医師が解説する薄毛のタイプ。あなたはどれに分類されますか?-薄毛の分類辞典-

AGAの進行具合を表現する時に最も広く使われているのがハミルトン・ノーウッド分類です。

女性の薄毛ではルートヴィッヒ分類が多く使われています。

このように分類することにより予後や治療効果を予測することができるのです。

今回は駅前AGAクリニックの医師が薄毛の分類について完璧に解説します。

男性はハミルトン・ノーウッド分類を女性はルートヴィッヒ分類を理解しましょう。

あなたはどのタイプに当てはまっていますか。

一緒に見ていきましょう。

— 目次 —

  • 最も優秀な薄毛の分類・・・ハミルトン・ノーウッド分類とは
  • 女性の分類・・・ルートヴィッヒ分類とは
  • その他の男性の薄毛の分類辞典
  • その他の女性の薄毛の分類辞典

最も優秀な薄毛の分類・・・ハミルトン・ノーウッド分類とは


ハミルトン・ノーウッド分類は1975年に皮膚科医のノーウッド先生がハミルトン先生の分類を進化させることにより生まれました。

そのため修正ノーウッド・ハミルトン分類と呼ばれることもあります。

彼は1000人ものAGAの白人男性を分析しパターン化しました。

AGAの研究を行うためにこのような分かりやすい分類が必要であり、これによりAGAの進行度の評価を行うことが出来るようになりました。

現在でもこの分類が基本型となり数々の研究が行われています。

私たちのクリニックでもこの分類を使用することが一番多いです。

では、ノーウッド先生が発表した分類を見てみましょう。

見やすいようにノーウッド先生の論文の図を引用して編集しました。

ハミルトン・ノーウッド分類ではAGAを7つの段階に分けています。

AGAはステージⅠからステージⅦに向かって進行して行きます。

原文ではステージではなくタイプと表現していますが同じ意味となります。

進行パターンは大きく3つになります。

① 図の真ん中にあるのは額の生え際から進行するタイプです。
② 図の左側にあるのは比較的初期から頭頂部の症状が出るタイプです。
③ 図の右側にあるのは前頭部から進行するタイプです。

① 額の生え際から進行するタイプ

基本となるのが額の生え際から進行するこのタイプです。

これは進行するにつれ頭頂部にもAGAが出現してきます。

ステージⅣになると頭頂部にもAGAが出ています。

そして、生え際と頭頂部のAGAが合流していくのです。

② 頭頂部に症状が強いタイプ

次に頭頂部型(vertex)は日本人に多いタイプとなります。

これは比較的早い段階で頭頂部にAGAが出てきます。

早くもステージⅢで頭頂部にAGAがあります。

そして、生え際と頭頂部が合流して行きます。

多くの方は以上の①、②のどちらかのタイプに当てはまるのではないでしょうか。

③ 前頭部から進行するタイプ

前頭部型は前から後ろにAGAが進行する特殊なタイプとなります。

日本人には少ないタイプだと思います。

このタイプも最終的には前頭部と頭頂部にAGAが出現するため他のタイプと区別が付かなくなって行きます。

④ びまん性のタイプ

その他にハミルトン・ノーウッド分類にはないびまん性(全体的)というタイプもあります。

びまん性の患者さんも意外と多くいます。

この場合はルートヴィッヒ分類で進行度を分類することがあります。

実際にはこれに含まれない数多くのタイプが存在します。

以下に各ステージの紹介をしますが、読むのがつらい場合は絵を見て判断してください。

ご自身のステージはあるでしょうか。

どこに当てはまりますか。

『① 額の生え際から進行するタイプ』と『② 頭頂部に症状が強いタイプ』のステージについて


ステージⅠ(タイプⅠ)

ヘアラインの変化はわずか、もしくはないような初期の状態

ステージⅡ(タイプⅡ)

生え際でM字状にAGAの領域が出現している。

AGAと自覚していない患者さんが多い。

ステージⅢ(タイプⅢ)

AGAだとしっかり認識できる程度。

額に深いM字の切れ込みが出現している。

頭頂部型(vertex)では頭頂部に強いAGAが現れ始める。

ステージⅣ(タイプⅣ)

生え際の後退が強くなり頭頂部のAGAの程度も強い。

生え際と頭頂部のAGAの領域は繋がってはいない。

ステージⅤ(タイプⅤ)

より程度が強くなり生え際と頭頂部の間にある正常な領域が分かりにくくなって来ている。

ステージⅥ(タイプⅥ)

生え際と頭頂部のAGAの領域が合わさっている。

AGAの症状はかなり強い

ステージⅦ(タイプⅦ)

AGAの最終型。

後頭部側頭部に毛髪が残っていることが多い。

『③ 前頭部から進行するタイプ』のステージ


ステージⅠ(タイプⅠ)

ヘアラインの変化はわずか、もしくはないような初期の状態。

ステージⅡA(タイプⅡA)

ヘアラインは外耳道の2cmより前にある。

ステージⅢA(タイプⅢA)

