AGA治療に有効なデュタステリドとは!?フィナステリドと比較すると何本増えるの?
ザガーロ(デュタステリド)という治療薬をご存知でしょうか?
これまでAGA患者は、プロペシアというAGA阻害薬を使用することしかありませんでしたが、2015年に厚生労働省から認可が降りたことによって選択肢の1つとなったのがザガーロです。
ザガーロの効果や副作用、料金についてまで、今回も駅前AGAクリニックの医師が詳しく解説します。
— 目次 —
デュタステリド(ザガーロ)とは
デュタステリドは、日本で2009年に「アボルブ」という名前で承認された、前立腺肥大症の治療薬でした。
これがAGAの進行を抑制する効果があることがわかり、その後デュタステリドを含んだ「ザガーロ」というAGA治療薬が開発されました。
デュタステリドの効果
デュタステリドの効果を同じような特徴を持ったフィナステリドと比較しながら見ていきましょう。
フィナステリドは、最初に登場したAGA治療薬で、多くの場合で使用されてきました。
そのメジャーなフィナステイリドと比べ、新薬であるザガーロ(デュタステリド)はどれほどの効果があるのでしょうか。
デュタステリドの効果をフィナステリドと比較
結論から言うと、フィナステリドよりもデュタステリドのほうが効果があるとされています。
その根拠となる治療結果をご紹介します。
下記のグラフを御覧ください。
- ①プラセボ(偽物の薬剤)
- ②フィナステリド1mg(標準的な投与量)
- ③デュタステリド0.1mg(少量の投与量)
- ④デュタステリド0.5mg(標準的な投与量)
左から、治療をしなかったとき→フィナステリドで治療したとき→デュタステリドで治療したときとなり、
この4つの錠剤を飲んでもらって毛髪の本数の変化比較を見ていきます。
実験となる患者さんは日本人200人を含んだ917人のAGA患者さんです。
20歳から50歳のハミルトン・ノーウッド分類ステージⅢ~Ⅴ
の患者さんにご協力頂き上記の薬剤のどれかを内服して貰いました。
これが有名なデュタステリドの第Ⅱ/Ⅲ相二重盲検比較試験(国際共同試験)です。
実験結果
効果の判定は頭頂部円内(直径 2.54cm)の毛髪の本数でおこない、この範囲には700本~800本程度の毛髪があります。
それぞれについて確認していきましょう。
①プラセボ(偽物の薬剤)を服用した時の変化
平均4.9本の髪の毛が減少してしまいました。
偽物の薬剤を飲んだ患者さんは6カ月の間にAGAが進行してしまっています。
せっかく治験に参加して頂いたのにかわいそうな結果となっています。
AGAは進行性という特徴があり、無治療ではこのように必ず進行していきます。
②フィナステリド1mg(標準的な投与量)を服用した時の変化
平均56.5本増えています。
これがAGA治療の従来の標準治療であるフィナステリド服用した場合です。
このように本当に髪の毛を増やすことができるのが医学の力です。
エステやサロン、育毛剤では毛髪は増えません。
③デュタステリド0.1mg(少量の投与量)を服用した時の変化
平均63本増えました。
フィナステリド1mgとほぼ同じ程度の治療効果だと思われます。
フィナステリドと同じ程度の治療効果ですが、飲み忘れにも強いという利点があります。
フィナステリドと比較して血中濃度の変化がマイルドで内服によって血中濃度が大きく変動しないからです。
標準的な0.5mgを服用中、副作用が問題になった患者さんや、血中濃度を安定させたいという方はこの投与量を選択しましょう。
④デュタステリド0.5mg(標準的な投与量)を服用した時の変化
平均89.6本増えました。
圧倒的な増毛効果です。従来のAGA治療の標準フィナステリドを圧倒しています。
これが現在ではAGAの最強の治療薬となります。
デュタステリドはフィナステリドと比べ、約1.6倍の効果がある
デュタステリドの効果が高い理由
では、なぜデュタステリドはフィナステリドよりも効果が高いのでしょうか。
1.デュタステリドの方が効果の適用範囲が大きい
まず、作用機序の違いが挙げられます。
AGAはそもそも5αリダクターゼという酵素によって、DHTが生成され、髪の毛が成長しないまま抜けてしまう病気でした。
したがって、治療薬を使って、5αリダクターゼを阻害することで、AGAの原因となるDHTは産生されなくなります。
5αリダクターゼにはⅠ型とⅡ型があり、フィナステリドはⅡ型のみを阻害するのに対して、デュタステリドはⅠ型とⅡ型の両方を阻害します。
そのためDHTをしっかり抑制することができるのです。これがデュタステリドの治療効果が高い理由になります。
AGAの進行を抑えるにはより多くの5αリダクターゼを抑制する必要があり、ザガーロ(デュタステリド)はその効果が高いとされています。
2.デュタステリドは効果が持続する
フィナステリドは血中濃度の変化が大きく内服24時間後にはほとんど体内に残っていません。
それに対して、デュタステリドは24時間後でもまだ体内に残っています。
そのためデュタステリドは飲み忘れに非常に強い薬剤となっています。
飲み忘れてしまったときフィナステリドは効果が下がってしまうのに対し、デュタステリドの方が持続して効果が期待できる!
