ミノキシジルの内服薬と外用薬の効果の差は?目安の摂取量や注意点も解説

ミノキシジルの外用薬(塗り薬)は、薄毛の治療にとても効果的な方法です。
しかし一日1~2回塗る必要があるため、毎日続けようとすると少し面倒に感じる患者様もいらっしゃいます。
あるいは体質によってはカブレたりすることもあります。
そのためミノキシジルの内服薬(飲み薬)が、手間がかからず、簡単で便利で有効性の高い治療として、実際の薄毛の診療で多く用いられています。
駅前AGAクリニックでも積極的に使用してきました。
今回はそのミノキシジルの内服薬(飲み薬)の効果を立証した医学論文をご紹介いたします。
まずこの論文に入る前に、予備知識として、ミノキシジルについて駅前AGAクリニックの医師が解説します。
— 目次 —
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ミノキシジルとは?(予備知識)

ミノキシジルはその強力な血管拡張作用により、当初は難治性の高血圧の治療薬として使用されました。
しかしこの薬を飲んでいる患者様に「髪の毛が増える」という現象が生じることが発見されました。
つまり当時は「ミノキシジルを使うと髪の毛が増える」のは「副作用」とみなされていたわけですね。
今は発毛治療の重要な柱の1つになっているミノキシジル。その発毛作用は偶然発見されたものだったのです。
その詳細な発毛メカニズムは今なお解明されていない部分がありますが、現時点では「血流を改善させ、毛髪の休止期を短縮させ、成長期を延長させ、毛包を大きくする」ということが示されています。
難治性の高血圧の治療薬として用いられる場合(発毛目的ではない場合です。)はミノキシジルとして一日あたり20mg程度(10~40mg)を使用する事が多いです。
この場合 むくみ等の副作用(医学的にはナトリウム/体液貯留といいます。)が問題となることがあります。
そのため現在の発毛治療としてはそれより容量を落として2.5~10mgの範囲で用いられることが多くなっています。
これであれば副作用をほとんど生じずに発毛作用を得ることが出来るからです。
ミノキシジルの効果について検証

