血行不良とAGAの関係とは?医師が教える血流改善の予防方法

AGAと血行不良の関係

最近このように感じる事はないでしょうか。

  1. 肩や腰が凝る
  2. 疲れが取れない
  3. 肌が荒れる
  4. 浮腫みやすい
  5. 冷えやすい

これは血行不良の症状かもしれません。

血行不良は万病の元と言われ多くの病気や老化などの原因になると考えられて来ました。

最近ではAGAにも血流が重要だと指摘されています。

今回はAGAと血流の関係から、『血管をブラッシュアップして鍛える2つの方法』についてご紹介します。

— 目次 —

AGAと血流の関係

最近ではAGAでも血流が非常に重要だと分かって来ました。

中でも、毛乳頭という毛細血管の集まりにどれだけ血液が流れるかが重要と言われています。

まずは、毛乳頭とAGAの関係を見ていきましょう。

毛乳頭とAGAの関係

毛乳頭とは髪の毛の毛髪の一番下にあり、毛細血管が集まった部分で、毛髪に栄養を送り込みヘアサイクルを生み出す重要な役割を担っています。

しかし、この毛乳頭に血液が流れないと、栄養を送り込むことが困難になり、毛母細胞が分裂しなくなってしまいます。

毛母細胞が分裂しないことで、髪の毛の成長に障害が発生し、AGAが進行してしまうのです。

女性型脱毛症(FAGA)でもまた男性より研究の数こそ少なくなりますが、AGAと同じように血流が関係している可能性が高いと考えられます。

血行障害が起きる原因

加齢による毛細血管の消失

加齢により、毛細血管の消失も血行障害の原因の1つです。
ゴースト血管と呼ばれるような血管になってしまうと、血行不良になります。

ゴースト血管とは?

最近、TVなどで話題になるゴースト血管。

毛細血管はあるのに血管の中に血液が流れていない状態のことです。

あるはずの血液がないのでゴーストと呼んでいるのですね。

ゴースト血管とAGA

毛細血管の役割は臓器や組織、細胞の一つ一つに酸素や栄養を届けることですが、ゴースト血管はこれが機能していません。

そのため髪の成長に支障をきたし、AGAになるのです。

AGAの原因の多くは、男性ホルモンのジヒドロテストステロンだと言われています。

しかし、このように毛細血管や、血行不良によって進行する場合もあるのです。

このようなAGAを治療が難しいため加齢性脱毛症ということがあります。

裏を返せば、血行不良を改善することができれば、AGAの進行を遅らせることもできるということです。

男性ホルモンが原因のAGAと加齢性脱毛症の要素を多く含むAGAとの区別は簡単ではありません。

実際の現場ではまずは男性ホルモンのジヒドロテストステロンを抑える治療を行います。

これで治療できないものが加齢性脱毛症と判断できるのです。

病気による血行不良

狭心症や心筋梗塞等の心血管系の疾患、高血圧、高脂血症、メタボリックシンドロームなどの病気は、血行不良を引き起こす可能性がある病気です。

AGA患者の中には上記のような病気が原因で、血行不良となり、髪が薄くなっている方もいらっしゃいます。

一見、血流と髪の毛の関係性は薄いように思えますが、実は大きく関係しているのです。

POINT

AGA患者には他の病気が原因で血行不良となっている場合があります。

血管は髪に栄養を届ける役割があるためAGAに大きく関係している!

血行不良が原因のAGAの対策方法とは?

血行不良が原因のAGAの場合、通常のAGA対策とは異なるアプローチ方法を取らなければなりません。

一般的なAGA治療ではまず、男性ホルモンジヒドロテストステロンを抑制するような方法を取りますが、

血行不良が原因にある場合は血流改善も同時に考えなくてはなりません。

血流改善をすることでAGAの予防、対策をするのであれば、下記2つがあげられます。
1つ目は病院で、2つ目は病院にいかなくてもできる方法です。

  • 1.ミノキシジルを使用した血流増加治療
  • 2.血管を鍛える生活習慣の獲得

具体的な方法を詳しく見ていきましょう。

ミノキシジルを使用した血流増加治療

そもそもミノキシジルには、毛乳頭の血流を増やす作用があるため、発毛を促すと説明されることが多いですが、
実際はこの毛乳頭の血流の増加が直接的にAGAを改善するというわけではなさそうです。

というのも血流を改善する薬剤は他にもありますが、それらの薬剤には発毛効果がないからです。

では、毛乳頭の毛細血管の血流は発毛に関係がないのでしょうか。

実はそうでもないようです。

やはり血流を改善することはAGAの改善に役に立っていると思われます。

ミノキシジルの作用機序とは??