デュタステリドの副作用
デュタステリドも、起こる確率は低いですが、他の薬と同じように副作用があります。
起こりうる主な副作用は以下の通りです。
- 性機能障害
- 発疹
- 頭痛
- 抑うつ
- 乳房障害
- 肝機能障害
性機能障害について
性機能障害ですが、精子量の減少や総精子数の減少、精子運動量の減少は見られます。
しかし、精子濃度や精子形態に変化はないため、妊娠に影響はないと考えられています。
肝機能障害について
デュタステリドに限らず、口から取り入れた成分は全て肝臓で分解されるので、肝臓に負担がかかります。
そのため肝機能障害が起こる可能性があります。
初期脱毛について
上にあげた症状以外によく見られるものとして初期脱毛があります。
初期脱毛は、AGA治療を始めた際に起こる抜け毛のことです。
治療を始めてすぐに起こるので、副作用と勘違いし、不安になる方がいますが、これは副作用ではなく、きちんと薬が効いている証拠になります。
デュタステリド服用上の注意点
効果の高いデュタステリドですが、いくつか注意点があります。
- 女性は利用することが出来ない
- AGA以外の脱毛症には効果がない
- 未成年の利用はできない
それぞれについて確認していきましょう。
女性は利用できない
女性は利用することが出来ません。
なぜならデュタステリドのDHTを抑制する働きが、妊娠中の男性胎児の生殖器系に影響を与えてしまう恐れがあるためです。
経皮吸収もするためなるべく触れることのないようにしましょう。
未成年の利用はできない
未成年ではデュタステリドの利用は出来ません。
理由は女性の利用の場合と同じく男性生殖器の発達に影響を及ぼす可能性があるためです。
海外では18歳以上から利用が可能ですが、日本では安全性を確認するための臨床試験を20歳以上を対象にしていす。
そのため未成年の使用が許可されていません。
しかしデュタステリド以外にもAGAを抑制する方法はあります。
AGA以外の脱毛症には効果がない
AGA脱毛症以外の脱毛症には効果がないとされています。
デュタステリドの効果はAGAの原因となる5αリダクターゼを阻害することでAGAの進行を抑えることです。
そのため原因の異なる脱毛症には効果がありません。
デュタステリドは、女性・未成年・AGA患者ではない人には利用できない治療薬なので注意すること
デュタステリドの料金について
前述の通りデュタステリドは、既存のフィナステリドと比べて効果が高い有用な薬となっています。
しかし、フィナステリドと比較して、料金がやや高く使いにくいという欠点もあります。
治療薬名 | 1ヶ月あたりの料金 |
---|---|
デュタステリド | 7,500円/月 |
フィナステリド | 4,200円/月 |
患者さんとお話させていただくと長い間で毛髪を維持したいという方がほとんどです。
そのため当院ではデュタステリドを選ばれる患者さんの方が圧倒的に多いです。
これを参考にお薬を選んでいただければと思います。
さらに詳しく知りたい方や、治療を検討中の方は、お気軽にご相談ください。
まとめ
患者様によって、最適な治療は人それぞれ違うのです。
そのために当院ではオーダーメイド治療に強いこだわりを持っております。
オーダーメイド治療なら無駄な治療を省いて安く抑えることも出来ますし、最高の治療も行うことができます。
極端な場合、治療の強弱も月によって変えることもできます。
例えばデュタステリドとミノキシジルで治療を行っていて金銭的につらい月があったとしたら、その月はフィナステリドの単剤でも大丈夫なのです。
このようにオーダーメイド治療なら負担を大きく減らして無理なく治療を継続していくことができます。
これほど自由自在なクリニックは駅前AGAクリニックだけだと自負しております。
一度オーダーメイド治療を体験されてみてはいかがでしょうか。
お気軽にお近くの駅前AGAクリニックへご相談下さい。