事では、フィンペシアとプロペシアの違いや効果、起こり得る副作用について解説します。
抜け毛や薄毛にお悩みの男性で、フィンペシアとプロペシアのどちらを使えば良いかわからない方は参考にしてください。
フィンペシアとプロペシアとは
フィンペシアとプロペシアは、どちらもAGA(男性型脱毛症)の治療に用いられることが多い代表的な医薬品です。
はじめに、フィンペシアとプロペシアの特徴や効果について解説します。
フィンペシアの概要
フィンペシアは有効成分にフィナステリドを配合した、海外製のプロペシアジェネリックです。
インドを代表する製薬会社のシプラ社が製造・販売しており、世界中の多くの国でAGA治療薬として用いられています。
国内では未承認薬ですが、個人輸入代行サイトなどを利用して購入・服用する方もいます。
プロペシアの概要
プロペシアは世界で初めて開発されたAGA治療の内服薬です。
有効成分のフィナステリドはもともと男性の前立腺肥大症の治療薬として使用されていましたが、服用者に発毛が見られたため、低用量のフィナステリド内服薬としてプロペシアが開発されました。
フィンペシアとプロペシアの効果
フィンペシアとプロペシアには主に以下4つの効果があります。
- DHT産生の抑制
- 健康な毛髪の成長促進
- 毛根の萎縮防止
- 5α還元酵素の阻害
それぞれについて解説します。
DHT産生の抑制
フィンペシアとプロペシアには、AGAの原因であるDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑制する作用があります。
DHTを抑制すると抜け毛の原因となるサイトカインが生成されなくなり、AGAの進行を遅らせる効果が期待できます。
健康な毛髪の成長促進
フィンペシアとプロペシアは、主にAGAによる抜け毛を予防する目的で用いられています。
しかし、日本皮膚科学会によって策定された男性型および女性型脱毛症診療ガイドラインには、フィンペシア・プロペシアの有効成分に発毛効果があり、AGAの治療に用いるべき旨が記載されています。
毛根の萎縮防止
フィンペシアとプロペシアを服用すると、健康な毛髪の成長を促進する効果が得られます。
その結果、毛根の萎縮を防止する効果も期待できます。
5α還元酵素の阻害
フィンペシアとプロペシアには、DHTの生成に関わる5α還元酵素を阻害する作用があります。
5α還元酵素を阻害するとDHTの生成が妨げられるため、AGAによる抜け毛を抑止する効果が期待できます。
フィンペシアとプロペシアの違い
フィンペシアとプロペシアはいずれもフィナステリドを配合したAGA治療薬ですが、以下の点で異なっています。
- 製造過程の違い
- 使用されている添加物の違い
- 効果が出るのにかかる時間の違い
- 安全性の違い
ここでは、フィンペシアとプロペシアの4つの違いについて解説します。
製造過程の違い
フィンペシアとプロペシアでは、製造過程が異なります。
プロペシアは、AGAを改善する目的で用いられるフィナステリド内服薬としては、先発医薬品に該当する医薬品です。
先発医薬品の製造には長期にわたる研究や臨床試験が必要で、1つの医薬品が販売されるまでに10年以上を要するケースが珍しくありません。
フィンペシアはプロペシアの海外製ジェネリックで、すでに存在している有効成分を利用するため、研究・開発費用を抑えられる点が特徴です。
ジェネリック医薬品が、先発医薬品に比べて安価で利用できるのはそのためです。
使用されている添加物の違い
フィンペシアとプロペシアでは、使用されている添加物も異なります。
ジェネリック医薬品や先発医薬品と同じ有効成分を用いて製造されますが、添加物まで一緒とは限りません。
このため、プロペシアでは副作用が起きなかった方でも、フィンペシアでは副作用が出るケースがあります。
効果が出るのにかかる時間の違い
フィンペシアとプロペシアでは、効果が出るのにかかる時間が違います。
医薬品には有効成分を効果的に作用させる添加物が含まれていますが、フィンペシアとプロペシアでは添加物が異なるため、薬の効果が出るまでの時間に違いが出ると考えられます。
安全性の違い
医薬品としての安全性も、フィンペシアとプロペシアの違いの1つです。
先発医薬品のプロペシアは、厚生労働省による認可を受けています。
一方、海外製ジェネリックのフィンペシアに関しては、国内での承認を受けていません。
また、海外製の医薬品には偽造薬剤や粗悪品が混じっている可能性があります。
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フィンペシアの使用で起こりうる副作用
化学的に製造された医薬品には副作用のリスクがありますが、フィンペシアを服用した際に以下の健康被害などを生じる可能性があります。
- 初期脱毛
- 肝機能障害
- 皮膚炎
- 抑うつ症状
- 精液減少
- 勃起不全
ここでは、フィンペシアの使用で起こりうる副作用について解説します。
初期脱毛
フィンペシアの服用で起こり得る副作用の1つが、初期脱毛です。
このため、服用を始めて2週間から1ヵ月ほどすると、一時的に抜け毛量の増加が見られるケースがあります。
AGAを発症すると髪の毛が弱く・細くなりますが、フィンペシアの効果で強く・太い髪の毛が成長すると押し出されるように抜け毛が起こります。
