頭皮にかさぶたができる原因は?抜け毛との関係や剥がす危険性も解説
ケガをした際に皮膚を覆うようにできるかさぶたですが、頭皮も皮膚である以上、頭皮にかさぶたができるようなケースもあります。
通常は髪の毛に覆われているため、頭皮にはかさぶたができにくいのですが、頭皮にかさぶたができる場合、どのような原因が考えられるのでしょうか。
また、頭皮のかさぶたが増えたり、広範囲にわたってかさぶたができたりした場合、抜け毛が増えることはないのでしょうか。かさぶたを剥がす危険性と合わせて解説します。
— 目次 —
頭皮にかさぶたができる原因
頭皮にかさぶたができる原因についてご紹介します。
脂漏性皮膚炎
頭皮にかさぶたができる原因として、脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)が挙げられます。頭皮には、常在菌の一種であるマラセチアが存在していますが、マラセチアは皮脂をエサとして繁殖します。
常在菌はそれぞれバランスをとって棲み分けているため、通常であればマラセチアがいたところで、特にトラブルが起こることはありません。
ところが、何らかの原因によって皮脂の分泌量が増大すると、皮脂をエサとするマラセチアが繁殖し、脂漏性皮膚炎を引き起こすことになります。
脂漏性皮膚炎を引き起こすと、頭皮に炎症を起こすため、かさぶたができるリスクを高めるのです。
頭皮の乾燥
頭皮の乾燥もかさぶたができる遠因となります。乾燥自体が、頭皮をかさぶたのようになることや、乾燥によって皮脂の分泌量を増す場合もあります。頭皮が乾燥する原因としては、次のようなことが挙げられます。
シャンプーが合っていない
市販のシャンプーの多くに合成界面活性剤という洗浄成分が配合されています。合成界面活性剤には油を浮かせて洗い流しやすくする働きがあるため、食器洗い洗剤や洗濯洗剤にも含まれています。
ただ、合成界面活性剤の洗浄力はかなり強力であるため、頭皮を守るべき皮脂まで根こそぎ洗い流してしまいます。その結果、頭皮が乾燥してしまうのです。
頭皮を強くかいている
単純に、頭皮を強くかきすぎることによって、かさぶたができるケースもあります。頭皮を強くかいた場合、次のようなリスクが生じます。
血が出ていることもある
普段、頭皮は髪の毛に覆われていてあまり見えませんが、頭皮を強くかくと、血が出てしまい、かさぶたができる可能性があります。
- 脂漏性皮膚炎を発症すると、頭皮に炎症を起こし、かさぶたができやすくなる。
- 頭皮の乾燥によってかえって皮脂の分泌量が増し、脂漏性皮膚炎を引き起こすことがある。
- 頭皮に対する直接的なダメージもかさぶたの原因となる。
頭皮のかさぶたを剥がす危険性
頭皮には、知らないうちにかさぶたができている可能性があります。では、頭皮のかさぶたを剥がすと、どのような危険が生じるのでしょうか。
癖になる
ケガをした後にかさぶたができると、治りきらないうちに剥がしてしまう癖を持っている方もいらっしゃるでしょう。
頭皮のかさぶたも同様で、何となく頭を触っていてかさぶたを見つけると、剥がすことが癖になってしまう可能性があります。
細菌に感染する
かさぶたは、傷口を守るためにできるものなので、傷が治りきらないうちにかさぶたを剥がしてしまうと、細菌に感染する可能性があります。
手には雑菌が付着している可能性があり、かさぶたを剥がしてしまうと手に付着している雑菌が傷口に侵入するリスクがあります。
細菌に感染すると、頭皮に炎症を起こし、頭皮のかゆみや赤みといったトラブルに繋がる可能性もあります。
- 頭皮のかさぶたを剥がすと、それが癖になってしまう可能性がある。
- かさぶたを剥がすと、傷口から細菌が侵入するリスクが高まる。
- 細菌の繁殖によって頭皮のトラブルに繋がる可能性もある。
頭皮のかさぶたと抜け毛の関係
頭皮にかさぶたができたからといって、直ちに抜け毛の量が増えることはありません。ただ、あまりにも広範囲にわたってかさぶたができると、毛穴を塞いでしまう可能性があります。
その結果、髪の毛の成長が阻害され、髪の毛が抜けやすくなってしまう可能性はあります。また、かさぶたができるような頭皮環境を放置することもよくありません。
例えば、脂漏性不皮膚炎によってかさぶたができるような場合、髪の毛が生える土壌である頭皮のコンディションも良好ではなく、髪の毛の成長に悪影響を及ぼします。
