AGA治療の副作用|AGAが睾丸に及ぼす内容について解説!
AGAは男性ホルモンが原因で起こる脱毛症です。
男性ホルモンは主に睾丸から分泌されています。
では、男性が両側の睾丸を取るとAGAはどうなるのでしょうか。
もしかして薄毛は改善するのでしょうか。
今回は駅前AGAクリニックの医師が、AGAと睾丸の関係性やAGAの歴史、治療法や副作用まで詳しく説明します。
— 目次 —
睾丸摘出で発見された!?AGAの歴史について
James B. Hamilton, 1954.
AGAはどのようにして発見されたのでしょうか。
AGA発見の歴史について解説します。
AGA発見の歴史
以下、2015年にExperimental DermatologyでShanti M. AyobとAndrew G. Messengerが発表した文献を参考に解説します。
『Androgens, hair loss and eugenics: a tale of discovery and American social history』
ハミルトンは104人の精巣機能不全の男性について研究しました。
彼らを詳細に研究することにより偉大な発見をします。
その発見とは、被験者が精巣機能不全になった時期と、その被験者のAGAの症状には関係性があるというものです。
具体的には、思春期以前に精巣機能不全になった男性では、今現在AGAの症状がほとんどありません。
逆に、精巣機能不全になった時期が遅い男性では既にAGAの症状が現れてしまっています。
さらにハミルトンは彼らに対して実験を行っています。
ハミルトンが行なった実験とは
思春期以前に精巣機能不全になった男性に対して、男性ホルモンであるテストステロンを投与したのです。
その当時、女性でも男性ホルモン産生腫瘍の患者さんが薄毛になってしまうことがあるのは分かっていました。
ハミルトンは男性でも同じようにテストステロンがあればAGAを発症すると考えたのです。
ハミルトンが考えた通りテストステロンを投与された12人の男性の内4人がAGAを発症してしまいました。
さらにテストステロンの投与を辞めるとAGAの進行が止まり、投与を再開するとAGAの進行も再開しました。
これによりテストステロンがAGAを引き起こすことを証明したのです。
それと同時にテストステロンがAGAを引き起こす力は遺伝的影響を強く受けることに気づきました。
つまりAGAはテストステロンと遺伝の問題だと発見したのです。
これは素晴らしい発見であり、ここからAGA(Androgenetic Alopecia)・FAGA(Female-AGA)の概念が生まれました。
Androgeneticは男性ホルモン、Alopeciaは脱毛症という意味で合わせて男性ホルモン型脱毛症となります。
その後の医学の発展でAGAの直接の原因はテストステロンではなくDHT(ジヒドロテストステロン)だと詳しく分かって来ました。
ハミルトンが発見しなければAGAの治療は今でも出来なかったかもしれません。
― POINT ―
✔︎精巣機能不全とAGAには関係性がある
✔︎AGAはテストステロンと遺伝が原因
✔︎現代では、DHTもAGAの原因であると判明している
【番外編】なぜこの実験ができたのか
1942年にハミルトンは革命的に素晴らしい功績を残しました。
しかしこの偉大なる発見に何か違和感を感じないでしょうか。
そもそもなぜこんなにも精巣機能不全になった男性を集めることが出来たのでしょうか。
去勢手術の歴史について
カンザス州は精神障害者に対して去勢手術を行っていた歴史があります。
去勢方法はパイプカットではなく外科的な睾丸摘出術だったようです。
1913年に法律が作られ1950年代までその酷い慣習は続きました。
その後、1910年代に人権を無視した強制手術による騒動が起きています。
しかし、その人権を無視した酷い慣習は変わることなく続いていたようです。
後の1969年のハミルトンの『去勢手術が寿命に与える影響』という文献の表の一つにこんな記載があります。
1895年~1950年の間にウィンフィールド州立訓練学校では年間平均322人が去勢手術の犠牲にされたというのです。
ハミルトンの業績を支えた人々の正体は実はそのような歴史の犠牲者の方々だったのです。
1950年にそのような酷い慣習はやめるべきだとして終了しています。
現在であればこのような人権を無視した強制去勢手術は許されるものではないでしょう。
強制去勢手術の犠牲者の方々とハミルトンの功績に感謝と共に反省も含めて我々は治療を行う必要があります。
