AGAの対策はいつから始めれば良い?運動や食事面での対策も必要

AGA
AGAは男性に見られる薄毛の代表的な脱毛症ですが、どのような仕組みで抜け毛が増えるのでしょう。また、AGAを発症した場合、どのような対策をすればよいのでしょう。

今回はAGAの対策はいつから始めれば良いのか、また、AGAの具体的な予防法や対策法についてご紹介します。

— 目次 —

AGAの仕組みとは

それでは早速ですが、AGAによる抜け毛の仕組みについて見ていきたいと思います。AGAを発症すると、どのようなメカニズムで抜け毛が増えるのでしょう。

ジヒドロテストステロン(DHT)によって抜け毛が増える

AGAによる抜け毛の原因として、ジヒドロテストステロンの存在があげられています。ジヒドロテストステロンは、男性ホルモンの一種であるテストステロンがより強力化したものです。

ジヒドロテストステロンが、男性ホルモン受容器であるアンドロゲンレセプターと結合すると、有害なサイトカインが産生され、それにともなって抜け毛のリスクが高くなります。

AGAの症状

AGAを発症すると、頭頂部の抜け毛が増えていわゆる「つむじハゲ(O字ハゲ)」が進行したり、前頭部が後退して「M字ハゲ」が進行したりします。

頭皮に見られる炎症性の皮膚疾患である脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)にともなって抜け毛が見られる場合、頭皮に赤みが見られたり、フケの量が増えたりします。

AGAの特徴

AGAのことを日本では男性型脱毛症と呼んでいますが、日本皮膚科学会の定める「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」によると、男性型脱毛症には「思春期以降に見られ徐々に進行する」という特徴があります。

男性に見られる薄毛というと、30代や40代から始まると考えられがちですが、実際は10代後半や20代前半でもAGAを発症すれば、薄毛になる可能性があるということです。

また、男性型脱毛症には進行型という特徴もあります。そのため、男性型脱毛症を発症して何ら対策を講じずにいると、徐々にかつ確実に薄毛が進行してしまうのです。

POINT
  • ジヒドロテストステロン(DHT)によって抜け毛のリスクが増大する
  • AGAを発症すると局所の薄毛が目立つようになる
  • AGAには進行型という特徴がある

AGAの原因とは

進行型という厄介な特徴を持つAGAですが、そもそも何が原因となって発症するのでしょうか。

遺伝

AGAには遺伝的要因が深くかかわっているとされています。特に、5α-リダクターゼと呼ばれる酵素の活発度と、アンドロゲンレセプターの感受性が、AGA発症のリスクを左右することが分かっています。

5α-リダクターゼは、男性ホルモンの一種であるテストステロンが、より強力な男性ホルモンであるジヒドロテストステロンへと変化する際、触媒としての役割を果たします。

そのため、遺伝的に5α-リダクターゼが活発に働く人の場合、AGAを発症するリスクが増大するわけです。

ただ、5α-リダクターゼによってジヒドロテストステロンが産生されても、アンドロゲンレセプターと結合しなければ、抜け毛の原因となる有害なサイトカインは産生されません。

そのため、アンドロゲンレセプターの感受性もAGA発症のリスクを左右します。遺伝的にアンドロゲンレセプターの感受性が高い場合、ジヒドロテストステロンと結合しやすくなるので、AGA発症のリスクも高くなるのです。

ちなみに、5α-リダクターゼには1型と2型の2種類があり、1型の5α-リダクターゼは全身の皮脂腺に多く分布しており、2型の5α-リダクターゼは頭頂部や前頭部に多く分布しています。

そのため、遺伝的に2型の5α-リダクターゼが活発に働く人の場合、頭頂部や前頭部の薄毛が目立つこととなるのです。

生活習慣

生活習慣によってAGA発症のリスクが高くなるケースもあります。

食生活

髪の毛も私たちが食べたものでできているので、乱れた食生活や栄養バランスの悪い食事によって、AGA発症のリスクが高くなります。
特に脂っこい食べ物を好んで食べる人の場合、動脈硬化の進行にともなっていわゆる「ドロドロ血液」になり、頭皮へ送られる栄養が不足し、抜け毛のリスクを高めます。

飲酒

また、飲酒や喫煙習慣のある場合、やはりAGA発症のリスクが高くなります。お酒は適量ならよいのですが、たくさん飲むとアルコールを分解するのに体内の水分が使われ、やはりドロドロ血液になるリスクが高くなります。

喫煙(タバコ)

タバコに含まれるニコチンには、毛細血管を収縮させる作用があります。頭皮の毛細血管が収縮すると、毛母細胞に送られる栄養が不足するため、髪の毛の成長に悪影響を及ぼします。