また、脂漏性皮膚炎は男性にみられるAGA(男性型脱毛症)や、女性に多くみられる粃糠性脱毛症(ひこうせいだつもうしょう)のリスクを高めるとされています。
- 頭皮にかさぶたができたからといって、直ちに抜け毛の量が増えるというわけではない。
- かさぶたが広範囲に及ぶと毛穴を塞ぎ、髪の毛の成長を阻害する可能性がある。
- かさぶたができるような頭皮環境を放置することによって、脱毛症を発症するリスクが増す。
頭皮のかさぶたを改善するには
頭皮にかさぶたができるような場合、どのようなことに気を付ければよいのでしょうか。外傷以外のかさぶたは毎日の習慣が関わっていることも多いので、次のようなことに気を付けましょう。
ストレスを溜めない
頭皮のかさぶたを改善するためにも、ストレスを溜め込まないことが重要です。
ストレスによって自律神経のバランスが乱れると、身体の回復力が低下します。その結果、かさぶたも治りにくくなってしまうのです。
頭皮を優しく洗う
頭皮のかさぶたを改善するためには、頭皮を優しく洗うことも重要です。頭皮に限ったことではありませんが、皮膚にとって避けるべき重要な2つのポイントが摩擦と乾燥です。
特に、かさぶたができているときに頭皮を強くこすってしまうと、かさぶたが剥がれてしまい、治りが遅くなる可能性もあります。
髪の毛を洗う際には、指の腹の部分で優しく頭皮をマッサージするようにして、髪の毛を拭く際もタオルでゴシゴシこすらないよう気を付けましょう。
睡眠を正しくとる
睡眠時間が不足すると、新陳代謝に悪影響を及ぼし、皮膚のターンオーバーを阻害します。その結果、かさぶたが治るスピードが遅くなる可能性があります。
- ストレスを溜め込まないことが重要である。
- 頭皮を優しく洗うことで、かさぶたが剥がれるリスクを下げることが期待できる。
- 睡眠を正しくとることで頭皮回復を早めることが期待できる。
頭皮のかさぶたの予防策
いったん頭皮にかさぶたができてしまうと、治るまでに時間がかかってしまいます。このため、日常的にかさぶたができないよう、予防策を講じることが重要です。かさぶたができるのを予防する方法としては、次のようなことが挙げられます。
皮脂の量を増やさない
皮脂の過剰な分泌によって頭皮環境が悪化すると、抜け毛のリスクを増す脂漏性皮膚炎を発症しやすくなります。このため、皮脂の量を増やしすぎないことが求められます。皮脂の量を増やさないためには、次のようなことに気を付けましょう。
脂の多い食事を摂りすぎない
脂っこい食事を好んで摂取していると、単純に皮脂の分泌量が増大します。また、動脈硬化が進行することで、ドロドロの血液になり、頭皮環境にも悪影響を及ぼします。
適度な運動をする
日ごろから適度な運動をすることによって、全身の血行を促進し、頭皮の血流をスムーズにすることが期待できます。その結果、頭皮環境を改善し、かさぶたができるリスクを下げることが期待できるでしょう。
頭皮の洗い方に気をつける
頭皮をゴシゴシこすると、かさぶたができるリスクもあるため、髪の毛を洗う時には指の腹でやさしく洗うよう心がけましょう。
- 頭皮のかさぶたのリスクを増す脂漏性皮膚炎を予防するためにも、皮脂の量を増やさないことが重要。
- 適度な運動によって血行を促進することで、頭皮環境の改善が期待できる。
- 頭皮を優しく洗うことで、かさぶたができるリスクを下げられる。
まとめ
頭皮にかさぶたができる原因として、頭皮の乾燥や頭皮への機械的刺激、皮脂の過剰な分泌などがあります。
特に皮脂の過剰な分泌によってマラセチアが大量に繁殖すると、脂漏性皮膚炎を発症するリスクが高くなります。
脂漏性皮膚炎を発症した場合、男性にみられる代表的な薄毛であるAGAの発症リスクが増し、女性であっても粃糠性脱毛症のリスクを増すことになります。
頭皮のかさぶたにより、抜け毛が増えるとは限りませんが、頭皮にかさぶたができるような頭皮環境を放置することで、抜け毛のリスクを増す可能性は大いにあります。
ただ、髪の毛に覆われている頭皮の状態を確認することはなかなか難しいでしょう。そのようなときは、駅前AGAクリニックまでご相談ください。
駅前AGAクリニックでは無料カウンセリングを行っていますので、頭皮トラブルに関するお悩みや、改善法などについてご相談頂けます。