【徹底比較】フィナステリドとデュタステリドの違いとは!?

フィナステリドとデュタステリド
AGA治療薬のメインはデュタステリドとフィナステリドという薬剤です。

AGAの治療をするのであれば、このどちらかの薬剤を使うことになります。

この二つの薬は具体的に何が違うのでしょうか。

今回は駅前AGAクリニック大阪梅田院の院長が効果・副作用・料金について解説します。

— 目次 —

フィナステリド・デュタステリドとは

フィナステリドとデュタステリドを比較する前に、それぞれがどういったものなのかご説明します。

5αリダクターゼ阻害薬

どちら薬剤も5αリダクターゼの働きを阻害します。

これによって、ジヒドロテストステロンという男性ホルモンの産生を抑えます。

ジヒドロテストステロンはヘアサイクルを病的に短縮する物質です。

これがAGAの原因物質とされているのです。

フィナステリドについて

フィナステリドは1992年4月に前立腺肥大症の治療薬としてアメリカで誕生しました。

プロスカーという薬剤名で、前立腺肥大症の治療薬だったのです。

日本では2005年12月にAGA治療薬としてプロペシア(成分はフィナステリド)の販売が始まりました。

日本での発売後からすでに15年以上経過しているということですね。

デュタステリドについて

デュタステリドはグラクソ・ウェルカム社(現グラクソ・スミスクライン社)が開発したフィナステリドの次の世代の薬剤です。

フィナステリドの誕生は1992年です。

デュタステリドはその2年後の1994年に、AGAではなく前立腺肥大症の治療薬として臨床開発が始まりました。

そして、2009年に日本で前立腺肥大症の治療薬として認可されています。

デュタステリドはその後、AGA治療薬として2009年に韓国で、2015年に日本で認可されました。

最近ではデュタステリドの信頼性が高まり、フィナステリドからの切替が進んできています。

フィナステリドとデュタステリドの効果の違いとは?