  1. 毛乳頭の血流の改善
  2. 毛髪成長因子の分泌の促進
  3. 毛母細胞の自己死(アポトーシス)の抑制
  4. 毛周期の成長期の延長


日本人は頭頂部が薄くなりやすいです。

このようなタイプを頭頂部型といいます。

ミノキシジルは前頭部よりも頭頂部の方が効果的に効きます。

これはもともと頭頂部の血流が少ないからだという説もあります。

ミノキシジルがこの血行不良を解除することにより頭頂部でより効果が発現されるのかもしれません。

血管を鍛える生活習慣の獲得

血行不良の主な原因には以下のものが挙げられます。

  1. 運動不足
  2. 食生活
  3. 栄養バランス
  4. 肥満
  5. 冷え
  6. アルコール
  7. 喫煙

1つずつみると、ほとんどが生活習慣に関わることだとわかるかと思います。

この中でも特に運動不足と食生活については、意識することで今すぐ簡単に始められます。

今回は血流に影響する運動と食事の油について解説していきます。

適度な運動

一つ目は運動です。

運動をすることのメリットとして、筋肉が鍛えられることはよく知られています。

見た目が変わるので鍛えているかは直ぐに分かりますね。

実は運動で筋肉だけでなく毛細血管も鍛えることが出来るのです。

これはなかなかイメージが湧きづらいかもしれません。

毛細血管を鍛えるトレーニング方法

毛細血管を鍛えるとどうなるのでしょうか。

酸素の取り込みが増え、疲労回復も早くなり耐久性が上がります。

マラソン選手があれほど早く走れる理由がこの血管を鍛えるトレーニングにあるのです。

マラソン選手は筋肉量はそれ程ありませんが、血管の力が凄まじいです。

トレーンングとしては筋肉量を増やすような重量負荷はそれほど必要ありません。

軽めの負荷で長く運動するのです。

これをLSD(Long Slow Distance)トレーニングと言います。

一定の遅い速度で長く走るトレーニングをします。

会話が出来るくらいのかなり軽い負荷で十分です。これを長い時間続けると毛細血管の発達が促されます。

組織に酸素を供給し代謝産物を排泄するのに毛細血管の力が必要とされるのです。

毛細血管は必要とされるとどんどん発達して行きます。

先ほどのゴースト血管とは逆ですね。重要なのは運動の持続時間と継続です。

散歩でも自転車でも構いませんが1時間程度の運動時間が理想的です。

また、最近では軽い運動が全身の血流を増やし疲労回復にも役に立つことが分かって来ています。

これをアクティブレストと言います。

適度な運動が血流を増やし、栄養を届け、代謝産物を回収し、疲労回復を促し、ストレスを取り除くのです。

運動は余分な脂質を消費し代謝を上げるでAGAを改善する方向に作用するでしょう。ぜひ、日常に運動を取り入れてみましょう。

食事の油


二つ目は油です。

食生活全てを変えるのはなかなか難しいでしょう。

ですので、今回は魔法の油『不飽和脂肪酸のオメガ3』に注目してみたいと思います。

脂質(油)は太ってしまったり動脈硬化を起こしたりなどの悪いイメージが強いと思います。

実は脂質には色々な種類がありそれぞれ役割も違うのです。重要なのはオメガ3です。

オメガ3は魚の脂に多く含まれています。これだけでも覚えておきましょう。では、細かく解説していきます。

脂質は大きく飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分かれます。

さらに不飽和脂肪酸にはオメガ3、オメガ6、オメガ9があります。

飽和脂肪酸


飽和脂肪酸は動物の肉に多いです。

これはイメージ通り現代においては悪い油です。

過剰摂取で動脈硬化をおこし肥満の原因にもなっています。

常温で固体ですが、体内でこれが固まって詰まるイメージです。摂取しすぎないようにしましょう。

不飽和脂肪酸

これが魔法の油です。

代表的なものとしては魚に多く含まれています。

今回はこの魚の脂、オメガ3をしっかり覚えてください。

これで血管を鍛え直すことが出来るのです。