この医学論文自体が、合計16件の医学論文をまとめたレビュー論文です。総患者数622人となっています。
(下記のカッコ内は、駅前AGAクリニックの医師が注釈を追加したものです。)
ミノキシジルによる薄毛治療は外用薬(塗り薬)が先に発展してきた経緯があるので、内服薬(飲み薬)がそれと比較して勝るとも劣らない治療であることを示す、という形式でこの論文が書かれています。
【共通】
- AGAについての研究が最も多かった。FAGAや円形脱毛症、あるいはその他の脱毛性疾患も調査されている。扁平苔癬や円形脱毛症、および永続的な化学療法誘発性脱毛症などの治療にも役立つことが判明した。
- ミノキシジル内服薬はミノキシジル外用薬より「follicular sulfotransferase(硫酸転移酵素)」の活性を必要とする閾値が低くて済む。(注:つまり、ミノキシジル外用薬で十分な効果が得られなかった患者さんであっても、内服薬なら効果が出る可能性があるということですね。)
脱毛症の研究はAGA(男性型脱毛症)が中心ですが、FAGA(女性型脱毛症)や円形脱毛症、その他の疾患も調査されています。
ミノキシジル内服薬は、外用薬よりも硫酸転移酵素の活性が低くても効果を発揮するため、外用薬で効果が不十分だった患者にも有用である可能性が示されています。
また、この治療法は扁平苔癬や永続的な化学療法誘発性脱毛症などの治療にも応用できることが分かっています。
【男性型脱毛症:AGA】
- 男性ではミノキシジル内服薬1.25mgで効果がない場合もっと用量を増やす必要があった。
- ミノキシジル内服薬1mgはミノキシジル外用薬5%と同じくらい有効であった。
- ミノキシジル内服薬5mgを行い、24週間写真を取り続けて確認したところ、「100%の患者で改善」が見られ、43%の男性はより顕著に改善していた。治療期間が長いほど、より多くの患者が顕著な改善を示した。特に頭頂部の改善が一番顕著で、その次が前頭部であった。
- 別の研究では、男性を5mgまたは2.5mgのミノキシジル内服薬で治療したところ、5mgの患者さんの方で37.5%が「顕著な改善」を示した。(注:顕著な改善だけでも37.5%も居たということ。通常程度の改善まで含めればもっと有効性は高いでしょう。)
- ミノキシジル内服薬0.25mgを男性に投与したところ、40~60%に改善または安定が得られた。しかし髪の太さと密度に関しては統計学的に有意な差はなかった。(注:男性にはこの用量が少なすぎるということでしょう。)
ミノキシジル内服薬の有効性に関する研究では、用量と治療期間が重要な要因であることが示されています。
用量について、男性の場合、1mgの内服薬は5%の外用薬と同等の効果があり、5mgでは100%の患者に改善が見られ、特に頭頂部の改善が最も顕著でした。
一方、1.25mgで効果がない場合は増量が必要であり、0.25mgでは改善や安定は見られたものの、髪の太さや密度に有意な差は出ませんでした。
総じて、治療期間が長いほど顕著な改善を示す患者が増える傾向も見られました。
【女性型脱毛症:FAGA】
- 平均としてFAGA患者に対してはミノキシジル1mgの内服治療が良かった。進行したFAGA患者に対する治療反応が大きかった。
- ミノキシジルを内服した患者とその他の追加治療を併用した患者とでは、あまり差が無かった。
- 0.25mgのミノキシジル内服薬でも薄毛は改善した。
- 一部の患者ではむくみの軽減のためにスピロノラクトン25mgを併用し、また血圧が下がった患者に対しては50mgの食塩(注:食事用の普通の塩です。)が追加投与されていた。
- ミノキシジル内服薬1.25mgにしたところ、女性では、33%の患者の脱毛が減り、28%は髪の毛が増加した。
- ミノキシジル内服薬は休止期脱毛にも効果がある。この場合、ほとんどの女性(36人中29人)が毎日1mg以下のミノキシジル内服をしていた。
FAGA患者に対するミノキシジル内服薬の治療では、平均1mgの用量が有効であり、特に進行した患者で治療反応が大きいことが示されています。
0.25mgのような低用量でも薄毛の改善が見られ、1.25mgでは脱毛減少(33%)と発毛増加(28%)が報告されています。
また、この内服治療は休止期脱毛にも効果があり、ほとんどの女性が1mg以下で改善が見られています。
治療効果は他の追加治療との併用と単独で大きな差はありませんでしたが、一部の患者にはむくみ軽減のためにスピロノラクトンが、血圧低下に対して食塩が追加投与されるなど、副作用への対応も行われていました。
【副作用の面では】
ミノキシジルの主な副作用は以下のとおりです。
- 多毛症
- 初期脱毛
- 心拍数の上昇
- 起立性低血圧(立ちくらみ・めまい)
- 下肢の浮腫(むくみ)
- 心電図の変化
ミノキシジル5mgの副作用
ミノキシジル5mgの副作用の1つが多毛症です。
1日に5mgのミノキシジルを服用し続けると、半数以上の方に多毛症が見られました。
ミノキシジルには毛母細胞のはたらきを活性化する作用がありますが、この作用が髪の毛だけでなく体毛にも作用がおよぶためです。
また、ミノキシジル外用薬と同様に、ミノキシジルタブレットを服用した方にも初期脱毛が見られました。
初期脱毛はミノキシジルの服用開始から2週間〜1ヵ月に見られる一時的な抜け毛量の増加で、医薬品の効果の裏返しでもあります。
通常は3〜6週間程度で抜け毛がおさまるため、過度に心配する必要はありません。
ミノキシジル5mgでは、下肢の浮腫(むくみ)も多く見られました。
ミノキシジルには血管を拡張する作用がありますが、静脈には作用がおよばないため下肢の浮腫(むくみ)が出やすいと考えられています。
ミノキシジル0.25mgの副作用
ミノキシジル0.25mgに関して、5%に比べて有意な副作用の増加は見られません。
ミノキシジル1%を服用した方のなかには、心電図の変化が見られたケースがあります。
また、ミノキシジル2%を服用した例では、起立性低血圧(立ちくらみ・むくみ)の発現が見られました。
ミノキシジルタブレットの服用にともなう心血管系への悪影響は稀(まれ)ですが、服用者の6.5%に心拍数の増加が認められたと報告されています。
重度の心肺系への副作用に関しては、すべての研究において発症は報告されていません。
ミノキシジルを服用した女性の副作用
ミノキシジルを服用した女性に関して、男性に比べて女性に有意に多く見られる副作用は報告されていません。
なお、ミノキシジル外用薬の溶液中に含まれるプロピレングリコールに対する急性接触皮膚炎を発症した女性に対しては、一日0.5mg(0.25mgを2回)内服するのが良い代替策となりました。
ミノキシジルの主な副作用の1つが多毛ですが、見た目が気になる方は脱毛の施術を並行して受けるという方法があります。
著者がすすめるミノキシジル量は・・・