これからの時代も我々の倫理は常に問われ続けていくのです。
代表的なAGA治療と副作用について
AGAの発見の歴史や原因についてわかったところで、具体的なAGAの治療法と、その副作用について説明します。
今回紹介する治療は、すべて当院で行なっているものです。
ミノキシジル
ミノキシジルとは、AGAの改善に用いられる有効成分です。
ミノキシジルが配合された治療薬は、内服薬であるミノキシジルタブレット(ミノタブ)と、外用薬である 外用ミノキシジル(塗りミノ)があります。
ミノキシジルは、発毛を促す効果があります。
ミノキシジルには血管拡張作用があるため、ミノキシジルを服用することで血流が良くなり、栄養が不足している毛根に対して働きかけることで発毛を促します。
ミノキシジルも、一般的な薬と同じように、起こる確率は低いですが副作用が存在します。
ミノキシジルの副作用についての詳細は、こちらをご覧ください。
これらの副作用以外にも、ミノキシジルの服用を開始すると初期脱毛というものが起こる可能性があります。
初期脱毛は薬が効いていいる証拠なので、多くの方が副作用と勘違いしてしまうのですが、これは副作用ではありません。
プロペシア
プロペシアとは、有効成分フィナステリドを含んだAGA内服薬です。
ミノキシジルと同じAGA治療薬ですが、違いとしては、プロペシアは抜け毛を防ぐ効果があるという点です。
具体的には、AGAの原因であるDHTの合成を防ぐ働きがあります。
これにより、抜け毛を防ぐことが可能です。
また、ミノキシジルと併用することで効果が高まります。
プロペシアについて、詳しくはこちらをご覧ください。
プロペシアの副作用について説明します。
副作用ですが、大きく分けて、肝機能障害と男性機能に関する症状の2つです。
プロペシアの副作用についての詳細は、こちらをご覧ください。
ザガーロ
ザガーロは、有効成分デュタステリドを含んだ、AGA内服薬です。
効果や副作用について説明します。
ザガーロの効果ですが、プロペシアと同じくDHTの合成を妨げ、抜け毛を防ぐ働きがあります。
この効果の違いとしては、プロペシアよりもザガーロの方が効果が高いという点です。
ザガーロとプロペシアの違いについて、詳しくはこちらをご覧ください。
ザガーロとプロペシアの違いについて、詳細はこちらをご覧ください。
ザガーロについてですが、副作用について、ほとんどはプロペシアと同じです。
わずかな違いとしては、生殖器系の副作用が少々増えるという点です。
こちらの記事でザガーロとプロペシアの副作用の違いを詳しく解説しているので、興味のある方はご覧ください。
育毛メソセラピー
育毛メソセラピーとは、発毛を促す成長因子を直接頭皮に注入する注入治療です。
効果や副作用について説明します。
育毛メソセラピーには、直接頭皮に成長因子を注入するため効果が高く、効果が出るまでの期間が投薬治療に比べて短いというメリットがあります。
さらに、投薬治療と併用することで、さらに高い効果を得られるということがわかっています。
育毛メソセラピーは、髪の毛の体に害のない成長因子を注入する治療法です。
そのため、注入部位の一時的な腫れや赤み以外に副作用は起こりません。
効果が高く、副作用が起こりにくいという点がメソセラピーのメリットになります。
このように、AGA治療といっても様々なので、まずはクリニックを受診し、専門の医師に自分に適した治療を選択してもらうことが大切です。
当院は無料カウンセリングを行なっているので、治療を検討中の方はお気軽にご相談ください。
― POINT ―
✔︎初期脱毛は薬が効いている証拠
✔︎ザガーロはプロペシアよりも効果が高い
✔︎育毛メソセラピー×投薬治療で効果UP
まとめ
いかがでしたか。
AGAの歴史についてわかったかと思います。
マニアックな内容ですが、AGA治療を検討中の方は、目を通しておくことで治療を選択する際にきっと役立つかと思います。
AGAには様々な治療方法があり、症状や進行具合によって治療方法は異なります。
そのため、医師の診察を受け、正しい治療を選択してもらいましょう。
駅前AGAクリニックは全国4院、東京新宿、大阪梅田、京都烏丸、岡山のすべてのクリニックで副作用が現れた場合も臨機応変に乗り越えられるようにオーダーメイド治療を行っております。
薬剤の調整で効果を高めることも、副作用を抑えることができます。
これは豊富な経験がないと非常に難しいことなことのです。
当クリニックは患者さんに合わせた医療を行っておりますので何でもお気軽にご相談ください。