なぜ後頭部が薄毛になるの?AGAの可能性はある?
男性に見られる代表的な脱毛症はAGAですが、一般的にAGAは前頭部や頭頂部に多くみられるとされています。
そのため、後頭部の皮膚を毛根ごと採取し、AGAによる脱毛部位に移植する自毛植毛がおこなわれている訳です。
ところが、人によっては後頭部の薄毛が気になるケースもあるようです。
では、後頭部の薄毛はなぜ起こるのでしょうか。
今回の記事では後頭部の薄毛が起こる原因やAGAの可能性、また、後頭部の薄毛への対策方法を紹介したいと思います。
— 目次 —
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後頭部が薄毛になる原因
それでは早速ですが、後頭部が薄毛になる原因についてみていきたいと思います。
後頭部だけに限った話ではありませんが、次のような原因で薄毛のリスクが増すとされています。
円形脱毛症
円形脱毛症は、頭部のすべての部位で起こりうる疾患です。もちろん後頭部にも起こるケースが多々見られます。
後頭部の円形脱毛症は、自覚に至るまでに時間がかかり、発見が遅れがちであることが多いです。
血行不良
後頭部が薄毛になる原因としては、血行不良があげられます。
血液は全身に酸素と栄養を送り届けているため、血行が悪くなった場所には、栄養状態の低下が見られることとなります。
髪の毛は毛母細胞が分裂することによって成長しますが、毛母細胞が分裂するためにはエネルギーが必要です。
そのエネルギーとなるのが、血液によって送り届けられる栄養というわけです。
血行不良によって髪の毛が育つためのエネルギーが不足すると、髪の毛の成長が阻害されてしまい、細くて弱い髪の毛となり、結果として薄毛が目立つようになるのです。
栄養不足
先述したように、髪の毛が成長するためのエネルギー(栄養)は、血液によって送り届けられます。
では、その栄養が何から作られるかというと、それは私たちが食べたものです。
髪の毛の元となるたんぱく質は元のことより、血液の循環を促すためのビタミン類、身体全体の調子を整えるためのミネラル、髪の毛のハリやコシを生むコラーゲンやヒアルロン酸といった成分を、私たちは食べたものから摂取しているわけです。
そのため、極端なダイエットなどによって栄養不足に陥ると、やはり髪の毛の成長に悪影響を及ぼし、薄毛のリスクを増す結果となるのです。
若い女性に見られる薄毛が、極端なダイエットに起因していることはよくある話です。
加齢
後頭部の薄毛の原因としては、単なる加齢もあげられます。
誰でも年齢を重ねれば、若いころと比べて髪の毛の量やボリュームが減っていくものです。
機械的刺激
機械的刺激とは、物理的な刺激のことを意味します。
後頭部の薄毛をもたらす物理的な刺激としては、同じ場所で髪の毛を結んでいることや、誤った髪の毛の洗い方、頭皮の質に合わないシャンプーなどがあげられます。
いつも同じ場所で髪の毛を結んでいると、引っ張られたところに血行不良を起こし、牽引性脱毛症(けんいんせいだつもうしょう)を発症する可能性があります。
また、髪の毛を洗う時に爪の先でゴシゴシ擦っていると、頭皮を傷つけ、炎症を起こし、頭皮環境を悪化させることがあります。
同様に、市販のシャンプーによる頭皮への刺激で頭皮環境を悪化させ、それが抜け毛につながるケースもあります。
何らかの疾患
後頭部に薄毛をもたらす疾患としては、脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)や、粃糠性脱毛症(ひこうせいだつもうしょう)など、いろいろなものがあげられています。
後頭部の薄毛はAGAによって起こる?