ストレスや睡眠不足

その他、ストレスや睡眠不足もAGAのリスクを高めると考えられています。ストレスによって自律神経のバランスが乱れると、血管が収縮し血行を阻害します。

また、睡眠不足が続くと、身体の回復にエネルギーが割かれるため、髪の毛の成長に悪影響を与えてしまいます。

誤ったヘアケア

誤ったヘアケアもAGAのリスクを高めます。特に、洗浄力の強いシャンプーを使っていると、頭皮にとって必要な皮脂まで洗い流してしまい、頭皮環境の悪化を招くこととなります。

市販のシャンプーの目的はヘアケアでなく、頭皮や髪の毛を洗浄することです。ヘアケア目的であれば、薬用シャンプーや育毛用シャンプーを使うよう心がけましょう。

POINT
  • AGAには遺伝的要因が深くかかわっている
  • 乱れた生活習慣もAGAの発症リスクを高くする
  • 誤ったヘアケアも抜け毛のリスクを高める

AGAの対策はいつから始めれば良い?

進行型という特徴があるAGAですが、対策はいつから始めると良いのでしょうか。AGAの対策を始める目安についてご紹介します。

髪の毛が以前よりも細くなってきた

AGAの対策を始める目安の1つとして、髪の毛が以前よりも細くなってきたタイミングが挙げられます。抜け毛を見て、髪の毛が細くなっていないか確認してみましょう。

抜け毛を見ても髪の毛が細くなっているか分からない場合は、髪の毛全体のボリュームを見てみましょう。以前と比べて、髪の毛がペタっと寝ているようであれば、髪の毛が細くなってきているのかもしれません。

髪の毛が抜けやすくなってきた

髪の毛が抜けやすくなってきた場合も、AGA対策を始めるタイミングと言えるでしょう。ブラッシングをした際に、抜ける髪の毛の量が増えている場合は注意が必要です。

また、ドライヤーをかけた後、床に散らばっている髪の毛の量を確認することも参考になります。毎日のように抜けた髪の毛の本数を数える必要はありませんが、定期的に大体の本数を把握しておくようにしましょう。

頭皮のトラブルが増えてきた

AGAの対策を始めるタイミングとして、頭皮のトラブルが増えてきた場合も挙げられます。頭皮のトラブルには次のようなものがあります。

頭皮の赤みやかゆみ

頭皮のトラブルとしては、頭皮の赤みやかゆみがあります。シャンプーの洗い残しや紫外線などの刺激によって頭皮が炎症を起こすと、頭皮に赤みやかゆみが生じます。

赤みやかゆみが生じると、無意識に頭皮を掻いてしまい、頭皮環境を悪化させ、結果として抜け毛のリスクを高めるのです。

皮脂の量が増えてきた

以前と比べて皮脂の量が増え、髪の毛がべたついてきたような場合も要注意です。皮脂の量が増えると、頭皮の常在菌であるマラセチアが増殖するリスクが高くなります。

マラセチアは真菌(かび)の一種で、どの方の皮膚にも存在しています。ところが、皮脂のバランスが崩れると、マラセチアが大量に繁殖し、脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)を発症するリスクが増します。

脂漏性皮膚炎は、皮脂の量が多いところであれば、どこでも起こり得るのですが、頭皮は体内でも特に皮脂の分泌量が多い場所であるため、発症リスクが高いのです。そして、脂漏性皮膚炎とAGAには深い関わりがあると考えられています。

髪の毛のセットがしづらくなった

以前と比べて、髪の毛がセットしづらくなった場合も、AGAの対策を始めるタイミングとなるでしょう。AGAは思春期以降に起こる脱毛症であるため、若ハゲのケースもあります。

そのため、年齢のみで判断した場合、対策が遅くなる可能性があります。対策が遅れると、治療の効果が出づらくなることになりかねないため、年齢ではなく、抜け毛や頭皮の状態で判断することも大切です。

POINT
  • 髪の毛が細くなってきたらAGAの治療を開始するタイミング。
  • 頭皮トラブルがある場合もAGAを発症する可能性がある。
  • 髪の毛をセットしづらくなったらAGAの対策が必要。

自分で行うAGAの予防・対策

AGAの治療は専門のクリニックで受けるのが基本ですが、自宅でも予防・対策することが重要です。なぜなら、治療時間よりも自宅で過ごす時間の方が圧倒的に長いからです。

食事を見直す

AGAを予防するためには、普段の食事を見直すことも重要です。先述したように、私たちの髪の毛も食べた物から作られています。では、どのようなものを意識して摂取すれば良いのでしょうか。

たんぱく質

髪の毛はたんぱく質の一種であるケラチンから生成されています。そのため、日常的にたんぱく質を摂取することが重要です。

亜鉛

亜鉛には、体内で一度分解された、たんぱく質(アミノ酸)を、再びたんぱく質へと合成する働きがあります。亜鉛が不足すると、たんぱく質を摂取しても、髪の毛を作ることができなくなります。そのため、日ごろから亜鉛を摂取することも重要です。