悪玉コレステロールが全身にコレステロールを届けます。

コレステロール自体は非常に重要な栄養素なのですが、どうしても使いきれずに余ってしまいます。

余ってしまったコレステロールが血管に詰まると動脈硬化が起きます。

この余分なコレステロールを回収しに行くのが善玉コレステロールなのです。

オメガ3は善玉コレステロールを増やします。

血管を掃除する魔法の油がオメガ3なのです。

そして、アレルギーを起こす作用のあるオメガ6に拮抗もしてくれるのです。

オメガ3とオメガ6は体内で合成出来ないので必須脂肪酸と呼ばれ食事から摂取する必要があります。

しかし、現代では圧倒的に不足してしまうため意識しないと十分に摂取できないのです。

不飽和脂肪酸オメガ6


オメガ6は大豆油やゴマ油に含まれており悪玉コレステロールは下げますが善玉コレステロールも下げてしまいます。

血液の凝固能を上げドロドロにします。

また、アトピー性皮膚炎や花粉症などのアレルギー性疾患を引き起こすとも言われています。

オメガ6は非常に多くの食品に使われており、どうしても過剰摂取になってしまいます。

そして体に有用なオメガ3と拮抗しあう関係があります。

そこでオメガ3を意識して摂取する必要が出て来るのです。

不飽和脂肪酸オメガ9


オメガ9はオリーブオイルに含まれていて悪玉コレステロールを下げ善玉コレステロールを増やします。

そのため、動脈硬化を予防する効果があります。

体にいい脂質なのですが比較的摂取しやすい油脂のためカロリーの観点からほどほどにしましょう。

以上が脂質の分類なのですが血液をサラサラにし血管も綺麗にするためにオメガ3の摂取が非常に重要なのです。

積極的に魚を食べるように心がけましょう。

不飽和脂肪酸のオメガ3で血管をブラッシュアップして、運動で毛細血管を鍛えこめば血行不良も改善することでしょう。

AGAの進行も抑制する方向に作用するでしょう。

まとめ

日本人の場合は薄毛の治療を考える上で、血管のコンディションからアプローチする方法がより有効だと考えることが出来ます。

具体的には通常のAGAの治療に加えて運動療法、食事療法から始まり、血圧のコントロール、高脂血症の治療などを積極的に並行して行うことが有効だと考えられます。

また、ミノキシジルの内服で頭頂部に効果が少ない場合は内服した薬剤が毛乳頭まで届いていない可能性もあります。

その場合は、マッサージやメソセラピーを積極的に併用して行い薬剤が毛乳頭まで届くように血管のコンディションを整えるのが有効かと思われます。

マッサージはやり方によっては牽引性の脱毛を引き起こす場合もありますので、分からない場合は当クリニックのカウンセラーにご相談下さい。

ミノキシジルの外用も使用時には軽いマッサージを組み合わせるのが有効とされています。

当クリニックでは血管の状態を把握するため来院時に血圧と脈拍を測定します。

また、治療に伴い採血も行っております。

AGA、FAGAの要因を少しでも取り除く為に全身状態を把握し、時には他院への受診を促す事もあります。

駅前AGAクリニックでは東京新宿、東京北千住、新潟、金沢、三重四日市、大阪梅田、京都烏丸、岡山、広島、熊本、鹿児島のすべてのクリニックで一貫した最新の薄毛治療を行っております。

毛髪診断士による食事指導も行っております。

院内の薄毛治療だけでなく生活環境のアドバイスも含めたトータルサポートを心がけております。

執筆者
田坂洋介
2005年3月 昭和大学医学部卒業
2005年4月 昭和大学医学部付属初期臨床研修センタにて初期臨床研修開始
2007年4月 川崎市立川崎病院 麻酔科後期研修開始
2009年4月 麻酔科標榜医取得
2015年4月 大手毛髪専門クリニックで多数の症例を経験
2017年12月 駅前AGAクリニック大阪梅田院院長
資格:医師免許、麻酔科標榜医、麻酔科学会専門医、麻酔科学会指導医

駅前AGAクリニック【全国13院 東京新宿院東京北千住院京都烏丸院大阪梅田院岡山院鹿児島院 など】

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