AGAは男性に見られる代表的な脱毛症で、男性型脱毛症と呼ばれることもあります。
一般的には額の生え際が後退したり、つむじの周囲が薄くなったりするのが特徴なのですが、後頭部もAGAによって薄くなることがあるのでしょうか。
AGAの可能性もある
結論から言うと、後頭部の薄毛がAGAによってもたらされている可能性はあります。
そもそもAGAは、ジヒドロテストステロンとアンドロゲンレセプターと結合し、抜け毛の元となる有害なサイトカインを産生することで発症します。
ジヒドロテストステロンは、男性ホルモンの一種であるテストステロンがより強力になったものなのですが、その強力化に際して、5α-リダクターゼと呼ばれる酵素が触媒として重要な役目を果たします。
AGAの分類の中でびまん性(頭皮全体)の発症をするケースがあります。その場合後頭部にも薄毛をもたらします。
さらに、
5α-リダクターゼには1型と2型の2つのタイプがあり、1型の5α-リダクターゼは全身の皮脂腺に、2型の5α-リダクターゼは頭頂部や前頭部の毛包に多く分布しています。
そのため、1型の5α-リダクターゼが活発に働く場合、皮脂の分泌量が増し、脂漏性皮膚炎を発症するリスクが高くなります。
脂漏性皮膚炎は、AGAとも密接な関係にあるとされています。
2型の5α-リダクターゼが活発に働く場合、いわゆるO字ハゲやM字ハゲを発症しやすくなるのですが、2型の5α-リダクターゼが後頭部にも分布している場合、後頭部も薄毛になる可能性があるのです。
後頭部の薄毛を予防する方法
後頭部の薄毛はなかなか自分では気づくことができず、気付いたら進行していたというケースも少なくありません。
そのような事態を避けるためにも、普段から予防することが重要です。
機械的刺激を除去する
後頭部の薄毛を予防するためには、後頭部の頭皮へ余計な負担をかけないようにしましょう。
いつも同じ場所で髪の毛を結ぶことは避けるなど、髪型を変えてみるのも1つの手です。
また、頭皮への刺激が強いシャンプーは控え、髪の毛を洗う時には指の腹で優しくマッサージするよう心がけましょう。
血行を促進する
健康な髪の毛の成長には、血液によって送り届けられる栄養が欠かせません。
そのため、栄養を摂取することはもちろんのこと、血行を促進することも重要です。
日ごろから適度に身体を動かしたり、湯船に浸かったりして、血液の循環が滞らないよう注意しましょう。
後頭部の薄毛を予防するためには、後頭部への機械的刺激を取り除き、血行を促進して健康な髪の毛の成長をサポートすることが重要。
後頭部の薄毛が目立つ場合の対処法
後頭部の薄毛が目立ってきた場合、かつらウィッグを利用するという手もあるのですが、それでは根本的な改善につながりません。
では、後頭部の薄毛を根本から改善するためにはどうしたらよいのでしょう。
皮膚科に相談する
脂漏性皮膚炎など、皮膚疾患が原因となって薄毛を起こしているのであれば、まずは原疾患である皮膚疾患を直す必要があります。
その場合、皮膚科を受診すると良いでしょう。
AGA専門のクリニックで治療を受ける
後頭部の薄毛を根本から改善したいのであれば、当院のようなAGA専門クリニックで治療を受けるのがおすすめです。
特に後頭部の薄毛がAGAによるものである場合、AGA治療薬が効果を発揮します。
また、当院では投薬治療以外にも、メソセラピーと呼ばれる発毛効果の高い注入療法や、自毛植毛もおこなっています。
一般のAGA専門クリニックでは取り扱っていない円形脱毛症の治療も専門としていますし、女性の薄毛も専門としています。
何らかの薄毛が見られる場合、なんでも当院までご相談ください。
まとめ
後頭部はあまり自分で見ることがないため、髪の毛が薄くなっていても気付くのが遅くなることも少なくありません。
頭頂部や前頭部とは異なり、AGAが原因ではないこともあるのですが、場合によってはAGAの可能性もあります。
そのため、まずは何が原因で後頭部が薄くなっているのか、検査してはっきりさせることが重要です。
仮にAGAだった場合、適切な治療を受けることで薄毛の改善が期待できます。
当院ではAGA治療はもちろんのこと、円形脱毛症の治療も専門としているので、後頭部の薄毛や繰り返す円形脱毛症にお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
無料カウンセリングも承っております。