円形脱毛症は治るのか?治療法とリスクについても解説


円形脱毛症は「ある日、気が付いたら10円大のハゲが出来ていた」といった感じで発見されることが多いですが、円形脱毛症にもいろいろなタイプがあります。

ただ、円形脱毛症を発症した人にとって、もっとも気になるのが「円形脱毛症は治るか?」ということだと思います。

そこで、今回の記事では円形脱毛症が治るのかどうかについて徹底紹介したいと思います。

また、円形脱毛症の代表的な治療法や、治療にともなうリスクについても解説したいと思います。

— 目次 —

円形脱毛症は治るのか?

それでは早速ですが、今回のメインテーマである「円形脱毛症は治るのかどうか」について見てきたいと思います。

幹細胞が残っていれば治る可能性がある

円形脱毛症は、男性によく見られる男性型脱毛症(AGA)とは異なり、免疫系の異常によって起こる脱毛症です。

そのため、毛包の幹細胞は無事なケースが多いです。

毛包の幹細胞が無事であれば、再び髪の毛は生えてくるものです。

そういった意味では、円形脱毛症は治るといえます。

ただ、現代医学をもってしても、円形脱毛症のハッキリとした原因が分かっていません。

原因が分かっていないということは、有効な治療法がないということです。

円形脱毛症の治療法については後程詳しく紹介しますが、円形脱毛症の原因が分かっていない以上、治療も対症療法とならざるを得ません。

そのため、「治る」とか「治らない」と断言すること自体が無理なのです。

治るまでの期間は円形脱毛症のタイプによる

円形脱毛症は根気よく治療をすることで改善が期待できる脱毛症ですが、治るまでにどれくらいの期間がかかるのかは、円形脱毛症のタイプによります。

そこで、円形脱毛症のタイプを紹介しておきたいと思います。

単発性通常型円形脱毛症

円形脱毛症の中でもっともポピュラーなのが、単発性通常型円形脱毛症です。

いわゆる「10円ハゲ」と呼ばれるのがこれに当たり、コイン大のハゲが1ヶ所見られます。

単発性通常型円形脱毛症の場合、放っておいても治ることが多々ありますが、完全に治るまでには数ヶ月を要することが多いようです。

多発性通常型円形脱毛症

コイン大のハゲが複数個現れるのが多発性通常型円形脱毛症の特徴です。

いきなり複数個のハゲができることもあれば、単発性通常型円形脱毛症から移行するケースもあります。

抜け毛の範囲が広ければ広いほど、治療に要する期間も長くなります。

全頭型円形脱毛症

抜け毛の範囲が頭全体に広がった場合、全頭型円形脱毛症と診断されます。

基本的に、抜け毛の範囲が頭全体の25%を超えた場合、重症の円形脱毛症と診断されます。

重症の円形脱毛症を発症した場合、数年から10年以上にわたって治療を続けるケースもあります。

汎発型円形脱毛症

汎発型円形脱毛症は、抜け毛の範囲が頭だけでなく、全身の毛に及ぶのが特徴です。

円形脱毛症の中でもっとも重症例であり回復が困難です。

円形脱毛症には再発の可能性がある

円形脱毛症の厄介な点が、治療をおこなって改善が見られたとしても、再び発症する危険があるということです。

何とか再発を予防したいところではあるのですが、円形脱毛症の原因が分からない以上、有効な予防法もないのが現状です。

POINT

円形脱毛症を発症したとしても、毛包の幹細胞が残っていれば治る。ただ、円形脱毛症には再発の可能性がある。

円形脱毛症の治療法

円形脱毛症の治療は、基本的に対症療法が中心となるということでしたが、具体的にはどのような治療がおこなわれることとなるのでしょう。

外用薬を用いた治療方法

円形脱毛症の治療法としてもっともポピュラーなのが、脱毛部位に外用薬を塗布する治療法です。

治療薬としては、以下のようなものが用いられています。

アンテベートローション

ステロイドを配合した治療薬で、皮膚の炎症を鎮め、赤みや腫れ、かゆみなどを抑える働きがあります。

医薬品の成分名はベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステルと言います。

フロジン外用液

フロジン外用液はカルプロニウム塩化物水和物を主成分とする治療薬で、局所の血管を拡張する作用があります。

それによって頭皮への血行を促進し、抜け毛を予防する効果が期待されています。

内服薬を用いた治療方法

リンデロンやフロジンの外用と併用して、内服薬が処方されるケースもあります。

内服薬には以下のようなものがあります。

セファランチン

セファランチンには幹細胞を増加させる作用や、アレルギー反応を抑制する作用があります。

また、末梢血管を拡張し、頭皮の隅々に栄養を送り届けるサポートをします。

グリチロン

グリチルリチンを主成分とするグリチロンには、アレルギー反応や炎症反応を抑制する働きがあり、単発性通常型円形脱毛症や、多発性通常型円形脱毛症の改善目的で用いられています。