5αリダクターゼがテストステロンに作用してDHTが生成されることでAGAになるのでした。

それを踏まえて、フィナステリドとデュタステリドに共通する効果や違いについて説明していきましょう。

5αリダクターゼ阻害薬の効果

5αリダクターゼ阻害薬であるフィナステリドとデュタステリドはどちらも5αリダクターゼの働きを阻害し、DHTの生成を抑える働きがあります。

では、違いはどこにあるのでしょうか。

効果の違いについて比較

実は、5αリダクターゼにはⅠ型とⅡ型があり、フィナステリドはⅡ型のみを阻害しますが、デュタステリドはどちらも阻害します。

そのため作用が強くなります。

また、作用時間にも違いがあります。

フィナステリドは短いのですが、デュタステリドは長く作用することが出来るのです。

そのため、デュタステリドの方が効果が高く、発毛効果がフィナステリドの1.6倍あると言われています。

POINT

最近は効果が高いことから、デュタステリドを選択する患者様が増えております。

どちらの5aリダクターゼ阻害薬を使うかは専門家と相談して決めましょう。

当院ではどちらも扱っているので、まずは気軽にご相談ください。

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副作用の違いについて比較

次に副作用について比較します。

AGA治療薬の副作用

まずフィナステリドとデュタステリドに共通する副作用について説明します。

初期脱毛

AGAの治療初期に抜け毛が増えてしまうことが多いです。

これを初期脱毛といいます。

シャンプーの時や起床時の枕もとにある抜け毛の多さに気づくき、恐怖を感じてしまう患者さんもいます。

薬が合わないのでしょうかと聞かれることも非常に多いです。

・治療の影響による抜け毛

これは治療に反応している証拠なので安心して頂いて大丈夫です。

見た目が大きく変わるほど抜けてしまうことはありません。

フィナステリドやデュタステリド、ミノキシジルは初期脱毛が強くでることが多いのです。

これは副作用というより治療に反応している証拠ですので安心して乗り切りましょう。

早ければ内服を始めて1週間程度で抜け毛が増えてきます。

治療を始めてから2カ月程度で落ち着く患者さんが多いですが、もう少し長引く患者さんもいます。

・初期脱毛が起こる原因

初期脱毛の程度は治療内容によっても変わってきますし男性型脱毛症・女性型脱毛症の進行の程度にも影響を受けてきます。

狂っていたヘアサイクルが正常に戻って発毛が始まり古い毛髪が抜けてきているのが原因ですので安心して大丈夫なのです。

フィナステリドからデュタステリドに切り替えた場合も同じ理由で初期脱毛が起こることがあります。

初期脱毛の中には他の原因の脱毛症が混じっている可能性もありますので、気になることはクリニックで相談しましょう。

性機能障害が起きた場合

性機能障害が起きた場合はテストステロンの分泌が正常かどうかの検査が必要かもしれません。

理論上はテストステロンの分泌が正常であるならば同じ働きのDHTの合成を減らしても全く問題ないはずだからです。

テストステロンの分泌が少ない場合は、テストステロンを補充する治療を行ってもいいと思います。

実は日本での中等度以上のED患者さんは推計で1130万人もいます。

軽症な方も含めると30代で約3割、40代で約4割、50代で約5割がED患者さんなのです。

ED患者さんもAGA患者さんも年齢と共に患者数が増えていくのでフィナステリドの副作用でEDになったのか純粋にEDを発症したのか区別が付きにくいと思います。

しかし、確率を考えるとほとんどの場合は純粋なEDと考えてもよさそうです。

肝機能障害

初めに重大な副作用の報告として肝機能障害があります。

珍しい副作用ですが注意の必要なものとなります。

肝機能障害については別の記事で詳細を掲載しているので気になる方はそちらをご確認ください。

フィナステリドの副作用について

血精液症

初めに最近フィナステリドの添付文書の改訂が行われました。

新しい副作用の血精液症というものです。

これらの副作用に関しては別の記事で詳細を掲載しているのでそちらでご確認ください。

その他、フィナステリドに特徴的な副作用は生殖器系のものです。

これはフィナステリドの副作用としては有名でよく話題になりました。

しかし、これに関しては発売当初は心配されていましたが、実際は頻度がかなり少ないと考えられるようになってきています。

1~5%未満で起きる副作用

  • リビドー(性的欲求)の減少

1%未満で起きる副作用

  • 勃起機能不全、射精障害、精液量減少

頻度は少ないが報告があるもの

  • 睾丸痛
  • 男性不妊症
  • 精液の質低下(精子濃度減少、無精子症、精子運動性低下、精子形態異常等)

その他として過敏症

  • そう痒症
  • 蕁麻疹、発疹
  • 血管浮腫(口唇、舌、咽喉及び顔面腫脹を含む)
  • AST(GOT)上昇
  • ALT(GPT)上昇
  • γ-GTP上昇
  • 乳房圧痛、乳房肥大
  • 抑うつ症状
  • めまい