ヘアラインが外耳道より前にある。

ステージⅣA(タイプⅣA)

ヘアラインの後退が外耳道より後方で頭頂部には達していない。

ステージⅤA(タイプⅤA)

AGAの領域が頭頂部と合流している。

ステージⅥ(タイプⅥ)

ここまでくると前頭部のタイプと通常のタイプと区別が付かなくなっている。

生え際と頭頂部のAGAの領域が合わさっている。

AGAの症状はかなり強い

ステージⅦ(タイプⅦ)

AGAの最終型。

後頭部側頭部に毛髪が残っていることが多い。

 

どうでしょうか。

あなたはどのタイプでしたか。

しっかりした人はステージⅡでもご自分の薄毛に気づいています。

一般的にはステージⅢ程度で薄毛を気にする人が多いようです。

ステージⅣ程度だとあの人はハゲてるよねと言われることもあります。

イメージとしてはこのような感じになります。

AGAの治療はステージⅣになると効果が落ちてきます。

最低限としてステージⅢまでには治療を開始しておきたいですね。

早ければ早いほど効果的なのでステージⅠやⅡからの治療が理想的だと感じます。

是非一度、医師の診察を受けてみましょう。

駅前AGAクリニックでお待ちしております。

女性の分類・・・ルートヴィッヒ分類とは


1977年にエリック・ルートヴィッヒが468人の女性患者さんを観察し分類を作り上げました。

この分類は扱いが簡単なので女性の薄毛では一番使われています。

結構、ざっくりとした分類となります。

女性の場合はびまん性(全体的)に進行する薄毛が多くヘアラインに変化が出にくいのです。

そのため全体的な毛髪の密度で大きく三段階に分類しています。
ステージⅠ
頭頂部に症状が出てきていますが、髪型の輪郭が崩れないため患者さん本人は自覚しにくいです。

髪の分け目がやや目立つようになります。
ステージⅡ
髪型の輪郭は崩れないのが女性の薄毛の特徴です。

しかし、頭頂部が全体的(びまん性)に薄くなり、他人に指摘を受ける事があるようになります。
ステージⅢ
さらに進行し地肌が目立ってきます。

これもヘアラインは変わりません。

女性の薄毛の初期は髪の分け目が目立つようになって来たり、髪のボリュームがなくなって来たり、髪のコシがなくなって来たりします。

この初期のステージⅠの段階で治療を始めることが重要となってきます。

いかがでしょうか。

この分類にあるような感じで薄毛になってきていますか。

女性の場合でもこのようにならない場合もあります。

複雑なタイプもありますので少しでも心配があるなら医師に相談してみましょう。

駅前AGAクリニックでいつでもお待ちしております。

—その他の男性の薄毛の分類辞典—

今までに数々の薄毛の分類が作られて来ました。

医師たちの薄毛に対する努力が分かって貰えると思います。

一般の方はここまでの分類は知らなくていいでしょう。

複雑なので流して見てみましょう。

— 目次 —

  • Beekの分類(1950年)
  • Hamiltonの分類(1951年)
  • 緒方の分類(1953年)
  • Setty の分類(1970年)
  • Bouhanna の分類(1976年)
  • Blanchard and Blanchardの分類(1984年)
  • Dynamic classification of Dardour and Bouhanna (1996年)
  • Koo の分類(2000年)

Beekの分類(1950年)

1000人の白人男性を観察して二つのタイプがあると結論付けました。

前頭部から進行するタイプと額の生え際から進行するタイプです。

進行度という概念はまだ取り入れていませんでした。

これが最初のAGAの分類となります。

Hamiltonの分類(1951年)


AGAの偉大なる研究者、ハミルトン先生の分類です。

これでほとんどのAGAの進行パターンと進行度を表すことが出来るようになりました。

8段階の進行度と3つのサブグループに分けて表現しています。

しかし、珍しいタイプについては考察されていなかったのでノーウッド先生が後に修正した修正ノーウッド・ハミルトン分類が一般的に使用されるようになって行くのです。

この図を見ると上で解説したハミルトン・ノーウッド分類に近いことが分かりますよね。

ステージⅢについては多くの種類があるためこの図には描かれていません。

緒方の分類(1953年)


日本人を観察してAGAに15個のタイプを見出しています。

そして、それを6つの進行パターンに当てはめています。

日本人と白人ではAGAの進行の仕方に若干の違いがあるとしています。

この1950年代はAGAの分類が花開いた医学的に面白い時代だったと思います。

この分類も比較的知名度が高いです。

Setty の分類(1970年)

白人300人、黒人300人を観察して分類を作成しました。

ハミルトンの分類に比べて黒人の特徴も組み入れて進化しましたが、進行度の詳細がなく人気が出ませんでした。

その後、1975年に修正ノーウッド・ハミルトン分類が登場します。

Bouhanna の分類(1976年)