局所免疫療法

日本皮膚科学会によって「円形脱毛症診療ガイドライン」が策定されていますが、その中でもっとも治療効果が高い治療法として、局所免疫療法があげられています。

頭皮に対して専用の薬剤を用いてわざと炎症を起こし、免疫系の働きを阻害することによって、発毛を促します。

ステロイド局所注射

外用薬にも用いられるステロイドを、頭皮に直接注射器で注入する治療法です。

頭皮下に直接注入するため、外用薬よりも高い治療効果が期待されています。少しステロイド注入した部分がへこみを起こしてしまうことがありますし、ステロイドの全身的な副作用も起こってきます当院では行っておりません。

メソセラピー局所療法

円形脱毛症の治療で当院で行っている専門治療です。特殊な方法で頭皮の局所免疫療法を行いサイトカイン誘導し同時に成長因子や、ステロイド、ミノキシジルを局所に誘導していきます。

円形脱毛症が見られる場合の対処法

円形脱毛症の原因が分からない以上、予防することも困難ではあるのですが、円形脱毛症以外の原因による抜け毛を防ぐことは重要です。

頭皮にダメージを与えない

円形脱毛症を発症した場合、髪の毛が抜けた場所の頭皮がむき出しになります。

そのため、頭皮にダメージを与えないことが重要となります。

生活習慣を見直す

生活習慣によって円形脱毛症を発症するわけではありませんが、乱れた生活習慣を続けていると、円形脱毛症以外の原因による抜け毛のリスクが高くなります。

ウィッグの利用を検討する

円形脱毛症による抜け毛の範囲が広い場合、ウィッグの利用も検討するとよいでしょう。

特に女性や小さい子供の場合、人の視線にさらされること自体がストレスになり、円形脱毛症以外の疾患を招く可能性もあります。

POINT

円形脱毛症が見られる場合、抜け毛のリスクを減らすことが重要。ひどい場合にはウィッグもおすすめ。そして少しでも早く医療機関での医学的治療を始めましょう。

副作用のリスクが怖い場合は駅前AGAクリニックへ!

円形脱毛症による抜け毛の状態があまりにもひどい場合、内服タイプのステロイド製剤を用いて、入院しての加療をおこなう病院やクリニックもあります。

ただ、内服タイプのステロイド製剤は副作用のリスクがあまりにも高いため、当院では原則としてステロイド製剤の内服をおこなっていません。

メソセラピー局所免疫療法で全頭型や急速進行性の円形脱毛も治癒に持ち込めています。

これまで、ステロイドを用いた治療で嫌な思いをされた方や、なるべくステロイド製剤の内服を避けたいという方はお気軽にご相談ください。

まとめ

円形脱毛症は男性型脱毛症とは異なり、毛包の幹細胞が残っていれば治すことが可能です。

ただ、再発のリスクが高いため、注意深く経過を見守ることが重要です。

当院では副作用のリスクがあるステロイドの内服は原則としておこなわず、複数の治療法を組み合わせて円形脱毛症の改善を図っています。

円形脱毛症にお悩みの方は是非一度ご相談ください。

監修者
大藪 顕
平成14年 大阪医科大学卒業
平成14年 大阪医科大学形成外科
平成16年 城山病院形成外科・美容外科
平成17年 大阪医科大学救急医療部(形成外科より出向)
平成18年 大手美容外科形成外科部長
多数の美容外科、形成外科で毛髪治療、植毛治療を経験
平成28年 新宿AGAクリニック院長
資格:日本美容外科学会専門医、日本麻酔科学会認定医、日本レーザー医学会認定医

駅前AGAクリニック【全国13院 東京新宿院東京北千住院京都烏丸院大阪梅田院岡山院鹿児島院 など】

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