ビタミン

5大栄養素の1つであるビタミンには、血液の循環を促したり、皮膚の状態を良好に保ったりする働きがあります。日ごろから野菜や果物を積極的に摂取しましょう。

適度な運動をする

AGAを予防するためには、適度な運動をすることも欠かせません。運動不足になると筋力が低下し、血液の循環に悪影響を及ぼします。

特に足は第2の心臓と呼ばれており、足の筋肉が衰えることで、全身の血行が悪くなります。血液は全身に栄養を運んでいるため、血行が悪くなると局所の栄養状態の低下を招きます。

仮に頭皮への血行不良が起こった場合、髪の毛が成長するための栄養が不足し、その結果、AGAを発症するリスクが高くなります。

また、運動不足は肥満や高血圧、脂質異常症といった生活習慣病のリスク、および動脈硬化の進行を招きます。

高血圧や脂質異常症になり、動脈硬化が進むと、いわゆる「ドロドロ血液」になってしまい、やはり全身の血液循環が悪くなってしまいます。

シャンプー、育毛剤の使用など

市販のシャンプーが肌質に合っていないような場合、薬用シャンプーや育毛用シャンプーに変えてみましょう。

また、薄毛がそれほど進行していない場合や、将来の薄毛を予防したい場合には、育毛剤を利用するのも良いでしょう。

POINT
  • AGAを予防するためには食習慣の改善が重要。
  • 適度に身体を動かすことで血行を促進することもおすすめ。
  • 薄毛がそれほど進行していなければ育毛剤も効果的。

クリニックでのAGAの予防・対策

AGAは進行型の脱毛症なので、発症しないよう予防することが重要です。また、AGAの疑いがある場合、早目にクリニックで診てもらうようにしましょう。
最近は、AGAは専門のクリニックで治療できる時代となっています。では、AGA治療専門のクリニックでは、どのようにしてAGAの改善を図っているのでしょうか。

投薬治療

AGAの治療法としてもっとも一般的なのが投薬治療です。投薬治療に用いられる医薬品としては、プロペシアやザガーロ、ミノキシジルがあげられます。

プロペシアやザガーロのような抗アンドロゲン薬には、5α-リダクターゼの働きを阻害する作用があるため、ジヒドロテストステロンの産生を抑止し、抜け毛のリスクを下げます。

また、ミノキシジルには血管を拡張し、血行を促進する作用があります。そのため、プロペシアやザガーロと併用することで、プロペシアやザガーロの有効成分をより効率的に、頭皮へと送り届けることが可能となります。

注入治療

注入療法は、髪の毛の成長にとって必要な成分(グロースファクター)を、頭皮下に直接注入する治療法です。

頭皮下に直接、髪の毛の成長因子を注入することで、高い発毛効果が期待できます。また、投薬治療ではなかなか効果が上がらない場合、注入療法を併せておこなうケースもあります。

POINT
  • AGA治療をおこなうのなら専門のクリニックがおすすめ
  • AGAは投薬治療や注入治療で改善する

まとめ

薄毛というと遺伝が原因だと考えがちですが、遺伝以外にも薄毛を招くリスクファクターはたくさんあります。特に生活習慣病を発症するような生活をしていると、AGAを発症するリスクも同時に高めてしまいます。
髪の毛の成長をサポートし、頭皮環境を良好に保つためには、育毛剤を使うという手もありますが、育毛剤はあくまでも髪の毛を育てるためのものであり、髪の毛を生えさせるためのものではありません。
特に男性にみられる薄毛は、進行型という特徴を持つAGAであることが多いため、早めに対処しないと薄毛が徐々にかつ確実に進行してしまいます。
また、AGAは思春期以降に発症するという特徴もあるため、年齢だけで判断すると、AGAの対策が遅れてしまう可能性もあります。そのため、年齢ではなく、髪の毛や頭皮の状態で判断することが求められます。
駅前AGAクリニックでは、600パターンにもおよぶ治療薬の組み合わせで、1人1人に合ったオーダーメイド治療をおこなっています。投薬治療以外にも、薄毛を効率的に改善することが期待できる注入療法や、自毛植毛もおこなっています。
また、無料カウンセリングもおこなっているので、治療法やご予算について納得いくまでご相談頂き、治療を始めていただくことが可能です。まずはお電話かメールでお問い合わせください。

監修者
大藪 顕
平成14年 大阪医科大学卒業
平成14年 大阪医科大学形成外科
平成16年 城山病院形成外科・美容外科
平成17年 大阪医科大学救急医療部(形成外科より出向)
平成18年 大手美容外科形成外科部長
多数の美容外科、形成外科で毛髪治療、植毛治療を経験
平成28年 新宿AGAクリニック院長
資格:日本美容外科学会専門医、日本麻酔科学会認定医、日本レーザー医学会認定医

駅前AGAクリニック【全国13院 東京新宿院東京北千住院京都烏丸院大阪梅田院岡山院鹿児島院 など】

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