なども報告されています。

EDなどの生殖器系の合併症

みなさんがよく気にされているのはやはり生殖器系の合併症だと思います。

使用経験が蓄積されていくにつれフィナステリドの生殖器系の副作用はかなり少ないと考えられるようになってきています。

また、1年以上の使用で副作用が減ることも報告されています。

フィナステリドの性機能障害はかなり少ないためあまり心配はいらないでしょう。

ポスト・フィナステリド・シンドローム

このようなフィナステリドによる性機能障害の中でフィナステリドを中断してもその障害が持続することがあるかもしれないという意見があります。

これをポスト・フィナステリド・シンドロームといいます。

しかし、ED患者さんの数の多さを考えると性機能障害になった理由がフィナステリドにあると断定するのは難しいと思われます。

フィナステリドの副作用というより純粋にEDを発症しただけなのかもしれません。

・フィナステリドで性機能障害が起きるのか

フィナステリドは5αリダクターゼ阻害薬です。

テストステロンが5αリダクターゼという酵素によりDHT(ジヒドロテストステロン)に変換されるのをブロックする薬剤です。

これにより性的機能を強くするテストステロンは増える可能性すら指摘されています。

少なくともテストステロンが減ることはなさそうです。

これによりEDになるとは考えづらいのです。

・なぜフィナステリドの副作用が考えられるのか

フィナステリドは脳血流関門を通過しないと考えられています。

そのため血液から中枢神経系に移行して作用し、勃起障害(ED)やうつ病などの副作用をきたすことも考えにくいのです。

では、他の可能性はどうでしょうか。

成人においてテストステロンは十分に分泌していますが、中にはテストステロンの量が異常に低い方がいます。

これを男性更年期障害(LOH症候群)といいます。

このような患者さんではDHTがテストステロンの働きを補っている可能性があります。

そのためフィナステリドがDHTを減らすことで男性更年期障害の症状が前面に出て来る可能性があります。

今後ポスト・フィナステリド・シンドロームという概念はなくなっていく可能性もあります。

これについては今後も研究データが蓄積されていくと思います。

発がん性について

AGA治療薬のフィナステリドに発がん性はなく安全と考えられています。

前立腺治療のプロスカー(フィナステリド5mg)で高悪性度の前立腺がんの発症が増える可能性は指摘されていますが、結論ははっきり出ておりません。

プロスカーは投与量が大きく違うので無関係のお話と考えてよいでしょう。

これは例えるなら人が生きて行くのに必ず必要な塩分も取りすぎると体に悪いというお話に似ています。

全ての薬剤は安全に使える投与量というものがあります。

どのような薬剤でも多ければ悪い作用が出てきます。

プロペシアでの発がん性の噂は気にしなくていいものです。

AGA治療ではフィナステリドは一日0.2mg~1mgを使用します。

この使い方では発がん性はないと考えられているので安心して大丈夫です。

注意点は前立腺がんの腫瘍マーカーのPSAの値が半分程度になることです。

これは検診などでフィナステリドを内服していることを伝えておかないと前立腺がんの発見を遅らせてしまうことになりかねません。

また、前立腺がんの既往がある患者さんの場合は再発の発見が遅れる可能性もあるのでフィナステリドはやめておくのが無難かもしれません。

その点は担当の医師に相談が必要かと思われます。

以上がフィナステリドの副作用です。

薬剤の中では比較的副作用の少ない扱いやすいものだと思います。

デュタステリドの副作用ついて

フィナステリドと同じような副作用が挙げられます。

1%以上で起きる副作用

  • 性機能不全
  • リビドー減退
  • 勃起不全
  • 射精障害

1%未満で起きる生殖器系副作用

  • 発疹
  • 頭痛
  • 抑うつ気分
  • 乳房障害(女性化乳房、乳頭痛、乳房痛、乳房不快感)
  • 腹部不快感

頻度が低いが報告されているもの

  • 蕁麻疹、アレルギー反応、掻痒症
  • 限局性浮腫
  • 血管浮腫
  • 不動性めまい
  • 味覚異常
  • 精巣痛、精巣腫脹
  • 脱毛症
  • 腹痛、下痢
  • 倦怠感
  • 血中クレアチンホスホキナーゼ増加

があります。

精子に与える影響について

デュタステリドは精子に影響を与えることが分かっています。

・安全性について

デュタステリドは安全なのか、また妊娠に影響はあるのかと心配される患者様が多くいらっしゃいます。

結論として安全性には問題なく妊娠も大丈夫だと考えられています。

ただ、男性不妊の可能性のある患者さんの場合は妊娠確率が下がる可能性もあるのでデュタステリドはやめておいた方が無難だと思われます。

また、人によっては精子量が極端に少なくなる人もいるので注意が必要です。

・デュタステリドが具体的に精子に与える影響

海外臨床試験で総精子数、精子濃度、精液量、精子運動率及び精子形態について観察しました。

その試験では健康成人にデュタステリドとプラセボを52週間投与して中止後24週間観察を行っています。

その結果、デュタステリドは精子濃度と精子形態には影響しませんでした。

デュタステリド投与により総精子数、精液量、精子運動率は23%、26%、18%減少しましたが、臨床的に影響が出るとされる30%の変化は認められず受胎能に影響はないと判定されています。