初期脱毛は医薬品の効果が現れている裏返しでもあるため、過度に心配する必要はありません。
通常は2ヵ月〜3ヵ月程度で、初期脱毛が見られなくなります。
肝機能障害
フィンペシアの服用で起こり得る副作用としては、肝機能障害も挙げられています。
化学的に製造された医薬品はフィンペシアに限らず、肝臓に負担をかけるものです。
フィンペシアの先発医薬品であるプロペシアの添付文書によると、肝機能障害の発現率は不明とされています。
このため、フィンペシアは海外製のジェネリック医薬品のため、服用中は定期的に血液検査を行い、肝数値を確認しておく必要があります。
参考文献:一般財団法人日本医薬情報センター「プロペシア添付文書」(PDFが開きます)
皮膚炎
皮膚炎も、フィンペシアの服用で起こり得る副作用の1つです。
発現頻度は不明ですが、フィンペシアの服用にともない蕁麻疹(じんましん)や掻痒(そうよう)症、発疹などの過敏症を起こす可能性があります。
抑うつ症状
フィンペシアの服用で起こり得る副作用としては、抑うつ症状も挙げられます。
抑うつ症状が現れる原因としては、フィナステリドの作用によるホルモンバランスの変化が示唆されています。
フィナステリドには、ジヒドロテストステロン(男性ホルモンの一種)の生成を抑制する作用があるためです。
ただし、フィナステリドと抑うつ症状の因果関係については、現在のところ明らかにされておらず、発現頻度に関しても不明とされています。
精液減少
フィンペシアの服用で起こりうる主な副作用の1つが、精液量の減少です。
フィンペシア(フィナステリド内服薬)を服用した方の1%未満に、精液量の減少が見られると報告されています。
勃起不全
フィンペシアの服用で起こり得る主な副作用としては、勃起不全も挙げられています。
しかし、勃起不全の発現率は低いと考えられています。
また、フィンペシア(フィナステリド内服薬)を服用した一部の男性に、リビドー(性欲)減退の副作用が見られるとわかりました。
このため、妊活を考えている男性はフィンペシアを服用する前に、かかりつけ医や専門医に相談することがおすすめです。
フィンペシアには併用禁忌薬がないため、ED治療薬を併用する方法があります。
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よくある質問
フィンペシアとプロペシアに関して、以下4つの質問が多く寄せられています。
- フィンペシアとプロペシアのどちらを使うべき?
- フィンペシアをやめるとどうなる?
- フィンペシアをプロペシアに切り替えるとどうなる?
- フィンペシアとミノキシジルは併用できる?
それぞれについて解説します。
フィンペシアとプロペシアのどちらを使うべき?
フィンペシアとプロペシアは有効成分が同じなため、どちらを服用しても効果に大きな差が出るとは考えられていません。
しかし、フィンペシアは国内未承認薬のため、継続的な服用でどのような健康被害が現れるか定かではありません。
安心してAGA治療を続けるためにも厚生労働省が承認し、日本皮膚科学会が服用を推奨しているプロペシアを使うべきといえるでしょう。
フィンペシアをやめるとどうなる?
フィンペシアの服用をやめると、再び薄毛リスクが高くなります。
フィンペシアの適応症状であるAGAは、思春期以降に発症してゆっくりと進行する点が特徴です。
つまり、AGAには完治という概念がなく、症状の進行を抑制するためには継続的な治療薬の服用が重要です。
フィンペシアをはじめAGA治療薬の使用を中断したい方は、専門医やかかりつけ医に相談しましょう。
フィンペシアをプロペシアに切り替えるとどうなる?
フィンペシアをプロペシアに切り替えても、AGAに対する効果に関しては大きな差は出ないといわれています。
しかし、プロペシアは厚生労働省の承認を得た治療薬のため、安心して服用を継続できるメリットがあります。
フィンペシアとミノキシジルは併用できる?
フィンペシアとミノキシジルは、併用することが可能です。
フィンペシアとミノキシジルの特徴は、以下のとおりです。
| 期待できる効果 | 使用方法 | |
|---|---|---|
| フィンペシア | 抜け毛の予防 | 1日1錠を服用する |
| ミノキシジル | 毛母細胞の死滅を抑制・発毛シグナルを促進 | 1日2回頭皮に塗布する |
ミノキシジルにはフィンペシアと異なる作用機序があるため、併用すると効率的な薄毛の改善が期待できます。
AGA治療に関するご相談なら駅前AGAクリニックへ
フィンペシアとプロペシアはともにフィナステリドを配合した内服薬で、AGAの原因であるジヒドロテストステロンの生成を抑制します。
有効成分が共通しているため同等の効果が期待できますが、添加物が異なるため服用に際しては注意が必要です。
また、フィンペシアは国内未承認薬のため、特段の事情がない限りは厚生労働省の承認を得たプロペシアもしくは国内製のジェネリックを使用することがおすすめです。
AGA治療薬の効果や費用に関する疑問やご相談は、駅前AGAクリニックまでお気軽にお問い合わせください。
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