毛母細胞が死滅すると髪の毛は生えない?活性化させるために大切なこと

毛母細胞

髪の毛の根元には毛乳頭があり、その周囲には毛母細胞と呼ばれる細胞の一種が存在しています。では、毛母細胞とはどのような働きを持っているのでしょうか。

また、毛母細胞が死滅すると髪の毛が生えてこなくなるという話が多いですが、毛母細胞が死滅するとは、どのような状態のことを意味するのでしょうか。

今回の記事では、毛母細胞の働きや薄毛との関係、毛母細胞を活性化させるために必要なことについて解説します。

— 目次 —

毛母細胞とは?

私たちの髪の毛は、頭皮の表面に見えている「毛幹(もうかん)」と、頭皮の下に隠れている「毛根(もうこん)」から成っています。

毛根の一番深い部分には毛球(もうきゅう)があり、そのくぼんだ所に毛乳頭(もうにゅうとう)があります。

毛母細胞は、毛乳頭の周囲にたくさん存在していますが、毛母細胞とはそもそもどのような細胞なのでしょうか。

毛母細胞の働き

毛母細胞の働きは、髪の毛を成長させることです。毛母細胞が分裂することで、髪の毛が徐々に角質化し、太く、強く成長します。

また、毛母細胞は色素細胞を生成するメラノサイトから、メラニン色素を受け取り、髪の毛を黒くするという働きも持っています。

また、白髪は、黒い髪の毛が白くなるのではなく、もともと白い状態で生えてきた髪の毛が、黒く成長していない状態です。

毛母細胞が分裂するためには、エネルギーとなる栄養素や酸素が必要となりますが、そのエネルギーは毛細血管から供給されることになります。

毛母細胞と薄毛の関係

髪の毛が生えてから抜け落ちるまでの一連の流れをヘアサイクルと呼びますが、薄毛になっている方の多くに、ヘアサイクルの乱れがみられます。

ヘアサイクルには、髪の毛の成長期と退行期、および休止期があります。薄毛になっている方の場合、毛母細胞の分裂が弱まり、髪の毛が十分に成長しないうちに抜け落ちてしまいます。

ヘアサイクルは髪の毛1本1本ごとに異なっているのですが、髪の毛が十分に成長しない毛穴が増えることで、徐々に薄毛が目立つようになるのです。

POINT
  • 毛母細胞は毛根にある毛乳頭の周りにたくさん存在している
  • 毛母細胞が活発に働くことで、髪の毛は太く・強く・黒く成長する
  • 毛母細胞の働きが弱まることで薄毛になるリスクが高まる

毛母細胞は死滅する?

薄毛や抜け毛が気になっている場合、「毛母細胞が死滅しているのではないか」と心配になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

では、毛母細胞が死滅するようなことはあるのでしょうか。

毛母細胞は滅多に死なない

結論から申し上げますと、毛母細胞が死滅するようなことは滅多にありません。基本的に毛母細胞が死滅するのは、一生涯に繰り返されるヘアサイクルを終えた時です。

ヘアサイクルは一生涯に渡って、20回から40回繰り返すとされており、平均すると2年から6年でヘアサイクルが一周するとされています。

例外として、ケロイドが残るような大きな火傷や、頭皮の縫合を必要とするような傷を負った場合に、毛母細胞が死滅する可能性はあります。

死滅すると髪の毛は生えてこない

毛母細胞が死滅すると、その毛穴から髪の毛が生えてこなくなるという話を聞いたことがあるのではないでしょうか。

実際に、毛母細胞が死滅した場合、その毛母細胞が復活することはなく、その毛穴から髪の毛が生えてくることはありません。

ただ、先述したように、よほどの火傷や傷を負うようなことがない限り、基本的には毛根が死滅するようなことはありません。このため、抜け毛や薄毛が気になる場合、毛根の死滅以外に原因があると考える必要があります。

POINT
  • 毛根が死滅した場合、その毛穴からは二度と髪の毛が生えてこない
  • よほどの外傷がない限り、基本的に毛母細胞が死滅するようなことはない
  • 薄毛や抜け毛が気になる場合、毛根の死滅以外に原因があると考えられる

毛母細胞の働きが弱まる原因

薄毛や抜け毛は毛根が死滅することではなく、毛母細胞の働きが弱まることで起こると考えられます。では、なぜ毛母細胞の働きが弱まってしまうのでしょうか。

その原因としては、以下のようなことが挙げられます。

活性酸素の増加

毛母細胞の働きが弱まる原因の1つが、活性酸素が増加することです。活性酸素は私たちが呼吸によって取り込んだ酸素が変化したもので、細菌やウイルスなど、外部から侵入した物質に対抗する重要な役目があります。

ただ、活性酸素の酸化力は非常に強力であるため、活性酸素が過剰に産生されると、私たち自身の細胞を攻撃し始めます。それが毛母細胞の働きを弱めることに繋がります。活性酸素が過剰になる原因としては、主に以下のようなことが挙げられます。