総精子数は内服中止後も23%減少したままでしたがこれも通常は問題ないでしょう。

時間と共に元に戻ると考えられます。

DHTがどのように精子形成に関わっているかは分かりませんが一部の人以外は気にする必要はないと思われます。

ただ、デュタステリドにより精子数が90%減った方もいるので注意は必要となります。

悩まれている方は駅前AGAクリニックの医師にご相談ください。

フィナステリドとデュタステリドの副作用の違い

フィナステリドとデュタステリドは生殖器系の副作用に違いがあります。

デュタステリドはフィナステリドより生殖器系の副作用が多くなります。

  • デュタステリドでは勃起不全4.3%、リビドー減退3.9%、精液量減少1.3%
  • フィナステリドでは勃起不全1%未満、リビドー減退1~5%、精液量減少1%未満

またデュタステリド投与により総精子数、精液量、精子運動率は23%、26%、18%減少します。

このように副作用の違いとしてデュタステリドの方が生殖器系の副作用が多くなります。

POINT

男性不妊の可能性がある方は妊娠確率が下がる可能性もあるため注意が必要です。

不安な方はクリニックの医師やカウンセラーと相談して治療を行いましょう。

あくまで副作用なので全ての人に副作用が表れるわけではありません。

副作用が出た場合はクリニックの医師やカウンセラーに相談して副作用を乗り越えられるように作戦を練りましょう。

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料金の比較

フィナステリドとデュタステリドに料金の違いを比較していきます。

1ヶ月あたりの料金 半年の料金
正規のフィナステリド 6,000円程度 36,000円程度
ジェネリック医薬品のフィナステリド 4,200円程度 25,200円程度
デュタステリド 7,500円程度 45,000円程度

料金は正規品のフィナステリド錠1mg1ヶ月あたり分が6000円程度、デュタステリドの料金はガザ―ロカプセル0.5mg1ヶ月あたり分が7500円になります。

しかしフィナステリドは2015年より国内での特許期間が終了し、ジェネリック医薬品として同じ有効成分のものが低価格で発売されました。

そのためフィナステリドはフィナステリド錠1mg1ヶ月あたり分が4200円で購入することが出来ます。

料金に関しては表にまとめているためそちらをご覧ください。

POINT

駅前AGAクリニックではオーダーメイド治療により治療の強弱も月によって変えることが出来ます。
無理なく治療を継続しましょう。

まとめ

いかがでしたか?

フィナステリドとデュタステリドの違いについてご理解いただけましたでしょうか。

AGA治療では副作用が心配で治療を怖がる患者さんが多いです。

確かに薬剤を使用するため、使い方を間違えば副作用が出てしまいます。

副作用を防ぐために、AGAの治療はクリニックを受診することをオススメしています。

駅前AGAクリニックは東京新宿、東京北千住、新潟、金沢、三重四日市、大阪梅田、京都烏丸、岡山、広島、熊本、鹿児島にあります。

すべてのクリニックで副作用が現れた場合も臨機応変に乗り越えられるようにオーダーメイド治療を行っております。

副作用があるからと言って治療をお断りすることはありません。

当院では薬剤の投与量の細やかな調整によって副作用を抑えることができます。

当クリニックは患者さんに合わせた医療を行っておりますので何でもお気軽にご相談ください。

執筆者
田坂洋介
2005年3月 昭和大学医学部卒業
2005年4月 昭和大学医学部付属初期臨床研修センタにて初期臨床研修開始
2007年4月 川崎市立川崎病院 麻酔科後期研修開始
2009年4月 麻酔科標榜医取得
2015年4月 大手毛髪専門クリニックで多数の症例を経験
2017年12月 駅前AGAクリニック大阪梅田院院長
資格:医師免許、麻酔科標榜医、麻酔科学会専門医、麻酔科学会指導医

駅前AGAクリニック【全国13院 東京新宿院東京北千住院京都烏丸院大阪梅田院岡山院鹿児島院 など】

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