薄毛にミノキシジルを使った治療だけではAGAを進行させている可能性も!AGAの正しい治療方法とは?

薄毛ミノキシジル

薄毛には正しい治療方法があります。

薄毛を市販の薬剤でごまかそうとしている方は要注意です。

なぜなら世の中には効果がない育毛剤が多くあるからです。

効果が期待できるのは大正製薬のリアップシリーズやアンファーのスカルプDのメディカルミノキ5などのミノキシジル製品のみです。

しかし、実はこれらミノキシジル外用薬を安易に使用するのは危険なのです。

今回は正しいAGA治療について駅前AGAクリニックの毛髪専門の医師がお話しします。

— 目次 —

発毛効果のあるミノキシジルについて


ミノキシジルは1960年頃にアップジョン社(現ファイザー社)が酸分泌阻害薬として開発を試みていたジアリルメラミンが起源です。

これに降圧作用があることが分かり改良して出来たのがミノキシジルです。

ミノキシジルの降圧作用はその活性代謝物のミノキシジルサルフェートが血管平滑筋ATP感受性Kチャンネルを開放することによります。

現在では5%も承認されて製品としては16%まで存在し外用薬として唯一の発毛薬という存在に君臨したのです。

ミノキシジルの発毛方法

ミノキシジルはATP感受性Kチャンネルを開放し、血管平滑筋に作用して血圧を下げます。

そして、毛乳頭の毛細血管にも作用します。

これにより毛乳頭細胞が刺激されVEGFなどの細胞成長因子の産生を促進するのです。

これを受け取った毛母細胞が細胞分裂を加速させ毛髪となります。

ミノキシジルの作用機序の正確なところはまだ推測段階です。

ミノキシジルの効果

ミノキシジルの効果はどれほどのものなのでしょうか。

下のグラフは大正製薬のリアップX5プラスの承認申請時の資料リアップX5プラスをおよそ1年使用した50人の男性のAGA患者さんに対する治療効果を医師が判定したものです。

ミノキシジルの使用開始12週(3カ月)後には半数を超える患者さんに軽度の改善が認められました。

24週(6カ月)後には半数の患者さんに中等度以上の改善があります。

そして、52週(約1年)後にはほとんどの患者さんでAGAが改善しています。

ミノキシジルが圧倒的に効果的なため、『育毛剤』ではなく『発毛薬』という新ジャンルの製品とされる理由が分かります。

しかし、52週(約1年)後のグラフの一番上にある悪化している2.2%の患者さんは一体何なのでしょうか。

実はミノキシジルには気を付けなければ点があるのです。

ミノキシジルの注意点とは


薄毛の治療効果があるミノキシジルですが注意しなければいけない点があります。

  1. ミノキシジルはAGA・FAGAの進行を抑制することはできない
  2. ミノキシジルで毛髪が増えてAGA・FAGAが進行していることに気が付かない

それぞれについて確認していきましょう。

1.ミノキシジルはAGA・FAGAの進行を抑制することはできない

AGA・FAGAの助長しているのがヘアサイクルの短縮です。

男性ホルモンが作用するとヘアサイクルが短くなってしまいます。

ヘアサイクルが短くなると毛母細胞の分裂が早くなりAGA・FAGAが進行してしまうのです。

ミノキシジルはATP感受性Kチャンネルを開放することにより発毛させることに成功していますがヘアサイクルを正常化する作用は弱いのです。

AGA・FAGAの進行を抑制する治療を行わないでミノキシジルの外用薬だけで発毛させていると毛量は増えても毛母細胞は早く減少してしまうのです。

2.ミノキシジルで毛髪が増えてAGA・FAGAが進行していることに気が付かない

そのためミノキシジルで毛髪が増えてAGA・FAGAが進行していることに気が付かないという悲劇が起きてしまうのです。

実はこのような患者さんは多くいます。

1年と言わず数年間もの間、ミノキシジルのみで治療している方も多くいます。

数年も経過するとAGAなら進行度を表すハミルトン・ノーウッド分類のステージが一つ上がっている可能性が高いです。

そのような方達はミノキシジルはそれほど効果的ではないと思っていることがあります。

効果がないと感じるのは恐ろしいことにAGAやFAGAが裏で進行しているからなのです。

POINT
  • ミノキシジルにはAGAを抑制する効果はない
  • 効果がないと感じるのはAGA進行しているから
  • ミノキシジルのみで治療している方は数年の間にハミルトン・ノーウッド分類のステージが一つ上がっている可能性が高い

AGA・FAGAの進行を抑制するには?