過度なストレス

人間の生命活動は自律神経の働きによってコントロールされています。気温に応じて体温を調節するのも、暑い時に汗をかくのも、すべて自律神経の働きによります。

自律神経は交感神経と副交感神経から成っていますが、ストレスが蓄積すると交感神経が優位になり、血管が収縮します。

これにより、脳から血液の循環が良くなるような指令が出るのですが、その時に活性酸素の生成が活発になると考えられています。

加齢

加齢も活性酸素が増える理由の1つに挙げられます。年齢とともに身体が本来持っている抗酸化力が衰えてきます。

抗酸化力とは、身体の老化の原因である活性酸素を取り除く力のことで、40歳を過ぎるころになると、徐々に身体の持つ抗酸化力が衰え始めると考えられています。

飲酒や喫煙

煙草に含まれているニコチンには、毛細血管を収縮させる働きがあります。血行不良の状態に陥ると、血液の循環が良くなった時に活性酸素を生成することになります。

また、過度にアルコールを摂取すると、利尿作用によって体内の水分が奪われるだけでなく、アルコールを代謝するため、体内の水分が失われやすくなります。

これにより、血液がドロドロになると、身体全体の血液循環が悪化するため、結果として活性酸素を生じやすくなります。

ジヒドロテストステロン

ジヒドロテストステロン(DHT)は、男性ホルモンの一種であるテストステロンが、体内の変換酵素によって強力化したものです。

ジヒドロテストステロンが、毛乳頭細胞に存在するアンドロゲンレセプター(ホルモン受容器)と結合すると、TGF-βというサイトカインが産生されます。

TGF-βは脱毛指令因子とも呼ばれており、TGF-βの働きによって毛母細胞の分裂が抑制され、髪の毛の成長に悪影響を与えることが分かっています。

POINT
  • 体内の活性酸素が増えると、毛母細胞の働きが阻害される
  • 身体の血行を阻害することで、活性酸素が生じるリスクが高まる
  • ジヒドロテストステロンの働きによって毛母細胞の働きが弱まることもある

毛母細胞を活性化させるために必要なこと

抜け毛や薄毛の多くは、毛母細胞が死滅することではなく、毛母細胞の働きが弱まることで起こると考えられます。

このため、抜け毛や薄毛を改善するためには、毛母細胞の働きを活性化させることが欠かせません。そのための手段として、以下のような方法を実践することが大切です。

バランス良く栄養を摂取する

毛母細胞を活性化させるためには、毛母細胞へと栄養を送り届けることが欠かせません。このため、栄養バランスが整った食事を意識することが大切です。

髪の毛の成長にとって必要な栄養素は多くありますが、特定の栄養素だけを摂取したからといって、髪の毛がみるみる生えてくるようなことは期待できません。

実際に、髪の毛の元となるたんぱく質も、亜鉛と一緒に摂取することで、髪の毛へと作り替えられやすくなります。このように、栄養はバランス良く摂ることが大切なのです。

血行を促進させる

毛母細胞を活性化させるためには、髪の毛の成長に必要な栄養をバランス良く摂取することが重要です。ただ、栄養を毛母細胞へと運ぶのは血液であるため、血行を促進させることも欠かせません。

血行を促進させるためには、日ごろから適度に身体を動かし、全身の血液循環をスムーズに保つことが求められます。

また、ストレス状態が続くと、自律神経のバランスに異常が生じるため、ストレスを上手にコントロールするようにしましょう。

AGAの専門クリニックを受診する

実際に抜け毛や薄毛が気になっている場合や、将来の薄毛を予防したい場合、AGAの専門クリニックを受診すると良いでしょう。

毛母細胞の働きが弱くなる原因は様々ですが、ジヒドロテストステロンの関与が疑われる場合、速やかに治療を開始しないと、薄毛が確実に進行してしまいます。

AGAの専門クリニックでは、毛母細胞を活性化させるための投薬治療を行うことができるため、抜け毛や薄毛を根本から改善したい方は、専門のクリニックを受診することが有効です。

POINT
  • 毛母細胞を活性化させるためには、栄養バランスが整った食事を意識することが重要
  • 毛母細胞へ栄養を送り届けるために、血行を促進することが大切
  • 抜け毛や薄毛が気になる場合はAGAの専門クリニックを受診すると良い

薄毛やAGAの治療は駅前AGAクリニックへ

毛母細胞には髪の毛を太く強く成長させる働きがありますが、毛母細胞の働きが弱まると、抜け毛や薄毛を引き起こす可能性が高くなります。

ただ、毛母細胞が死滅するようなことはほとんどないため、適切に対処することで、再び毛母細胞を活性化させることが期待できます。

ただし、ジヒドロテストステロンの影響で毛母細胞の働きが弱まっている場合、セルフケアで改善することは難しいです。

このような場合は、駅前AGAクリニックにご相談ください。

当院では無料カウンセリングで患者様のお悩みにお応えしており、600パターンにおよぶ治療法の組み合わせで、1人1人に合ったオーダーメイド治療を提供しています。

薄毛にお悩みがある方は、まずは、一度当院までご相談ください。

監修者
大藪 顕
平成14年 大阪医科大学卒業
平成14年 大阪医科大学形成外科
平成16年 城山病院形成外科・美容外科
平成17年 大阪医科大学救急医療部(形成外科より出向)
平成18年 大手美容外科形成外科部長
多数の美容外科、形成外科で毛髪治療、植毛治療を経験
平成28年 新宿AGAクリニック院長
資格:日本美容外科学会専門医、日本麻酔科学会認定医、日本レーザー医学会認定医

駅前AGAクリニック【全国13院 東京新宿院東京北千住院京都烏丸院大阪梅田院岡山院鹿児島院 など】

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