ヨーロッパの白人を元に毛包の移植手術をするための分類を作り上げました。

実用性を狙ってかなりシンプルに分類しましたが、結局手術用の分類としては不完全だったと考えられます。

Blanchard and Blanchardの分類(1984年)


6か所の部位を測定することでかなり詳細に分類できるようにしました。

詳細にはなったのですが、手間がかかることから誰も使用しなくなって行きました。

このような分類は簡便で誰が施行しても正確な必要があります。

このバランスが重要ですが、その点で失敗しています。

Dynamic classification of Dardour and Bouhanna (1996年)

Bouhanna先生が再度分類作りに挑戦しています。

前回はかなりシンプルなものでしたが、今回は真逆なものです。

AGAと関連性のあるパラメーターを見つけ出しそれを分類に取り入れたのです。

脱毛の程度、毛髪の密度、頭頂部の脱毛の程度、毛髪の形態、毛髪の色と太さ、毛髪の成長速度などです。

この分類は日常的に使用するには複雑すぎる欠点があります。

しかし、癌治療の副作用の化学療法誘因性脱毛症などを評価する場合にもこれらのパラメーターは現在でも役に立つと思います。

Koo の分類(2000年)


ノーウッド・ハミルトン分類では進行度を詳しく見ていますが、手術を行う場合の領域には重点がありません。

そのため簡単に扱える手術用の分類が作成されました。

1700人の韓国人を観察して得られた経験を元に上手く分類することに成功しています。

これは説明しなくても図を見れば理解出来ると思います。

簡単に部位が分かりますよね。

外科向きの優れた分類だと思います。

最近はM字ハゲとかの言い回しも浸透して来ていますね。

—その他の女性の薄毛の分類辞典—

Ebling and Rook の分類(1975年)


この分類は女性の薄毛を5つのパターンに分類しています。

ルートヴィッヒ分類と違い男性にあるような額の生え際から進行するタイプについても考慮しています。

そういう意味ではルートヴィッヒ分類より詳細で優れた分類です。

しかし、男性に使用するノーウッド・ハミルトン分類が優れているためルートヴィッヒ分類とハミルトン・ノーウッド分類があれば必要がないのかもしれません。

その他には以下のような分類もあります。

Savin の分類(1992年)

Olsenの分類 (1994年)

Sinclair の分類(2004年)

Basic and specific classification (2007年)

どうでしょうか。

分類だけでもかなりの種類がありますね。

何を目的にするかで使うべき分類も変わってきます。

AGAの進行度にはハミルトン・ノーウッド分類、女性の薄毛の進行度にはルートヴィッヒ分類でとりあえずは評価が可能となります。

これ以上は難易度が高いので今回は終わりとさせていただきます。

ご自身の薄毛のタイプがこの中にないと不安になるかと思います。

薄毛の分類は奥が深いので悩んでしまった場合は医師に相談しましょう。

駅前AGAクリニックは男性についても女性についても詳しいですし、円形脱毛症の知識もあります。

総合的に毛髪治療を行えますので一度ご来院してみてください。

 

以下、参考文献を記載しておきます。

以下の文献の中の図を引用して編集して使用させて頂いております。

歴史に残る偉大な文献のリストとなります。

Beek CH.

A study on extension and distribution of the human body-hair. Dermatologica. 1950

Hamilton JB.

Patterned loss of hair in man: Types and incidence. Ann N Y Acad Sci. 1951

Ogata T.

Development of patterned alopecia. Sogo Rinsho. 1953

Setty LR.

Hair patterns of the scalp of white and Negro males. Am J Phys Anthropol. 1970

Norwood OT.

Male pattern baldness: Classification and incidence. South Med J. 1975

Bouhanna P, Nataf J.

A propos des transplantations de cuir chevelu. Critiques et propositions. Rev Chir Esthet. 1976

Blanchard G, Blanchard B.

A topographical approach to hair transplantation and scalp reduction. Ann Chir Plast Esthet. 1984

Bouhanna P, Dardour JC.

Male baldness: Dynamic classification of Dardour and Bouhanna. In: Bouhanna P, Dardour JC, editors.

Hair Replacement Surgery. Berlin: Springer-Verlag; 1996

Koo SH, Chung HS, Yoon ES, Park SH.

A new classification of male pattern baldness and a clinical study of the anterior hairline. Aesthetic Plast Surg. 2000

Ludwig E.

Classification of the types of androgenetic alopecia (common baldness) occurring in the female sex. Br J Dermatol. 1977

Savin RC.

A method for visually describing and quantitating hair loss in male pattern baldness. J Invest Dermatol. 1992

Olsen EA.

Androgenetic alopecia. In: Olsen EA, editor. Disorders of Hair Growth: Diagnosis and Treatment. New York: McGraw-Hill; 1994

Sinclair R, Jolley D, Mallari R, Magee J.

The reliability of horizontally sectioned scalp biopsies in the diagnosis of chronic diffuse telogen hair loss in women. J Am Acad Dermatol. 2004

Bouhanna P.

Multifactorial classification of male and female androgenetic alopecia. Dermatol Surg. 2000