AGA・FAGAの進行を抑制するには5αリダクターゼ阻害薬と呼ばれるフィナステリドやデュタステリドやスピロノラクトンを使用する必要があります。

  1. 5αリダクターゼ阻害薬
  2. スピロノラクトン

それぞれについて確認していきます。

1.AGA・FAGAの進行を抑制する5αリダクターゼ阻害薬ついて

男性ホルモンの一種のDHT(ジヒドロテストステロン)は頭皮で5αリダクターゼという酵素によりテストステロンから合成されています。

このDHTにはヘアサイクルを短くする作用があり、5αリダクターゼを阻害すればこのDHTを減らすことが出来ます。

そのような薬剤を5αリダクターゼ阻害薬といいます。

これがフィナステリドやデュタステリドという薬剤で、効果が弱いのがフィナステリドで効果が強いのがデュタステリドとなります。

これらの薬剤は男性胎児に影響を与える可能性があることから妊娠する可能性がある女性には使いにくいのですが、最近では海外を主体として頻繁に使われるようになって来ています。

女性には効果がないと思われた時もありましたが、投与量を検討したところ非常に効果的だということが分かってきています。

当クリニックではフィナステリドを女性に処方することは可能ですが、やはり妊娠のリスクを考えて年齢制限を設けさせて頂いてます。

2.FAGAの進行を抑制するスピロノラクトンについて

女性にはスピロノラクトンが第一選択薬となります。

スピロノラクトンは利尿剤として高血圧や心不全などの治療にも使われることがある薬剤ですが、男性ホルモンレセプターに作用して男性ホルモンの働きを抑える作用もあります。

当クリニックでは女性の薄毛の治療には副作用の観点から低用量の内服をおすすめしています。

低濃度であれば男性ホルモンを抑える作用が主体となり利尿剤としての働きが弱いからです。

POINT

AGA・FAGAの進行を抑えるにはフィナステリドやデュタステリドやスピロノラクトンといった治療薬を使用する!

クリニックで医師が行うAGA・FAGAの正しい治療方法とは??


AGA(男性型脱毛症)・FAGA(女性型脱毛症)には正しい治療方法があります。

まず行うべき治療は進行の抑制です。

ヘアサイクルを正常化する薬剤を最初に使うべきなのです。

男性であればフィナステリド、デュタステリドが第一選択薬となります。

女性であればスピロノラクトン、フィナステリドが第一選択薬となります。

この治療を行っていて、さらに毛量を増やしたい時にミノキシジルを使うのです。

薄毛の治療に関してお悩みの場合は専門のクリニックに相談して見てください。

 

 

まとめ

駅前AGAクリニックではこのように患者さんの立場に立って薄毛の治療を組み立てて行きます。

今が良ければそれでいいとは考えません。

発毛させることだけでなく進行も抑制するという質の高い医療を心掛けています。

長期的な視点も取り入れながら患者さんご自身と一緒にプランを作成しております。

薄毛でお悩みの方は一度ご相談にいらして下さい。

男性だけでなく女性の治療も積極的に行っております。

執筆者
田坂洋介
2005年3月 昭和大学医学部卒業
2005年4月 昭和大学医学部付属初期臨床研修センタにて初期臨床研修開始
2007年4月 川崎市立川崎病院 麻酔科後期研修開始
2009年4月 麻酔科標榜医取得
2015年4月 大手毛髪専門クリニックで多数の症例を経験
2017年12月 駅前AGAクリニック大阪梅田院院長
資格:医師免許、麻酔科標榜医、麻酔科学会専門医、麻酔科学会指導医

駅前AGAクリニック【全国13院 東京新宿院東京北千住院京都烏丸院大阪梅田院岡山院鹿児島院 など】

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