女性のFAGAに対しては0.25mg~1.25mgのミノキシジル内服薬と、スピロノラクトン25mgを組み合わせるのが、効果と副作用のバランスを考慮すると、最良の選択肢となるだろう。
男性のAGAに対しては、0.25mgでは効果が少なかった。2.5~5.0mgが良いだろう。
ミノキシジル内服薬は5mg以下であれば副作用は軽度であり許容できる。
処方する医師は血圧や心拍数、体重増加や足のむくみには注意を払うべき。
医師は、ミノキシジル外用薬の代用としてミノキシジル内服薬という治療オプションが存在することを認識すべき。
結論:ミノキシジル内服薬は、ミノキシジル外用薬が困難な健康な患者にとって代用として用いるにあたり、効果的で副作用の軽度な治療法である。
ということですね。当院での臨床での結論とほぼ同じ印象ですね。(ただし当院ではミノキシジル内服薬を、外用薬の代用としてだけではなく、むしろ積極的に用いています。)
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よくある質問
ミノキシジル内服薬の容量や服用した際の変化に関して、以下の質問が多く寄せられています。
- ミノキシジル2.5mgと5mgの違い
- ミノキシジル5mgと10mgの違い
- ミノキシジルのタブレット2.5mgを4ヶ月続けた場合
それぞれの質問にお答えします。
ミノキシジル2.5mgと5mgの違い
ミノキシジル2.5mgと5mgでは、効果と副作用に違いがあります。
ミノキシジル内服薬は用量依存的に発毛効果が上昇し、併せて副作用のリスクも高くなるとわかっています。
しかし、ミノキシジル内服薬は国内未承認薬のため、副作用の発現率に関する正式なデータはありません。
海外でミノキシジル内服薬を服用した方の場合、2.5mgでおよそ2.3%に、5mgでおよそ5.7%の方に何らかの副作用が見られたと報告されています。
ミノキシジル5mgと10mgの違い
ミノキシジル5mgと10mgに関しても、効果と副作用に違いがあります。
外用薬・内服薬を問わず、ミノキシジルの効果は用量依存的に高くなるため、5mgよりも10mgの方が高い効果が得られると考えられます。
ただし、用量が多くなれば副作用のリスクも高くなるため注意が必要です。
ミノキシジルのタブレット2.5mgを4ヶ月続けた場合
ミノキシジルタブレット2.5mgの服用を4ヶ月続けた場合、著明な発毛が見られるケースが多く報告されています。
ミノキシジルタブレットの用量にかかわらず、服用を始めてから4ヶ月程度で効果を実感される方が多い傾向にあります。
ミノキシジル内服薬の有効性が示されました

いかがでしたでしょうか。
多くのデータが示されており解釈が難しいところもありますが、駅前AGAクリニックでも採用しているミノキシジル内服薬の有効性が、後を追う形で立証されたことになります。
日本で採用されているガイドラインは(当然ですが)発行当時の情報に基づいているため、最新の治療を求める患者様にとっては、もはや古すぎると言えます。
当クリニックでは、本気で薄毛を克服したいと希望されている患者様に、医学的な根拠を持って、医師が治療に当たって参ります。
まずは駅前AGAクリニックにご連絡ください。




